三喜古美術商街に掘り出し物探しに・・パート1

素晴らしくてナイスチョイスなお店、選りすぐりの4店特別紹介!、その1

みなさんこんにちは、るみです。鎌倉にアンティークショップをオープンした友達がいるのですが、彼女は韓国のアンティークにベタボレ。日本でもシンプルシックな李朝家具(朝鮮時代に使われていた家具等)は年齢を問わず人気と聞いています。日々の暮らしに韓国の素朴なアンティークを取り入れたいなー、とナビをご覧になっているみなさんの中にも結構いらっしゃると思います。でも、よし買うぞ!と気合を入れてみるものの、アンティークって買い方がわからずおろおろするばかり。アンティークで有名な仁寺洞(インサドン)、梨泰院(イテウォン)でも手に入れることもできますが、今日ご紹介する古美術商街は数も種類も豊富、お宝探し度も高いところ。私るみがご案内~。
三喜古美術商街(サンヒコミスルサンガ)
地下鉄5号線踏十里(タプシンニ)をおりるとすぐに見える「三喜古美術商街(サンヒコミスルサンガ)」。2、5、6棟の3つの建物の1階は全てアンティークショップです。上を見上げれば、建物に「2」「5」「6」と書いてあるのでそれを目印にしましょう!
生きた民俗博物館!
全国のアンティークがここに集まり、そして仁寺洞、梨泰院はもちろん、デパートや全国へと流れていきます。卸し売りですからお値段もそういったところで買うより安い!しかしその外観は果てしなく地味で、営業しているんだかいないんだかわからないくらいひっそりとしてます。ホントに商店街なのかしら?と疑いたくなってしまいます。でも中に入ってびっくり。薄暗いビル内ですが、お店がずらーっとつづいています。その数3つの建物あわせて150店前後だとか。家具、民俗工芸品、生活用品、陶磁器などが通路の両側にところせましと積み上げられていて、民俗博物館状態。流してみるだけでもとっても楽しい!
助っ人登場!
うー、右も左もわからないるみ!店の主人がみんな気難しそうに見えてくる!素人は早くお帰りなさい状態??ここは助けを呼びましょう。おばちゃーん!!「東邦家具」の女主人は実はるみの知り合い。強力助っ人です。観光客が気軽にお買い物できるナイスなお店を教えて、とお願い。まかしてまかして!といろいろなところに電話をかけて、ついておいでと小走り。


「イェドゥン」
トップバッターはるみの大好きなお店、「イェドゥン」です。昔の言葉で純粋な韓国語。
意味は、"香りのある"なんだそうです。香り=昔の人の知恵や粋がものひとつひとつに込められているから、その香りを感じ取ってほしいというところからつけたんですって。
こぢんまりとしたお店ですが、ご主人イ・ソンイさんのディスプレイセンスにメロメロ。アンティークの良さを熟知しているからこそできる絶妙な合わせ具合に、ため息が出るばかり。これほど細やかにディスプレイに気をつかう店は、この「イェドゥン」しかないんじゃないかしら、と断言しちゃいます。
ソンイさんは、はっきりいいます。「うち、はっきりいって高いです。本当にいいものしか置いてないから。でも選ばれた本物の味の良さをわかる人はわかるものよ・・」いえいえ私のようなズブの素人でも、見たらわかります。いい!お金さえ十分にあったら、店ごと買い占めたいーー!驚くことにソンイさん10年前にアンティークに目覚め、その3年後には、このお店を開いたんだそう。先生について毎日のように韓国の美術館や展示会に足を運んで目を鍛え今に至ると・・そうとは言ってもこのディスプレイセンスは、ずば抜けてます。
「あ、それはね、引き出しなのよ。」
「これは中にモシ(麻の布)を貼って、木のお皿にコルム(指貫き)を並べてみたの。」
「かわいいチマチョゴリでしょう?色がとってもきれいだから・・」
「ああ、それは売ってないの(笑)、ホント飾りのためだけに・・ふふ」
李朝(朝鮮時代)に使われていた百年以上前のものたち。見るだけでもいいので気軽に寄ってくださいとのこと。ソンイさんは日本語がお上手なので、ひとつひとつ丁寧に説明してくれます。本当にアンティークが好きなんだなーとそれはそれは愛しそうに話してくれると思います。
アンティーク。値段はあってないようなもの。がんばって値段交渉してみましょう!そして、その時に恋したものはそこですぐゲットの法則をお忘れなく。同じものは一つとしてないですから・・本物は。高い高いと言っても3,4万ウォン台で買える小物もありますので心配しなくても大丈夫です。ソンイさんの世界にどっぷりつかってみて下さい。



「大林堂(テリムダン)」
次のお店は古家具専門店「大林堂(テリムダン)」。お店は2つあって、李朝家具がぎっしり。そのためか、かなりの圧迫感を受けますが、店のご主人とても親切ですからゆっくり見ても大丈夫ですよ!
ここで注意を。李朝家具は3つの種類に分けられます。
1. オリジナル昔そのまんま。ものすごく高い。状態がよければよいほど高い。
2. リメイクオリジナルを修理したり、作り変えたり、金具の部分を取り替えたりしたもの。
3. レプリカオリジナル風に作ったもの。当然値段は安い。ただ、古い木を使って昔ながらの製作方法で作ったものは高い。
古いからいいとかレプリカだから味がないとか、それは人それぞれの好みの問題と思います。また店によって「リプロダクション(レプリカと同じ)」とか「イミテーション(これもレプリカ)」とか言い方がまちまちなので注意が必要です。
「大林堂」ではオリジナルとリメイクを扱っています。李朝時代の収納ダンスや書類入れ、小物入れ・・パンダジと呼ばれる収納ダンスが、代表的な李朝家具といえるでしょう。地方によって形や使われている金具に特徴があります。正面部分に前開きの扉があり、中は空洞になっています。小さいながらも、かなりの存在感があるので、部屋にどんと置くだけで、部屋全体がコリアンになりますねー。
これは、牛のえさ箱。この上にガラスをのせたら、テーブルに。粋ですよねえ!
そのほかにも素敵なものがいっぱい・・
タンスの上に小さな器やツボを置いて・・ああ、限りなく楽しい想像に浸るるみでした。

(つづく)

※お店の看板に店番号がついていますので、それを頼りにすれば探しやすいです。

- 基本情報 -

「イェドゥン」
住所 : ソウル市 東大門区(トンデムング) 踏十里5洞(タプシンニオードン)530−6 三喜商街(サンヒサンガ)2棟150号
電話番号 : 02-2246-1268
営業時間、休業日 : 三喜古美術商街共通
日本語 : 可
カード : 不可、日本円現金は可
※電話不通<2010.7.27>

「テリムダン、大林堂」
住所 : ソウル市 東大門区(トンデムング) 踏十里5洞(タプシンニオードン)530−6 三喜商街(サンヒサンガ)2棟151号、156号
電話番号 : 02-2249-2164
営業時間、休業日 : 三喜古美術商街共通
日本語 : 不可(値段等の片言はOK)
カード : 不可、日本円現金は可
<2010.7.27確認>

三喜古美術商街(サンヒコミスルサンガ)
営業時間 : 8:00~19:00(主人不在も多い。営業時間も主人の気まぐれです)
休業日 : 正月、旧正月、チュソッ(韓国の旧盆)各3日前後、夏休み(8月初旬の3日前後)
カード : 使用不可がほとんど。
駐車場 : 地下駐車場あり
行き方 : 地下鉄5号線タプシンニ(踏十里・Dapsimni)駅の2番出口を出たら、すぐ左に入る道が見える。「SAM HEE ANTIQUES CENTER」という看板が見える。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2003-03-27

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