韓国の結婚式は?~ソウルで伝統結婚式編~

お酒グルグル、回って二人は結ばれる!

こんにちは、ソウルナビです。韓国といえばエネルギッシュで、市場パワーなどなど、なにかと熱い!という印象がありますが、今回はまた違った一面をお見せしましょう。ぐぐっと厳かに伝統結婚式をご紹介します!今回は成均館大学付属の成均館での伝統結婚式に潜入しました!
基本的に韓国の結婚式は洋風にウエディングドレスとタキシードを着て行う結婚式と、昔ながらの韓服を着て行う伝統結婚式とがあります。伝統結婚式は少数派ですが、「成均館」や「民俗村」のような民俗的な施設ではよく行われています。
この成均館(ソンギュンクァン)というのは李氏朝鮮時代、太宗7年(1398年)に設立された儒学の最高教育機関です。だから結婚式も成均館大学の儒学の教授の司会で行われます。この式場の内装も李氏朝鮮時代の民家の庭のようにセッティングされていて、軒先にとうもろこしが干してあったりいろいろ工夫されていました。庭の真中で大勢のお客さんに見守られながら式をするという設定ですね。
さあ、厳かな伝統音楽にのって始まり~
まず最初に天使役の子供に先導されて新郎と新郎の友人が入場。昔は式を新婦の家で行ったので、新郎が新婦の家に到着するという感じに入ってきます。このとき新婦は会場の隅で両親と待機しています。
新婦はこのとき後ろを向いて両手を水平に持ち上げて顔を隠して待っています。(司会の合図があるまで顔を新郎に絶対見せてはいけないそうです!)
雁は二人の絆をガッチリと!
●奠雁禮(チョナルレ)
新郎は新婦の方へ行き、新婦の両親に挨拶します。新郎は友人が持っているキロギ(雁の置物)を受け取り新婦の母親に渡し挨拶します。また新郎がキロギを受け取り前にある小さなテーブルに置き、両親に、永遠の幸せを誓う意味を込めてひざまずいて2回深く礼をします。(この雁は永遠の絆や貞節をあらわしているそうです^^)
お辞儀はなぜか女が辛い・・でもこれが儒教なの!?・・・
●交拜禮(キョベレ)
新郎新婦は会場の真中へ進み、まず新郎が婚礼卓の東に、新婦が西に立ちます。そして新郎新婦の母親が婚礼卓上ろうそくに火をつけて、挨拶します。それが終わると初めて新郎新婦が対面してお互いの顔を合わせます。次に新郎新婦それぞれ横にある水瓶で手を清めます。そして先に新婦が4回(も!)深くお辞儀をし、次に新郎が2回(だけ!)お辞儀をします。これでお互いに理解し許し合うことを約束します。
ぐるぐる杯が回る・・二つが一つに・・・
●合排礼(ハッグンレ)
新郎新婦それぞれ杯にお酒を注ぎ高く持ち上げて礼をして、半分飲みます。それを交換して、残りの半分を飲み干します(飲み残してはいけません!)。次に一つのひょうたんを半分に割ったそれぞれで、またお酒を半分飲み交換して残りを飲み干します(これも飲み残してはいけません!!)。おつまみに、ナツメと栗を各卓上に一つずつとります。(ナツメと栗は子孫繁栄の意味)飲み終わったひょうたんの杯を二つ合わせて婚礼卓に置きます。これで新郎新婦が一つになったことを意味します。 新郎側の青い糸と新婦側の赤い糸を長寿と永遠の幸福を祈って婚礼卓上の松と竹に掛け置きます。最後に2人で深く数度お辞儀をします。
これでシメです!
●お説教
二人の家族が一つになり、苦しさも喜びも分かち合い、二人力を合わせて幸せな家庭を作っていきなさいなどなど・・・・・・司会のお説教を受けます。 最後に新郎新婦と家族とでお客さんにご挨拶して終了!
式の最後に、記念写真!
二人で撮ったり、家族、親戚、友達と撮ったり・・・ やっとここで緊張感がほぐれます。フ~ッ・・
これで式は約一時間で終了!本来はもっと沢山の儀式があるそうですが、現在はかなり省略しているそうです。
さ~、お腹がすいたお客さん達は食堂へ~!
韓国の場合は日本とかなり違い、豪華なフランス料理ではなく、みんなで和気藹々話ながら韓定食やバイキング式の料理を食べます。 ここの場合は韓定食でした。各テーブルに料理が運ばれてきます。といってもまるで食堂のように、ガチャガチャとアジュンマ、アジョッシ達が運んできます^^;お皿が空くと端から持っていかれます^~^;
必ず出されるのがカルビタン。これは本来はククス(韓国そうめん)なんです。最近ではちょっと高級にしてカルビタンを出すのですが、ククスのように長~く長生きをしてね、という意味があるとか・・このククスが元になって、ことわざに「いつククス食べさせてくれるの?」というのがありますが、これは友達に「いつ結婚するの~?!」とプレッシャーを与える言葉なんだそうです。みなさんも韓国に結婚しそうでしないカップルの友達がいたら、この言葉で脅してみては!?(^=^;)
このとき別室では新郎新婦と家族、親戚が幣帛(ペベッ)という儀式をして、新郎新婦が親戚家族一人一人に挨拶をしています。 これが終わったらお客さんを見送りに行き、全て終了~~!
いかがでしたか? 新婦が持っている絹の布にもある「二姓之合・寿福之源」という言葉のように、二人の個人が合わさるのではなく、二つの家族が合わされば幸福の元になるという意味が込められている伝統結婚式。お客さんは沢山来れば来るほど吉と言われています(時には通りすがりの人も参加しちゃったりします^^)。皆さんも街中で結婚式場を素通りしないでちょっとのぞいて見てみては!? 以上、結婚なんてララ~ラ~ラララ・・のソウルナビがお伝えしました(*^-^)

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2003-05-09

ページTOPへ▲

その他の記事を見る