ソウルの裏道を歩いてみよう!~鍾路3街+益善洞編!【2014年秋編】

普段着のソウルを求めて散歩に出かけよう!ゆっくりと何気ない通りを歩けば、飾らない庶民の暮らしが見えてくる!

こんにちは、ソウルナビです!大規模な都市開発や再開発が行われ、知らず知らずのうちに大きなビルが建ち並んだり、高層マンションができたり、大きなショッピングモールができたりと目まぐるしく変化を遂げるソウル。そのスピードの速さにはただただ驚くのみですが、大きな通りを一本入ると生活感あふれる下町の姿があちこちで見られるのもソウルの魅力の一つではないでしょうか。今回も下町情緒を求め、カメラ片手にぶらりとソウルの町を歩くナビ!今回は鍾路3街(チョンノサンガ)の路地裏をぶらりとしてみました。ナビと一緒にソウルの町歩きはいかが?さっそく行ってみましょう~

ジモティのための繁華街の一角は…

鍾路(チョンノ)は朝鮮時代から続くソウルの中心で、ソウルの中央を流れる漢江(ハンガン)より北のエリア(江北、カンブク)を代表する繁華街。商業ビルが建ち並び、交通量も大変多いのですが、昔からこのエリアに住んでいる地元の人も多く、一本路地を入ると韓国の下町ワールドが広がっているのが鍾路の面白いところ!特に鍾路3街はお年寄りの憩いの場「タプコル公園」に近いため、お年寄りが多いのもこのエリアの大きな特徴。観光客には人気観光スポット、仁寺洞(インサドン)に行く前にあるごちゃごちゃした町というイメージで、なんとなくスルーするエリア。でも今回はじっくりとまわります~

楽園洞(ナグォンドン)、楽園商街には専門店街、映画館、アパート、市場まで!


仁寺洞近くにある町、楽園洞(ナグォンドン)。1968年にできた伝統ある楽器専門の楽園商街があります。商店街のビルの1階は4車線の道路が通る、ちょっと不思議な構造。ソウルアートシネマ(旧ハリウッド劇場)やサチュム専用劇場もこちらのビルの中にあります。実はこのビル、上の階は一般の人が住み、地下が市場になっているってご存知でしたか?
地下に続く階段をおそるおそる下りてみると・・・年季の入った市場が!驚くことまちがいなし!
地下市場への入口

地下市場への入口

一体何が…

一体何が…

ワンちゃんが!

ワンちゃんが!

こちらの市場、こぢんまりとした市場ながら、生鮮食品から衣類、台所用品までなんでもそろいます。お店の人たちのゆったりマイペースな感じで、なんとなくなごみます。また市場には超ローカルな食堂兼飲み屋があるのもポイント。かなりリーズナブルな価格設定なので、地元の常連客に混じって一杯、または激安の麺料理などに挑戦してみてはいかが?

楽園商街ビルの横にも安い食堂が並んでいます。スンデクッ(豚の腸詰めや豚のいろいろな部位が入ったスープ)などスタミナのつくスープや豚肉料理を扱うお店が多いのが特徴。
こちらが激安グルメの有名店「ソムンナンチックッパブジョンムン」。メニューは「ウゴジオルクンタン(干し菜っ葉の辛いスープ)」のみで、黙っていてもこのスープが運ばれてきます。唐辛子とこしょうのきいたスパイシーなスープは、しっかりとしたお肉のうまみが感じられ、一度食べると病みつきに。アジョシ(おじさん)たちとの相席で、自分も地元の人になったような気分になれます(笑)


次は近くにある「チュオットハギ」へ。こちらは古きよき時代を懐かしむお年寄りのために、ソウル市と大手銀行が支援しているカフェならぬ喫茶店。懐かしの曲を聞きながら懐かしの食事を楽しむのがお店のコンセプト。ドリンクも懐にやさしいお値段がうれしい~注文の品が来たら基本現金で支払いをします。店内にはDJブースもあり、50~80年代の国内外の曲を中心にリクエストもOK。若い人たちの利用も多いので、気軽に入れます。
DJブース

DJブース

懐かしのお弁当

懐かしのお弁当

人気の懐メロ

人気の懐メロ

また近くにはお餅の店が集まる鍾路3街トッチッ(餅屋)通り、またアグチム(あんこう蒸し)が数軒並ぶ通りもあります。

敦義洞(トンウィドン)、庶民派の名店がある裏通り


さらに路地裏を大通りと反対に進みます。街の名は敦義洞(トンウィドン)。こちらには人気カルグクス(韓国風の手打ちうどん)の店「チャニャンチッ・ヘムルカルグクス」があります。人気グルメTV番組で紹介され、ますます盛況のこちら、ちなみに昔切り盛りしていたアジュモニ(おばちゃん)の姿が見えないので店の人に聞いてみたたところ、アメリカに移住されたとのこと!
さらに通りを進むとあるのが「ハルモニカルグクス」。こちらも手作りカルグクスで有名なお店。じゃがいもがと海苔、ネギが入っている素朴な一杯。家庭の味を楽しむことができます。

益善洞(イクソンドン)、古い韓屋が並ぶ雰囲気満点の路地裏!

お店が並ぶ通りをさらに奥へと進むと古い韓屋がずらっと並ぶ住宅街に出ます。町の名は益善洞(イクソンドン)。韓国の伝統家屋である韓屋ですが、こちらの建物は改良韓屋(都市型韓屋、近代韓屋とも)といい、現代生活に合わせて改良された伝統家屋。ここ益善洞には1930年代に建てられた改良韓屋が約130軒残っているとも言われ、韓国初のデベロッパー(一戸建の建売業者)として知られる鄭世権(チョン・セグォン)が計画的に開発した歴史的な場所でもあります。
当初社会的地位が比較的高い人が多く住む新興住宅地だったそうですが、老朽化に伴い庶民が暮らす下町的住宅街に。どこか懐かしい雰囲気が漂い、これぞ韓国!という風景が見られます。そして散歩に疲れたらぜひ立ち寄って欲しいのが伝統茶カフェ「トゥルアン」。伝統茶はもちろんお餅やおしるこ、夏にはパッピンス(あずき氷)も楽しめます。日韓合作映画「カフェソウル」のロケ地としても有名で、お店の一角に主演のキム・ジョンフンのコーナーも。
庶民的な古いお店ががんばっている街ですが、ゆっくりと新しい波も。北村韓屋村のように韓屋の美しさと雰囲気のよさを生かしたおしゃれなショップやカフェやレストランが次々とオープンしています。三清洞あたりも2001年より前は静かな静かな住宅街でお店はポツポツとあったことを思うと今後、益善洞も劇的に変化していくのではないかなと思われます。


いかがでしたか?ソウルを代表する繁華街ゆえに日々目まぐるしく変わる鍾路。でも裏手にある迷路のような路地裏を、特に目的もなくゆっくり歩くのもまた一味違ったソウル観光ではないかなと思います。普通の人の暮らし、住民たちが大事に育てている軒先の植物、子どもたちの遊ぶ声、ひっそりとした狭い通り。飾り気のない韓国らしい風景。日々の生活のお邪魔にならないよう静かに歩いてみてくださいね。以上、裏鍾路や路地裏散歩が大好きなソウルナビがお伝えしました!
関連タグ:鍾路3街鍾路益善洞裏路地路地裏裏鍾路

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2014-10-10

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