江華島 / カンファド

강화도

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ユミの「江華島」日帰り紀行

史跡が点在する江華島(カンファド)へ

ソウルから江華島(カンファド)への観光は、新村(シンチョン)バスターミナルからスタート。
たくさん観光したいと思って早起きした。地下鉄2号線シンチョン(新村)駅7番出口から出て歩いて5分程度のところにバスターミナルはある。
バスターミナルで江華(カンファ)までのキップは3700ウォン。自動販売機でキップをかって6時20分のバスに乗った。
まだ、朝もやのかかる人気の少ないソウルの町を眺めながら、ガイドブック・パンフレットを見ながら「観光ルート」を考える。どう行ったら、たくさん観光できるのかなあ。
早朝だからか、バスは好調に走っている。この分だと、予定よりも少し早く江華島(カンファド)に着くかも・・・。

到着
7時35分。江華島(カンファド)のバスターミナルに到着。島だから、もっと島っぽいのかと思ったら、本土と近いからか、その雰囲気はあまりなかった。いなかだなあ・・・っていう雰囲気は漂っていたけど。
広城堡、竜頭ドン台、草芝鎮
バスターミナルから広城堡(カンソンホ)、竜頭ドン(土+敦)台(ヨンドゥトンデ)、草芝鎮(チョジジン)方向に向かうバスに乗った。広城堡、竜頭ドン台、草芝鎮は昔の激戦地後で、当時使われた大砲や城壁、その時に亡くなった将軍や兵士の慰霊碑などがある。
早朝とはいえ、残暑厳しい一日だったので、歩きまわるのは大変だったけれど、秋や春にはきっといいハイキングコースだと思う。川のように流れが速い海面を見て驚き、朝の光にきらきら輝く対岸の景色の美しさに見とれた。
こんなに流れがあるところで、船を浮かべて戦っていたのだろうか、ちゃんと大砲の弾は飛んでいたのだろうか、など考えてみたけれど、全然イメージが浮かばなかった。想像力が貧困なのか、それとも、勉強不足なのか。よっぽど韓国に興味のある日本人でないと「江華島事件(1875)」も知らないかも・・・。ちゃんと整備されたコースにそって、ゆっくりとした朝の散歩を十分に楽しんだ。
伝燈寺の参道
次に江華島(カンファド)で有名なお寺、伝燈寺(チョンドゥンサ)に向かった。韓国最古のお寺らしい。この参道の途中にちょっと傾いた奇妙な食堂を見つけた。木が店の中を突き抜けて生えているのだ。屋根をから太い幹がニョキニョキと生えているように見える。店の中心に太い幹がで~んとあって、天然の大黒柱といったところ。長寿の木を切り倒さないように配慮したのだろうか。
伝燈寺
境内に続く階段を上りきると、いくつかの建物が見える。日本の仏像に比べれば、幾分派手めの仏像が安置されている。お供え物の置き方も、ちょっと日本と違うし、お寺の建物そのものも日本のものよりも色彩が豊かだ。
願い事が書かれた瓦がたくさん置かれていた。家族の健康を願うもの、大学合格を願うもの・・・願い事の内容は日本とそんなに変わらない。世界中あんまりかわらないのかも。中には日本語で書かれている物もあった。日本人も来ているんだなあ。
次々に人が訪れるが、混みあった感じがなく、ゆっくりと拝観できてよかった。山寺のすそには、お茶屋(茶来軒というお店)が一軒。疲れたらここで休憩することもできる。ちょっと寄ってみたい衝動にかられるが、次の目的地に急ぐことにした。
帰り道で
伝燈寺から下に下りてくる道中で、日本ではお目にかからない風景を見つけた。それは、天火干しされている「唐辛子」であった。みんなきれいに二つに割られて並べられていた。まっかな唐辛子がとてもきれいに輝いていたのが印象的だった。
摩尼山
伝燈寺(チョンドゥンサ)を一通り見て回って、次は江華島(カンファド)内で一番高い山、摩尼山(マニサン・468m)に行くことにした。ここは建国神話の舞台として有名だ。建国の起源は紀元前2333年とされている。
登山口で入場券を買った時は、山頂まで登るつもりだった。山頂には塹城檀(チャムソンダン)という石造りの祭壇があり、景色がとてもよい、とガイドブックに書いてあった。
登ってみようと思っていたが、往復で約2時間かかると聞いて、途中でギブアップしてしまった。山自体はそんなに高い山ではないし、傾斜もそんなに厳しくはないようだったが、2時間のハイキングを続ける根性がなかった。行けばよかったかも。でも、日帰り観光だから、ここで2時間を費やすわけにもいかなかった。あ・・・やっぱり行けばよかったかなあ。頂上に行ったら古の仙女に会えたかもしれないし。
摩尼山からバスターミナルへ
摩尼山(マニサン)から下山した頃に、ちょうどお昼時間になった。登山入口を真っ直ぐ下ったところにある食堂に入った。
その食堂の横にバス停らしいものがあったので、どれくらいの間隔でバスが来るのかを、ご飯を食べながら見てみようと思ったからだ。 しかし、食事中についにバスは来なかった。食堂横のバス停からバスに乗るのを諦めて、大通りからバスターミナルまで出ているバスに乗ることにした。
江華島(カンファド)のバスの中心は、新村(シンチョン)などからの直行バスが到着するバスターミナルだ。へたなところで待っているよりも、バスターミナルに一旦もどって目的地のバスに乗った方が速いことも多い。
席毛島へ
江華島(カンファド)の横に席毛島(ソクモド)という島がある。そこにある「普門寺(プモンサ)」が次の目的地だ。まず、バスターミナルから外浦(ウェポ)行きのバスに乗り、そこからフェリーに乗る。フェリー乗り場の近くには小さい市場があって、海産物がたくさん売っている。時間があれば、美味しい海の幸に舌鼓を打ってもよかったかも。強烈な匂いを放ちながら吊るされているエイ、ざるに山盛りになっている貝、水槽の中フェリーに乗るといっても、片道600ウォン(約60円)だから、乗っている時間もほんの数分。泳いでも渡れそうな距離である(渡れないかもしれないけれど)。
普門寺
席毛島(ソクモド)のフェリー乗り場からバスに揺られて約15分。普門寺(プモンサ)の下に到着。「下に到着」ということは、これから登らなくてはならないということだ。
お目当ての「眉岩石仏(ミアムソクブル)」までは、ちょっと距離があるようだ。日本の山寺にもあるような坂道と階段を息を切らせながら、途中で水分補給をしながら登っていく。そんなにきつい坂ではないのに息が切れるなんて、運動不足もはなはだしい。坂の途中にある自動販売機は明らかに割高な値段設定をしている。缶ジュースが900ウォンだった。
眉岩石仏
この島にまで渡ってきた目的はこの「眉岩石仏(ミアムソクブル)」だった。岩肌に巨大な仏像が彫刻されている。パンフやガイドブックの写真を見ただけでは、もっと大きいイメージをうけたが、結構こじんまりしているように思えた。
仏像の前にはちょっと不似合いなカラフルなマットが置いてあり、そこにひざまずいてお祈りをする。頭も地べたにつける。他の人がやっているのを真似をしてみた。「私の韓国での生活が有意義なものであり続けますように。」自分で言うのもなんだけど、私の韓国での生活は結構有意義なものだ。だから、それが続くようにお願いをした。
所々に散在している遺跡(1)-支石墓-
席毛島から再びフェリーとバスを乗り継ぎ、江華島(カンファド)のバスターミナルに戻ってきた。今度は、江華島(カンファド)の北部に点在する遺跡をいくつか回った。私の故郷が奈良の明日香の近くなので、明日香と似た遺跡を見てみたいと思ったからだ。
まず、最初に行ったのは支石墓。バスターミナルからバスにのって15分ぐらいだろうか。運転手さんがここだ、とおっしゃるので下りると、芝生の広がる広場に大きな石のテーブルがあった。
なんとなく明日香の石舞台に似ている?でも、これだけが「ポツリ」とあるので、日本からの観光客がどれだけここを訪れるかわからない。よっぽど歴史とか遺跡に興味がある人にはいいけれど。
所々に散在している遺跡(2)-五層石塔-
支石墓の近くに五層石塔がある・・・とおもったら、結構遠かった。歩いていったのだが、迷ったりしたので30分以上はうろうろしてしてしまった。その道中に牛はいるわ、豚はいるわ、食用の犬を育てているところはあるわ、で楽しかった。そういえば、「ポシンタン(犬鍋のこと)」とかいた食堂がさっきあったな。
農家の叔父さんや、道を行く人に何度も道をたずね、やっと五層石塔に到着。山の中に「ポツン」とある。ここは昔、奉恩寺(ポンウンサ)があった址と考えられている。夏だからか、蚊が寄って来たりして大変だった。ここまでたどり着くのに一苦労。暑いし・・・。
本当はここから、「奉天台(ポンチョンデ)」「石造如来立像(ソクジョヨレイッサン)」へ行く予定だったが、時間的なこと、体力的なことを考慮してバスターミナルの方へ引き返すことにした。つ、疲れた。
最後にもう一つ
バスターミナルの近くに江華城址があるので、最後の力を振り絞って観光。観光って、そんなに力を振り絞らないといけないものだったっけ?城址全部を見て回れないけれど、一部分だけでも見て行くことにする。私が行ったのは南門の晏波楼(アンパル)。夕日に染まってきれいだった。楼の天井には南の方角を守る朱雀が色鮮やかに描かれていた。町の真中にあるので、自家用車が周りにおいてあったりして、歴史的な感じはちょっと薄いけれど。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日 :2000-10-01

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