韓国の焼酎(ソジュ)、ソウル代表は真露のチャミスル!

韓国の焼酎市場の50%以上を占める、人気の焼酎「チャム真イスル露(チャミスル)」!

こんにちは!ソウルナビです。辛くて濃い韓国料理にぴったりのお酒といえば、焼酎(ソジュ)!日本でも「JINRO(真露)」でお馴染みの韓国焼酎ですが、地元ソウルでは真露から出ている「チャム真イスル露(略してチャミスル)」が大部分を占めています。ビンも大ビンではなく360ml入りの小ビンで、色は同じく緑色。ソウルの飲み屋に行くと必ず見かけ、実際テーブルの上にあの緑の小ビンが1本といわず2~3本、いやそれ以上並んでいることもしばしば。それだけよく飲まれているチャミスル、全国シェアは約50%ですが、ソウル首都圏エリアに限っては約80%!そんな人気の焼酎「チャミスル」について、今日はご紹介しましょう!
韓国の焼酎は希釈式焼酎!
まずは韓国の焼酎について簡単にご紹介しましょう。韓国のアルコール消費量の3分の1ほどを占める焼酎(ソジュ)。現在一般的によく飲まれているのは、純粋なアルコールを水で希釈してつくる焼酎、希釈式焼酎。95%ほどのアルコールを20%前後に薄めたものです。昔は蒸留式も発達していましたが、1965 年に政府の食量政策の一環として原料代替処置が採られ、麦飯、さつまいも、唐蜜、タピオカなどを原料にした希釈式焼酎が主流となったそう。

韓国の地域別の焼酎
冒頭でも少し触れましたが、チャミスルの全国シェアは2000年の51.4%からどんどん上がり、2005年には55.4%に。中でもソウルをはじめ首都圏エリアだけでみると約80%にも及ぶんです。この全国とソウルの数字の違いは、韓国は地域によって地元の酒造会社がつくった銘柄が幅をきかせているから。というのも、酒税の導入とともに、酒造会社の数やつくり方、原料などを政府が管理するようになり、その地域でつくった焼酎は別の地域で売れなかったそう。それで地元の人は地域の焼酎を愛飲するようになり、今ではその法律がなくなっても、まだ地元の人にとって習慣やこだわりが残っているよう。そこで、韓国の地域別焼酎ってどんなものがあるのか?!ちょっと調べてみました~。釜山、済州島はナビもよく行くので知っていましたが、その他の地域によって銘柄もいろいろ。全般的にいえるのは、アルコール度がどんどん低くなっていること。少しずつ韓国のお酒文化も変わってきているんでしょうね・・・。
ソウル−真露
エリアシェア−84.7%

1998年「チャミスル(23%)」
2001年「チャミスル(22%)」
2004年「チャミスル(21%)」
2006年「チャミスル(20.1%)」
「チャミスルfresh(19.8%)」
江原―斗山
エリアシェア−47.7% (チャミスル52.3%)

2001年「サン(山)(22%)
2004年「サン(山)(21%)
2006年「チョウムチョロン(20%)
忠北―忠北焼酎
エリアシェア−32%

1957年「白鶴焼酎( ペッカクソジュ)(25%)」
1997年「C1(シウォン)(23%)」
2004年「C1(シウォン)(21%)」
2004年「C1(シウォン)(20%)」
2006年「シウォナン清風(20%)」
忠南・大田―鮮洋
エリアシェア−46.3%

1998年「鮮洋(ソニャン)グリン(23%)」
1999年「鮮洋(ソニャン)OK mild(20%)」
2001年「セチャン(22%)」
2004年「セチャン(20.5%)」
2005年「マルグルリン(麟)(20.5%)」
慶尚道(大邸、慶北)―金福酒
エリアシェア−92.1%

1994年「チャムソジュ(22%)」
2004年「チャムソジュ(21%)」
2006年「チャムソジュ(20%)」
2007年「チャムソジュ(19.7%)」
慶南(馬山)―ムハク
エリアシェア−76.9%

1993年「ムハクハイト(23%)」
1995年「プドゥロウンハイト(23%)」、「ニューハイト(23%)」
1997年「ケックッタンハイト(22.5%)」
2000「ハイト2000(22%)」
2002年「ハイト2002(22%)」
2004年「ハイトプラス(21.5%)」
2005年「ハイトソジュ(20%)」
2006年「チョウンデイ(16.9%)」
釜山―デソン酒造
エリアシェア−84.2%

1996年「C1(シウォン)(23%)」発売
2000年「シウォン(22%)」
2004年「シウォン(21%)」
2006年「シウォン(20%)」
「シーユー(16.9%)」
全北(益山)―ハイト酒造
エリアシェア−36.2%

1993年「BOBAE20(20%)」
2000年「ハイトソジュ(21%)」
全南(光州/木浦)―ポヘ洋造
エリアシェア−79.2%

1999年「チョンニョンネアッチム(20%)」 発売
2002年「イプセジュ」発売
2004年「イプセジュ(21%)」
2006年「イプセジュ(20.1%)」
済州−漢拏山焼酎
エリアシェア−89.8%

1993年「 漢拏山焼酎(ハルラサンソジュ)(22%)」
1997年「漢拏山ムルスナン焼酎(ハルラサンムルスナンソジュ) (21%)」

ソウルを代表する焼酎!

チャミスル
本来の名前は「참(チャム)+真(ジン)+이슬(イスル)+露(ロ)」ですが、漢字を除いた「참이슬(チャミスル)」として親しまれています。これは社名の「真露(ジンロ)」の本来の意味を表し、澄んだきれいなお酒という意味が含まれているそう。製造法は韓国ではじめて竹炭を使った濾過工法を導入し、雑味と不純物を除去したスッキリまろやかなテイスト。また1000℃で焼いた竹炭は天然ミネラルをつくりだし、水をおいしく、そして生体リズムを調節し細胞を活性化する効果もあるそう。この焼酎が初めて発売されたのが1998年。アルコール度はその当時23%でしたが、リニューアルとともに徐々に下がり、2006年には20.1%に。
一番おいしい度数、もっとおいしい温度
チャミスルのアルコール度が20.1%に下がったのは、全国的に度数が下がる傾向にあったこと、そしてなんといっても、競合会社「ドゥサン酒造」から発売されたアルコール度20%の「チョウムチョロム」の売れ行きが上がってきたからとも。でも20%じゃなく、なんで20.1%?!端数の嫌いな韓国にしては珍しいですが、この微妙な数字こそがもっともおいしいアルコール度、らしいです。また、このチャミスルのビンを見ると、ラベルのところに竹の葉が描かれています。その雫と雫の間に青いカエルが現れたとき、ビン内の焼酎がもっともまろやかでおいしい温度という証拠だとか。ナビも知らなかったんですが、実際お店で飲むときにこの青カエル、見たことありません・・・。一体、何度なんでしょうね?!
ソウルのお土産にパック入り、ペットボトル入りはいかが? 地元のお店で飲むのはほとんどが360ml入りの小ビンですが、スーパーやコンビニなんかに行くと、200ml入りのパックや640ml・1.8L入りのペットボトルもあり。お土産や家で飲むにはこの方が割れないのでいいかもしれません。特にペットボトルがおトクですしね。
これからは「チャミスルフレッシ(チャミスルfresh)」
チャミスル(20.1%)よりもさらにアルコール度が下がり、19.8%と今までもっとも低いタイプ。最近お店によってはこの「フレッシ」しか置いてないところがあるほど、シェアを広げつつある真露からの新商品です。2006年8月に新しく発売され、約2ヶ月半で売れた本数はなんと!1億本以上!これはアルコール度が低くなって、味もさらにすっきりまろやかなので、焼酎離れしていた若者や女性層を取り戻したからだとか。
また新発売のチャミスルfreshは天然竹炭の効果をさらに高めるために、カリウムイオンなどの必須ミネラルをよる効率的に抽出する工法を導入、質の向上とともにスッキリ感とサッパリ感をアップさせたものだとか。またアルコール度数も20.1%から19.8%に下がっただけでなく、二日酔いにもなり難いとか。
「真露(ジンロ)」もまだあり
最近はほとんど見かけませんが、ナビオフィスの近所のスーパーに「真露」があったよ~とナビくんが買ってきてくれました。こちらも360mlの小ビン。アルコールは25%。強いです。昔の味が恋しいという方は探してみてください。
「チョウムチョロン」
ソウル方面ではチャミスルが多いですが、もう1つ、斗山酒造からでた「チョウムチョロン」という焼酎もあります。これは同じく斗山から少し前に出ていたアルコール度21%の「サン(山)」の代わりに、1998年に発売された銘柄。アルコール度は20%とチャミスルより低く、アルカリ水で作ったまろやかな味。もともとは江原道の地域焼酎だったものの、その飲みやすさが評判でソウルに進出!このアルコール度20%のチョウムチョロンの登場により、真露のチャミスルもアルコール度数が21%から20.1%に下がったとも。
いかがでしたか?韓国の焼酎を調べてみると、国内だけでなく海外に輸出しているところもたくさん。中でも真露は、98年末にインドネシア、フィリピンなどの東南アジアを皮切りに日本、中国、オーストラリア、アラブ、南アフリカ、アメリカなど世界約60カ国に輸出しているそう。特にチャミスルフレッシュは中国への輸出が大幅に伸びていると話題になっていました。ナビも日本にいた頃は、韓国の焼酎といえば真露、と思っていたんですが、釜山に行けば「C1(シーウォン)」、済州島に行けば「漢拏山焼酎」と、地元の方が飲んでいる焼酎が違うのはなかなか興味をそそられました。もちろん、ソウルにいるときは「チャミスル」や「チョウムチョロン」を飲みますが、地方に行ったらその土地の焼酎を楽むのもいいですよね。パッケージはもちろん味も違うので、ソウル在住のナビ友の1人は釜山のC1焼酎の大ファンで、釜山に行くたびにバックス買い(箱買い)してきます・・・。皆さんも、韓国でいろんな焼酎にトライしてみてくださいね。以上、ソウルナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-03-19

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