かつて撮影地のメッカと呼ばれた島は、今はどうなっているの?現場確認の旅に出かけてきました~!
こんにちは!ソウルナビです。日本における韓流ブームの火付け役といえば皆さんご存知「冬のソナタ」。その後、次々に韓国ドラマの名作が生まれましたが、その中でも2004年から2006年頃はまさに韓国ドラマ黄金期!ドラマのためだけに膨大な予算を費やしてオープンセットが作られたり、当たり前のように海外ロケがあったり・・・そしてその時期にドラマ撮影地のメッカとして、人気ドラマのオープンセットが何軒も建てられたのが信島(シンド)に矢島(シド)、そして茅島(モド)!かつてドラマの撮影地として注目された島ですが、現在どうなっているの?さっそく行って確かめてみましょう!
□■信島(シンド)・矢島(シド)・茅島(モド)ってどこ??■□
ところで、あまり聞き慣れない信島、矢島、茅島って一体どこにあるの?実は意外とソウルの近くにあります。仁川空港がある永宗島(ヨンジョンド)と江華島(カンファド)の間の海にぽっかりと浮かんでいる島の中にさきほどの島の名が!行政的には仁川広域市甕津郡に属し、3つの島はいずれも北島面(ブットミョン)にあります。こちらではドラマ「悲しき恋歌」「フルハウス」「恋人」、映画「絶対の愛/時間」など数々のドラマ・映画撮影が行われました。
□■さっそく島に渡ってみよう!■□
信島と矢島、茅島に渡る方法はただ1つ!永宗島にある三木(サンモッ)船着場からフェリーに乗り信島に渡ります。と言っても船に乗っている時間はたったの10分!だから船酔いがひどい人もたぶん大丈夫。フェリーだからもちろん車でも乗船出来ます☆ 信島に上陸しちゃえば矢島と茅島は橋で繋がっているので自由に行き来が出来るんです。
三木船着場
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内部はこんな感じ
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料金表
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フェリー乗り場
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乗船と同時にゲートが閉められた・・・
三木船着場に到着。係のアジョッシに
「すいませーん!信島に渡りたいんですけど~」
と聞いてみると、
「お~、今すぐ前のフェリーに乗りなさい!急いで、急いで!!」
と言われ、そのままフェリーに乗車。乗ったと同時に出発(汗) あれ、チケットがいらなかったのかな?
ナビが乗ったフェリーの名は「世宗3号」。船上にはエサ目当てのカモメが大群をなしてやってきます。カモメって頭いいなぁ。
セジョン3号
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あちらは長峰島行きフェリー
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カモメがたくさん!
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たくさんの車が信島へ渡ります
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あっと言う間に信島へ到着。降りるときに料金を払おうと準備してたのに、そのままスルーで下船。えっ本当にただでいいの?
詳しい地図もないまま、前の車の後を進みます。まるで数十年タイムスリップしたかのようなのどかな風景。
前の車について行ったら、なんと一気に一番奥の島、茅島まで来てしまいました。
というわけで今日の観光は茅島から始めましょう。
矢島と茅島を結ぶ橋「矢茅連絡橋」
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橋のたもとでは釣りをする人々が
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さすが彫刻公園の島、島の入口にも彫刻が!
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ここは海流が渦を巻いていました
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□■茅島(モド)■□
茅島は今日訪れた3つの島の中で1番小さな島。面積はたったの0.81平方km。
まず、この島で目指すところは「ベミクミ彫刻公園」。茅島には道路が1本しかないのでまず迷うことはありません。
◎◎ベミクミ彫刻公園-「絶対の愛」ロケ地◎◎
もともとは彫刻家のイ・イルホの個人アトリエだった場所。現在、アトリエはカフェ&ペンションとして宿泊も可能になりました。公園内は5mを超す大型の作品から小さな作品まで、合わせて100以上の彫刻が展示されています。ただ、イ・イルホの作品は派手で幻夢的で性愛を主題にしたエロティシズム彫刻と呼ばれているので、子供にはちょっと刺激が強すぎる気が・・・ちなみにこの公園、鬼才キム・キドク監督の映画でハ・ジョンウとソン・ヒョナが主演した「絶対の愛/時間」が撮影された場所。また美しい海辺と幻想的な作品との調和が韓国では高く評価されています。
□■矢島(シド)■□
次に3つの島の真ん中の島、矢島(シド)へ。矢島での目的は、今日のメイン?ドラマ「悲しき恋歌」と「フルハウス」のオープンセットを見ること!
◎◎「悲しき恋歌」オープンセット◎◎
矢島の観光の目玉(?)として地図にも記載されている「悲しき恋歌」の撮影地。地図の通りに車を走らせます。でも途中から何だか怪しい道に・・・ここ本当に行ってもいいの?と不安になりつつ、Uターンするスペースもなく、そのまま前進。でも紅葉がキレイ。そして小高い山を登りきった場所にあの見覚えのある建物が見えてきました!
「うわ~、懐かしいっ!」
数々のドラマを見たにもかかわらず、この建物が記憶にあるのは、やはりそれだけドラマの中でこの建物が印象的に使われていたから?
この道で合ってるんですか?!
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あ~、あった!あの家だぁ!
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ところがこの建物、今ではちゃんと管理されていないらしく、荒れ放題。ガラスは割れているし、バルコニー部分も錆びちゃって可哀相な感じに。2005年のドラマ撮影後、しばらくは入場料を支払って内部も見学できたそうですが、ドラマの放送から長い年月を経て訪れる人もまばらになったため、今では開放されなくなったよう。せっかくステキな建物なのに、ちょっと残念です。
う~ん、みんな若い!
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ハート型の看板は完全に写真がなくなってました
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建物の裏側に回ってみました
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裏側からも海が見えます
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中には入れないけれど、建物の内部は見ることができました。
◎◎「フルハウス」撮影地・スギ海水浴場◎◎
「悲しき恋歌」のオープンセット前にある遊歩道を15分ほど下って行くと、スギ海水浴場の砂浜へ出ることができます。でも遊歩道がちょっと怪しい感じだったので、車で移動することに。
やがてスギ海水浴場に到着。季節外れなので人影もまばら、美しい海と砂浜が広がっていてとても気持ちがいい~♪
この遊歩道を下れば海岸に出るらしい・・・
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スギ海岸到着!ステキな場所です~
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地図上ではこの砂浜近くのどこかにピとソン・ヘギョ主演で視聴率40%を超えた大人気ドラマ「フルハウス」のオープンセットがあると書かれています。さあ、さっそく調査開始!しかし視界に入る範囲ではそれらしき建物は見当たらず。
海水浴場の端から端まで探してみたけど、そんな建物は見あたらず~
地図ではこの辺りなんだけど・・・
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海岸の右側は岩ばかり
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この辺りは牡蠣が取れるんだなぁ
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げっ!これは何?!
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おかしいっ!なぜ見当たらない?そこでインターネットでドラマの写真を見てみると・・・まさに今ナビが立っている場所から見える光景がセット前に広がっているではあーりませんか!?も・し・やセットはもう取り壊されてしまった~?
ピとソン・ヘギョが見た海
不安は的中、あとで調べてみると、放送当時10億ウォンをかけて作ったと話題になったオープンセットは数年前に取り壊され、すでに空き地になっていました。当初は「悲しき恋歌」のセット同様、内部公開もして日本や中国からのツアー客も多く訪れていましたが、その後、建物は個人が買い取り、別荘として使用。しかし管理が大変だったので結局は壊してしまったそう。ああ、残念~でもドラマの中に登場するあのステキな海岸は今でも健在です。ドラマの雰囲気は充分に味わうことが出来ました!
ドラマ中でこの施設は確認できる・・・かな?
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黄色いテープの内側がセットがあった場所のようです
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□■信島(シンド)■□
◎◎「恋人」オープンセット◎◎
「パリの恋人」「プラハの恋人」に続く恋人シリーズの第3弾として2006年にイ・ソジン、キム・ジョンウン主演で放送された人気ドラマ「恋人」。信島にはこの「恋人」のオープンセットもあるらしい!「フルハウス」では残念な結果だったから、ここでリベンジ!よ~し、行ってみよう!!
3つの島の中では一番面積が大きい島、信島(シンド)。島の中央にはクボン山があり、「恋人」のオープンセットがあるのは、島の一番北東側らしい。
信島からは悲しき恋歌のセットが遠目に見えます
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1番面積が広い信島にはオシャレなペンションもたくさん!
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途中までは快適な道だったのに・・・またしてもかなりの運転技術がないと進めないようなすごい道に!この道の様子から想像するに、ほぼ行く人がいない感じ・・・またまた不安に。
がーんっ!!これから先は工事中で通行止めらしい。
工事のアジョッシに、
「ここから先は行けないんですか?」
「見ればわかるだろ!戻りなさい!」
でもさー、戻りなさいって言われたって車1台がやっと通れる道だからUターン出来ないんですけど。
畑のあぜ道に侵入しながら何とかUターン成功。すごすごと引き返すことに・・・ああ、あの道路の向こう側にドラマで使われた教会や海が見える家のセットがあるはずなのに・・・またもや撃沈。
あの山の向こうにセットがあるんですっ!
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雰囲気だけでもお楽しみ下さい・・・
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そろそろ日没の時間が近づいて来たので、急いで信島の船着場へ移動。船着場にはフェリーに乗り込むためにたくさんの車が列をつくって待っていました。そういえば島に来るときは無銭乗船だったけど、帰る時はどうなるの?
信島のフェリーチケット売り場
やっぱり、帰る時は往復分の料金を払うことに(当たり前ですが)。行きの三木船着場でチケットを買った人は帰りの乗船引き換えチケットをもらい、行きにチケットを買わなかった人は帰りに往復分払うというシステムでした。
かつて韓流ドラマの黄金期にこぞってオープンセットが建てられた信島、矢島、茅島。残念ながら今ではもう見れなくなってしまったセットもありますが、美しい海や自然に囲まれ、住民も少ないことから、またいつの日か撮影地のメッカとして脚光を浴びる日が来るかも?また北島面には3つの島の隣りに長峰島(チャンボンド)という島もあります。こちらには「香港エクスプレス」のセットがあるそう!次回は長峰島に挑戦してみようかな?以上、島めぐりを堪能したソウルナビでした!
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2013-12-03