特集「韓国の豆腐料理」

韓国でも人気の豆腐料理!ヘルシー志向のアナタにピッタリ!

こんにちは!ソウルナビです。ウェルビーイング(健康)ブームの真っ最中の韓国!そんな韓国で豆腐料理は注目されるヘルシー料理。高たんぱく・低カロリーのお豆腐は、ダイエット中の女性から肥満の気になる中年&子供たちにも、ぜひ食べてもらいたい健康食。日本に負けず劣らず、韓国にもおいしい豆腐料理がたくさんあります。韓国料理=辛いというイメージから、豆腐もやっぱりピリ辛風味にお料理?!と思いますよね。もちろん、ピリッと辛い料理もありますが、あっさりたんぱくな豆腐の味を生かしたお料理もあります。今日は韓国のお豆腐の種類、そしておいしい韓国風豆腐料理などを皆さんにご紹介したいと思います。それではさっそく行ってみよ!o(^^)o
栄養の総合商社!豆腐!
中国から伝わったといわれる豆腐。この伝統的な大豆料理の豆腐はいうまでもなく栄養満点!!良質のたんぱく質や不飽和脂肪酸、レシチン、カルシウム、カリウム、鉄分、ビタミンB1、B2、イソフラボニイド、オリゴ糖などをバランスよく含んでいる健康食。さらに消化・吸収もよいので、胃腸の働きを円滑にして、血液を浄化したり、発熱を抑えたりする作用もあるといわれています。冷え性の人は、豆腐に熱を加え温かくして食べるとよいそうですよ。
・ タンパク質の効能――血圧の抑制・ コレステロール抑制
・ レシチンの効能――脂肪代謝・動脈硬化防止など
・ カルシウムの効能――骨や歯の補強・ ストレスの緩和
・ ビタミンの効能―― 美肌づくり・成人病予防
・ イソフラボノイドの効能―― 女性ホルモン効果・ 骨粗しょう症
・ オリゴ糖の効能――腸内の善玉菌増進・ビフィズス菌の増進

韓国の豆腐の種類
まず韓国の豆腐の種類をごく簡単にご説明しますと、普通のトゥブ(豆腐)、ヨンドゥブ(軟豆腐)、そしてスンドゥブ(純豆腐)の3つに分けられます。普通のトゥブ(豆腐)は、お店でチゲ(鍋)用、プッチム(小麦粉などをつけて焼く)用としても売られていて、日本の木綿豆腐に近いものを言います。ヨンドゥブは、トゥブとスントゥブの間のような存在で、日本の絹こし豆腐のようなもの。そしてスントゥブは1番柔らかいおぼろ豆腐のようなものを言います。
プドゥロウントゥブ(チゲ用)→鍋に入れる時に使うやわらかめの木綿豆腐

プドゥロウントゥブ(チゲ用)→鍋に入れる時に使うやわらかめの木綿豆腐

タンタナントゥブ(プッチム用)→小麦粉などをつけて焼く時に使う固めの木綿豆腐

タンタナントゥブ(プッチム用)→小麦粉などをつけて焼く時に使う固めの木綿豆腐

ヨンドゥブ→冷奴風にして食べる時に使う絹こし風

ヨンドゥブ→冷奴風にして食べる時に使う絹こし風

スンドゥブ→スンドゥブチゲなど料理に使う時のおぼろ豆腐

スンドゥブ→スンドゥブチゲなど料理に使う時のおぼろ豆腐

近頃のこの健康ブームにのり、国内産大豆のみを使用した豆腐や、有機能栽培した豆腐、生食専用の豆腐といった、豆腐の質にこだわったものも多く登場し人気を得ています。コンビジ(おから)もパック詰めされ、家庭で簡単に料理できるものも登場しています。
国産豆を使用した豆腐

国産豆を使用した豆腐

有機能栽培した豆を使用した豆腐

有機能栽培した豆を使用した豆腐

生食専用の豆腐

生食専用の豆腐

コンビジ(おから)

コンビジ(おから)

上記でご紹介したお豆腐はあるスーパーで売られているもの。豆腐専門店もありますが、かなり少なくなりなり、最近の主婦の皆さんは手軽なスーパーでこういったパック詰めされたものを買います。またここ最近さっぱり見られなくなりましたが、昔は韓国でも住宅街にリアカーの豆腐屋さんがやってきて、出来たてホヤホヤの豆腐を食べていたんだそう。そういえば昔、ナビの家の近くにも豆腐売りのおじさんがやってきていました(懐かしい~!)o(^^)o。それだけ昔から豆腐が韓国の家庭料理によく使われる食材だったことがわかります。

韓国の豆腐料理
ご紹介したさまざまな豆腐を使ったお料理をいろいろとご紹介しましょう。

★ スンドゥブ(純豆腐:おぼろ豆腐)
スントゥブは水分が多く含まれ、普通の豆腐よりは栄養価が少し落ちますが、豆特有の香りがそのまま残るやわらかい豆腐。だから子供からお年寄りまで誰でも食べられる健康食品といえます。普通真っ白のスンドゥブをそのまま食べる場合は、日本でいう湯豆腐のように、ネギや唐辛子といった薬味を入れた醤油をお好みに合わせて掛けて食べます。
★ スンドゥブチゲ(おぼろ豆腐のピリ辛鍋風)
スンドゥブを使ったメニューの中で最もポピュラーなお料理がスンドゥブチゲ。韓国家庭料理の食堂に行くと、ほとんどの店に置いてあるほど。でも本当においしいチゲを食べたいのなら、やはりスンドゥブチゲ専門店に訪れたいもの。豆腐の中でも特に水分が多くてやわらかいスンドゥブを使ったスンドゥブチゲは、あさりや牡蠣などの海産物や豚で出汁を取り、ネギ、ニンニク、唐辛子、ごま油、塩などの韓国料理の定番材料を入れて煮ればできる簡単料理。この出汁の旨みと唐辛子やニンニクの辛さ、さらにごま油の香ばしい風味に、最後に落とした卵のまろやかさが加わり、味わい深い味になります。
★ センドゥブ(生豆腐)
豆腐は「畑の牛肉」!とも言われ、豆加工食品として栄養価も高く、味も淡白なのでチゲ(鍋)の材料としてよく使われる食品。日本で冷奴や湯豆腐など、特別な味付けをせずにそのまま醤油や薬味をつけて食べたりするように、韓国でも豆腐をそのまま食べるメニューがあります。それが生の豆腐にネギや唐辛子の粉などの入った薬味醤油を掛けて食べるセントゥブ。ドンドン酒やマッコリといったどぶろく系のお酒や伝統酒の肴にピッタリですヨ。
★ トゥブチョンゴル(豆腐の寄せ鍋)
豆腐は栄養価も高く味も淡白なので、テンジャンチゲ、キムチチゲなどはもちろん、いろんな鍋物には無くてはならない材料といえます。どれも適当な大きさに切ってそのまま鍋に入れるパターンが多い中、このトゥブチョンゴルは、豆腐の間に下味をつけた牛肉を挟んでフライパンで焼いてネギで結んでから鍋に入れて煮るので、普通のチゲや汁などとはちょっと違った味を楽しむことができます。また調理済みなのでちょっと煮ればすぐに食べることができ、さらに豆腐を醤油に付けて食べるとまた格別の味が楽しめます!しかし実際、近頃のお店はこのような作り方をするとかなり手間もかかるとあって、普通の豆腐と牛肉・さまざまな野菜を入れて煮込むだけのところが多いとか。
★ トゥブキムチ(豆腐とキムチ)
トゥブキムチは、キムチをごま油やにんにくと炒め、茹でて水気を除いた豆腐と一緒に食べる韓国の家庭料理。高たんぱく、低カロリーの淡白な味の豆腐は、香ばしいごま油の風味の効いたキムチとよく合うため、ドンドン酒といった民俗酒のおつまみとしても、さらにはごはんのおかずとしても人気の簡単ダイエットメニューとして人気があります。キムチは少し酸っぱめのものを使います。またこれにさらに豚肉を加えるともっと美味しく食べられると、豚肉入りのトゥブキムチを出しているお店もあります。
★ トゥブボッサム(茹で豚と豆腐)
ポッサムはすでに多くの日本人の間でも知られている人気メニュー。熟成しすぎていないさっぱりとした新鮮キムチを、余計な脂の抜けた茹で豚にのせて食べるお料理。そんなポッサムに、素晴らしい栄養価のあるヘルシーな豆腐をトッピングしたものがトゥブポッサム。トゥブキムチの豪華版っといった感じ?!淡白な豆腐と豚肉、そしてピリッとしたキムチの取り合わせは最高で、ついついドンドン酒のような民俗酒がほしくなります。お店によって、黒豆を使った豆腐や、茹でたり蒸したりした豆腐が登場したり、焼いた豆腐が登場します。
★ ビジチゲ(おから鍋)
豆腐の残りカスと言ってしまうには、ちょっぴり申し訳ないくらいの「おから」。おからは、値段が安いにもかかわらず、栄養価がとても高い健康食ということは皆さんもご存知のところ~。そのおから料理が韓国にもあります。おからと下味を付けた豚肉・キムチ・ねぎなどの野菜に、醤油ベースの味付けをして煮るお料理がビジチゲ。お店によっては最後に唐辛子やニンニク・味噌などを加えるところもあります。日本のおから料理とは全く違った、面白い味が楽しめますヨ!

豆腐料理の食べられるお店いろいろ!

★ 客園※閉店
仁寺洞にある家庭料理のお店。スントゥブ(純豆腐・おぼろ豆腐)定食をはじめ、牡蠣やハマグリ、イカを使った海鮮料理、さらにプルコギやチェユッポックンなどのお肉メニューも充実しています。一番人気の「スントゥブジョンシッ(純豆腐定食)」は、柔らかい真っ白な豆腐がどど~んと出てきて、これまた美味しそうなおかずが一緒に付いてきます。メインが豆腐&おかずも野菜中心だし、とってもヘルシーな定食。焼肉やこってり料理で連日疲れた胃にこんなランチはいかがでしょうか?!
★ オス
普通のお豆腐よりさらに健康度の高い「黒豆腐」が食べられるお店がここ「オス」!地元の人たちの間でも知る人ぞ知るお店で、仁寺洞にあります。この黒豆腐の材料である黒大豆は、普通の大豆よりも活性酸素を除去する効果が高く、疲れ目や高血圧にも効果あり、「黒大豆は食べ物というより薬だ!」なんていわれているほど!メニューは豚肉とセットになった黒豆腐ポッサム、黒豆腐とプルコギセットになった定食が人気です。
★チリサン
情緒あふれる仁寺洞にある「チリサン」。メインストリートから路地に入った奥の奥にある隠れ家的お店ですが、いつも昼間はお客さんでいっぱい!化学調味料を一切使わず、野菜も全て韓国産だけを使用するというこだわりのお店。一番人気のメニューは「チリサン定食」という家庭料理定食。その定食の中には豆腐の焼き物や、おからなどが含まれています。他におからを使ったチゲ、スンドゥブ(純豆腐)、トゥブジョンゴル(豆腐の寄せ鍋)、トゥブキムチ(豆腐とキムチ)、セントゥブ(生豆腐)といった豆腐を使ったメニューが充実しています!
★ チョンウォンスンドゥブ
市庁(シチョン)にある「チョンウォンスンドゥブ」!1969年に開業した創業38年のスンドゥブの老舗!こちらでは、ノーマルな豚肉だしの「スンドゥブ」、そして牛肉だしの「ソコギスンドゥブ」、そしてシーフードダシのスンドゥブが好きな人にはたまらない牡蠣の入った「クルスンドゥブ」と3種類用意されています!中でもお店の1番人気は、「クル(牡蠣)スンドゥブ」!これは、恐らくソウルでもここだけでしか食べられないシロモノ!ちなみに支店の明洞(ミョンドン)店に行くとキムチがたっぷり入った「キムチスンドゥブ」もあります。
★ ソウルスンドゥ※閉店
明洞にあるスンドゥブ専門店「ソウルスンドゥブ」。4種類のメニューのうち人気なのは、ソコッスンドゥブ(混ぜたスンドゥブ)とヘムルスンドゥブ(海鮮スンドゥブ)。ソッコスンドゥブは、シーフードに牛肉・椎茸類などが混ざっているもので、ヘムルスンドゥブは肉の食べられない方のために牛肉を入れずに海鮮だけを入れたものだとか。味の違いはソコッスンドゥブの方が牛肉入りでちょっぴりコッテリ。海鮮スンドゥブはいろんな海の幸のだしでコクがありながらさっぱりしているそう。辛いものが苦手な人には、唐辛子など赤いもの?!が一切入っていない「ヒンスンドゥブ(白いスンドゥブ)」がオススメ。o(^^)o
★ 百年屋
芸術の殿堂(イェスレチョンダン)の向かいにある伝統純豆腐専門店、「百年屋(ペンニョノッ)」。厳選された自然材料を使ったヘルシーな豆腐料理ということで、老若男女を問わずいつも地元のお客さんでいっぱいのお店。江原道、束草(ソクチョ)の有名なスントゥブが味わえる、ソウルの純豆腐専門店として有名です。メニューは、スンドゥブ(純豆腐)からコンビジ(おからを使った鍋)、スンドゥブチゲ(純豆腐のチゲ)、トゥブチョンゴル(豆腐、海鮮、野菜などの入った寄せ鍋)などの豆腐メニューに、海鮮、緑豆のジョン(お好み焼き風)といった一品料理があります。
★ コンドゥ※閉店
三清洞にある豆腐・豆料理専門店「コンドゥ」。モダンなインテリアの中で、ヘルシーでオシャレな豆腐料理が食べられるまさに豆腐レストラン!メニューは、豆腐ステーキ、キムチチゲ、納豆などの普通の豆腐入り・豆料理から、黒豆、エンドウ豆、枝豆ソースのパスタ、サラダ、そしてデザートにいたってはアイスやヨーグルトまで豆腐仕立てなど、現代的アレンジの加えられた面白いお料理が抱負!また豆腐アイスは、ダイエット中でも食べられると若い女性にも人気だとか。
いかがですか?!同じ材料でも、海を渡り、お隣の国にやって来ただけで、こんなに味付けも調理法も違うんですね。近頃はアメリカやヨーロッパといった西洋の国々でも注目を浴びているお豆腐。豆腐が体にヘルシーなことは世界中で証明済みというわけですo(^^)o。皆さんもぜひ韓国のお豆腐料理にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?!きっとお気に入りグルメリストに入れたくなっちゃうはずですヨ!以上、ソウルナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-04-02

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