有機農栽培農家のお宅で農作業体験
みなさん、こんにちは。コーミィです。今週は一段と寒くなり冬に一歩近づいてきた感じですね。コーミィは寒くなる直前に実りの秋を満喫してきました。今回は娘の保育園の日帰り旅行ですが、9月に引き続いて農村体験第2弾をお伝えします。秋晴れの下、お米の産地として有名な利川(イチョン)のユルミョンという地域に行ってきました。そこは古き良き田園風景がそのまま残り、農村体験だけではなく有機農栽培エリアとしても名を馳せている所です。コーミィ達が伺ったのは有機農で栽培した野菜を個人で直接販売しているお宅です。有機農栽培に関する本にも掲載されたことがあるという有名なご主人は、農作業の傍ら農村体験を希望する人達を受け入れ指導しています。
農村体験 in 利川・ユルミョン
ソウルからは2時間半ほどで着きました。保育園の子供達とその親、そして保育園の運営スタッフと先生の他に、シェフになるべくお料理を勉強している若者達も一緒に参加しました。彼らは毎月1度この農家のお宅で寝泊りして農作業を学んでいるんだそうです。独特の雰囲気を醸し出している瓦屋根のこのお宅、一見小さそうに見えますが実は意外と広いんです。部屋はいくつにも区切られていて団体での寝泊りもOK。到着早々、すぐに農作業に取り掛かれるよう早めのお昼ご飯となりました。ママ達は朝早起きして5人分ずつのお弁当を準備してきたんです。青空の下で子供達がおいしそうにお弁当を囲む姿は早起きして作った甲斐があります。うれしいものです。
お昼ごはんでおなかが膨れた後、少し休憩してさっそく農作業に取り掛かります。ママと子供達は家から10分ほどの距離にある畑へと歩いて向かいました。まずコーミィとロシア人ママの二人は最初の仕事を仰せつかりヘチマの収穫をすることになりました。ヘチマは食べるのではなくカラカラに乾燥させたものをタワシとして使用します。なので、緑色のヘチマではなく乾燥して茶色くなったものを取っていきます。カラカラに乾燥したものは中身までスポンジ状になっているのでとても軽いです。ロシア人ママがハサミを使ってヘタの部分から切り、それを子供達が袋に入れていきます。コーミィはハサミがなかったので軍手をはめてツタから引っ張って取りました。
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<ヘチマ狩り>
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<サツマイモ堀り>
パパ達と若者は全員サツマイモ堀りに借り出されました。土が固いので思ったより重労働。パパ達は頑張って芋を掘り起こして行きます。今年は猛暑と大雨のせいで野菜の成長はあまりよくないそうです。サツマイモの形は細長く小さめですがきっと味はおいしいでしょう!
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<探検中?>
いえいえ。コーミィ達はヘチマ狩りが終わり別の畑へ移動している所です。松林を通り5分ほど歩くと山が開けて畑が見えました。そこは一面のケンニップ畑。
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<ケンニップ摘み>
ママと子供達はケンニップを摘んでいます。日本語ではエゴマの葉と言いますが、韓国の焼き肉に欠かせないあの野菜ですね。こちらもやはり天候のせいで、あまり出来はよくないんだとか。色もグリーンではなく薄い黄緑色で、しかも有機農栽培なので虫に食べられているものが多く、出荷できそうな葉はまた一段と減ってしまいます。
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桃畑を超えると栗山はすぐそこ
<栗拾い>ママ達はケンニップ摘みの後、車で移動し栗拾いにやってきました。”ユルミョン”地域のユルは栗という意味なので、栗の産地でもあるんでしょう。桃畑を抜けると栗の木はすぐそこ。なのにどんどん山奥へと連れて行かれました。ほとんど登山状態。コーミィの苦手なものの一つである登山をして栗を拾う前から体力消耗です。目的地に到着すると・・・あっ、栗がゴロゴロ!この辺にはまだ誰も入っていないとみえます。1M四方を見ても沢山の栗が落ちているのであまり歩かなくてもいいので山登りの疲れも忘れ一心に拾ってしまいました。
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<収穫の成果>
子供達よ!パパとママは頑張った~!!収穫した栗とサツマイモは保育園に持ち帰って子供達のおやつになります。
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<夕食>
夕食準備は保育園の園長さんと給食のおばさんが二人で50人分もの素麺を茹でていました。夕食は温麺とヨルムキムチ(小さい大根のキムチ)。給食のおばさんお手製のキムチ、これがまたおいしいんです。1人2杯ずつ温麺を食べた後は、マッコリで宴が始まりました。
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農家を解放してくださったご夫婦は4人のお子さんを持つとても親切で愛嬌のある方達です。ご主人は釜山出身でソウルの名門、高麗大学を卒業後、会社員を経験し脱サラして農業を始めたそうです。ここでの有機農栽培や農業体験活動を聞きつけて各地から色々な人がやってくるそうですが、今日は仁川で幼稚園を経営する男性の園長さんが農業を学びに来ていました。安心できる野菜を園児達に食べさせたい一心で、毎週末ごとに家族と離れて1泊2日熱心に修行をしているんだそうです。そんな風に食育を考えてくれる人達がこれからもどんどん増えてくれるといいですね。
韓国の人はお酒があればすぐに打ち解けてしまいます。ここでも初めて会った者同士マッコリを飲みながらいつの間にかアカペラでのカラオケ大会に発展していました。外国人ママ達もロシア語、中国語で歌を披露。コーミィは運転しないといけなかったのでお酒を飲まず、歌の披露はちょっと恥ずかしくてできませんでした。コーミィの代わりに主人が気持ちよく演歌を歌っていました。保育園の若い先生も韓国の伝統芸能の唄を披露し完璧な唄声に拍手喝采、大いに盛り上がりました。一期一会の出会いはとても楽しいものですね。韓国でも”イニョン”と呼んで人と人の縁をとても大事にします。本格的な?農業体験を経験し少しバテ気味の大人達でしたが、子供達にとっては食育を学びとても有意義で貴重な経験になった一日でした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2010-10-29