ワールドカップ応援観戦記

子供を連れてワールドカップの応援へ! in プンダン

連日のワールドカップのテレビ観戦で、モーローとしているみぽりんです。それにしても今回の韓国のフィーバーは普通じゃないですね。ものすごいの一言に尽きます。日ごとに盛り上がる雰囲気につられて6月14日、我が家の近くにあるブンダン区中央公園の特設野外会場の大型スクリーンへ、韓国―ポルトガル戦の応援に行ってきました。当日はご存知のとおり、午後の3時半からは日本―チュニジア戦があったので、昼は日本の応援でソウルに行って来てくたくたに疲れていたのですが、夜ご飯を食べてから7時半頃、娘達とパパと一緒に出発しました。もちろん子供には赤いTシャツを着せて、頬っぺたにはシールも張りました。
さて意気揚々と行ったのはいいのですが、会場に行き着く前に、もう会場から帰ってくる人の波にびっくり仰天。土曜の午後の渋谷ハチ公前のような人ごみなのです。えーーーだってここはソウルじゃなくて、閑静な住宅街ブンダン区の中央公園なのに。。。この人出は一体何なんでしょうか??行く人と帰る人の波で、まともに歩けないくらい。帰ってくる人を捕まえて「まだサッカーが始まってもいないのにどうして帰ってくるの?」と聞いたところ、「座るところがないの」とのこと。うーーんこれは予想以上に大変みたい。そしてとうとう8時に公園の野外会場の近くまで来たんですが、既に会場からは怒涛のような叫び声が響き渡って来るのです。「テーハミング!じゃじゃんじゃじゃんじゃん。 テーハミング!じゃじゃんじゃじゃんじゃん」
人を押し分け、押しのけ、前へ前へと進んだのですが、あーーー何にも見えない。かなり大きな野外音楽堂らしいのですが、人が多すぎて、何も見えないのです。後で知ったことですが、この日は5万人もここに集まったとのことでした。すさまじいですね。それでも執念で道を切り開き、「チャンカンマンヨ(ちょっとすいません~すいません~~~)を繰りかえし、その上パパの韓国人的な押しの強さで、座るところを確保したのでした。
これだけでも奇跡のようなお話です。大型スクリーンから優に200メートルは離れているし、スクリーンの上半分しか見えませんが、それでも応援団の一員になったような気がするではないですか。
スクリーンではタイムリーにも試合中継が始まったばかりだったんですが、もう何がなんだかさっぱり分かりません。選手の顔が映し出されるたびに「おーーーーわーーーきゃーーー」という雄たけびは聞こえるものの、これで果たしてサッカーが見えるのか?一方子供たちは小さいですから一層何にも見えなくて、ぶーぶー言っているのですが、ちょっとでも立ち上がると、後ろのほうから「ピピピーーー」とホイッスルが鳴り響き、同時に「座れーー」と怒鳴られ、お尻が痛くても、足が痛くても動きが取れない状態なのです。どうやら前のほうではチアリーダーと応援団の指揮で、盛大な応援が繰り広げられているようですが、後ろのほうにいたので声を合わせて応援することもできません。こちらはこちらでドラとホイッスルに合わせ叫びまくるっきゃないんです。それでも一生懸命叫びました。声の限りに。
でも上半分しか見えないので、試合の流れはチンプンカンプン、前のほうで「どわーーーー」と叫び声が聞こえても、私たち後ろのほうでは何が起こったのか理解するまでに時間が掛かってしまって、タイミングがずれてしまうんですよね。横や前に座っている人に「どうしたんですか?ゴールですか?」「いや。コーナーキック」こんな会話の繰り返し。そのうち何にも見えないサッカー観戦に飽きてしまった小2の娘が「帰ろうよーー眠いーートイレーー」とぐずり始め、すぐに面倒くさくなってしまう私は、「パパ、じゅんちゃん、帰ろう!」ということになりました。まだ見足りなく、元気が余っている小4の娘はぶつくさ言っていましたが、前半が終わったところで帰ることにしました。
ところで前半終了と同時に立ち上がったのは私達だけではなかったんですね。どどどーーーと立ち上がる人の波が狭い道にあふれかえり、ラッシュアワーの山手線並みの人ごみになってしまったのです。子供達の手をしっかり掴み、パパのかばんの紐を握りしめ迷子にならないように歩きましたが、帰る人の波と来る人の波がぶつかりぎゅーぎゅー押されて、息をするのもやっとなくらいでした。と・こ・ろ・が。何と、この最悪のタイミングに小2の娘が手に持っていたおもちゃを落としてしまったのです。突然横にいた娘が座り込んでしまい、あわや後ろから来る人に踏み潰されそうに。「何しているのゆりちゃん!」「おもちゃが。あそこにあったのに、他の人が踏んじゃったの」「あんたが踏み潰されちゃうわよ。」そして何とか人ごみから抜け出して、一息ついてから、後でパパにおもちゃを拾いに行ってもらいました。無事玩具は帰ってきたのですが、子供が踏み潰されれて窒息死するところでした。クワバラクワバラ。

ラッシュアワーからようやく抜け出してから、休憩時間で盛り上がりまくっている舞台をちょこっと見てきたのですが、殺気立って恐ろしいくらいでした。特に「オーピルスン(必勝)コリア」という応援歌の最後の部分で、「オウ!オウ!オウ!」と掛け声をかけるのですが、チアリーダーと応援団が一団となって、髪振り乱し、肩突き出して、気合を入れるのです。ここがクライマックスなので、もちろん観客も一緒に「オウ!オウ!オウ!」をするんですが、、ああーー怖すぎます。これを試合が始まる前から何時間もやられたら、相手チームの選手は一体どうなってしまうんでしょうか?他の如何なる応援も上品でおしとやかに見える超メガトン級の応援歌といえるのではないでしょうか。これを日韓戦でやられたと想像しただけでゾゾーーーとしてしまいますね。

帰りの道すがら、あちこちのマンションの窓から「ウワーーーー」「おーーーー」「カッターーー」という歓声が聞こえてきて、どうやら韓国がゴールを入れたんだなというのが分かり、中途半端な応援の観戦は終わりました。とっても楽しかったんですが、子連れではちょっと危険かなーーというのが率直な感想。実際次の日「中央公園に応援に行ってきたんだよーー」と自慢したのですが、口々に子連れで応援の観戦は無謀だと言われてしまい、反省しているところです。燃え上がってしまったら誰にも止められない韓国人の特性を十分理解した上で観戦に臨まれたほうがいいと思いすよ。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2002-06-21

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