韓屋のゲストハウスに泊まろう!

韓国の伝統文化を肌で感じられる!韓国の伝統家屋、韓屋(ハノク)のゲストハウスの完全宿泊マニュアル!

こんにちは!ナビです。皆さん、次回の韓国旅行の宿はもう予約されましたか?韓国の宿泊施設といえば、利用しやすい観光ホテルやビジネスホテル、またはちょっとリッチに高級ホテル、それから韓国には多いお部屋にキッチンなどが付いたレジデンスホテルに、アットホームさが魅力のゲストハウスなどなど、その種類はホントにさまざま。そしてそんな韓国の宿で忘れちゃいけないタイプの宿泊施設がもう一つ。それは韓屋のゲストハウス!韓屋(ハノク)とは韓国の伝統家屋のことで、韓国には古い韓屋を改装したゲストハウスがたくさんあるんです。そんな韓屋のゲストハウスは、どれも昔は実際に人が住んでいた建物。泊まるだけで韓国伝統の文化や情緒を肌で感じることができるお宿。韓国にしかない韓屋のゲストハウス、ぜひ泊まってみたいですよね!?でも実際に利用するとなると、気になることもいっぱい。昔の建物ってやっぱり施設が古くて不便なんじゃないの?セキュリティーは大丈夫なの?暑かったり寒かったりするんじゃないの?ゲストハウスってことはバス&トイレは共同?普通のゲストハウスにも泊まったことないし、サービス面とかもちょっと不安・・・そんな心配や疑問に今日はナビが全てお答えしましょう!

伝統的な韓屋の特徴は?


屋根に敷き詰められた瓦と、太い木の柱や梁、そして天井に見える桟木(サンギ)などがぱっと見た時の特徴である韓屋。釘を一本も使わず、木を上手く組み合わせた骨組みがベースになっています。伝統的な造りの韓屋は、カタカナの「コ」の字や「ロ」の字、またはアルファベットの「L」字型のように平屋の建物が建ち、建物の真ん中にはマダンとよばれる中庭があります。建物の中にはコシルとよばれる居間にあたるような広い板の間の部屋と、いくつかの小さな寝室が。建物によっては建物の中で部屋同士の行き来ができるところもありますが、基本的にそれぞれの部屋にはマダンに面した扉が付いていて、マダンから直接出入りするようになっています。マダンに面した出入り口付近には建物にそってぐるりと縁側もあります。
部屋の扉は木の枠に韓国の伝統工芸品でもある紙「韓紙(ハンジ)」が張られ、室内には韓紙越しに柔らかな光が入ってきます。この木の枠にはちょっと複雑な細工をほどしていることもあり、そんなところも美しさのポイント。現代では韓紙の代わりにガラスが張られていたり、韓紙とガラス両方の扉が付いていたりします。
サランチェと呼ばれる離れの部屋がある韓屋も。また入口には立派なくぐり門があり、重厚な木の扉の門にも瓦屋根がついています。昔はこの門の大きさがそれぞれの家の格を表していたそう!

韓屋のゲストハウスとは?


冒頭でも触れましたが、韓屋のゲストハウスとは、韓屋とよばれる韓国の伝統家屋をゲストハウスに改築した宿泊施設。ソウルには中心部の北側に位置する鍾路(チョンノ)区に、築70~100年ほどにもなる古い韓屋の住宅が残る地域がいくつかあり、その韓屋の建物を利用したゲストハウスがたくさんあります。ソウルで韓屋の残る地域は主に昔の王宮である景福宮周辺の北村や西村に集中し、また仁寺洞(インサドン)の東側に位置する益善洞(イクソンドン)のあたりや、大学路の北のほうにもあります。これらの地域は古くから両班(貴族階級)など高い階級の人々が住んでいたところ。そして古い建物といってもゲストハウスとして改築した韓屋は、韓屋独特の造りや瓦屋根、木造の柱に軒、梁、板張りの床などはそのままに、内装は快適に過ごせるようにリフォームされていることが多く、もともと韓屋にはない現代的なキッチンがあったり、中には各客室内に個室のバス&トイレがあるゲストハウスも。どんな設備があるかはゲストハウスによってさまざまですが、宿泊施設として大きな不便がないように改装されています。

 ■■どんな施設があるの?
ゲストハウスにより異なりますが、韓屋のゲストハウスにある施設はだいたいこんなかんじ。

共同スペース
多くの場合、コシルとよばれる居間のようなお部屋が宿泊客の共有スペースとして使われます。テレビや無料でインターネットができるPCなどがあることも。朝食付きのゲストハウスでは、だいたいここに朝食が用意されます。
キッチン
多くのゲストハウスには現代的なキッチン設備があり、大きく分けてゲストが自由に使えるところとオーナー専用のところがあります。また調理はできなくても、浄水器、冷蔵庫、電子レンジ、コーヒーメーカーなどはほとんどの場合無料で利用可能。ちなみにキッチンがお部屋として分かれておらず、共同スペースと一緒になっているゲストハウスもあります。
共同トイレ&シャワー、洗濯機
最近は各客室にトイレやシャワーが付いているところもありますが、そうでないところは共用のトイレとシャワーを利用します。トイレやシャワーは母屋の中にあることもあるけれど、伝統的な韓屋はバスルームが離れにあるので、そのままマダンのすみっこにあることも。客室から一度外へ出なくてはならないので、夜や寒い季節は少し不便かも。また共同バスルームを使う場合、トイレとシャワーが何ヶ所あるのか、また何人で使うのかも重要なチェックポイントになります。備品はほとんどのところにバスルーム用スリッパ、タオル、シャンプー、リンス、ボディソープ、石鹸を完備しています。さらにゲストが使える洗濯機のあるゲストハウスも~

 ■■客室はどんなかんじ?
先程もふれましたが、韓屋のゲストハウスの客室はマダン(中庭)から直接出入りする部屋がほとんど。中にはコシル(居間)のすぐ隣りなど、建物の中に戸のある部屋もあります。
お部屋には靴を脱いで上がります。床にはジャンパンというビニール素材に近いつるつるの床張りが敷かれていて、その上に布団を敷いて寝ます。木でできた窓枠や桟木がお部屋に入っても韓屋の特徴を感じられ、ゲストハウスによってはインテリアとして伝統小物が置かれているところも~
備品は?
ゲストハウスなので備品はそんなに多くないですが、基本的にタオルと簡単な壁掛けハンガー、鏡くらいは必ずあります。さらにエアコンもほぼ全室に付いていると考えても大丈夫。以前は個室にテレビはありませんでしたが、最近は個室にもテレビを置いたゲストハウスもあります。ドライヤーは個室にありませんが、ほとんどのところで貸し出し可。また無料wi-fiは最近どのゲストハウスでも利用できます。
布団は?
ゲストハウスによってさまざまな布団。伝統的な柄や色のもの、楽に寝られるように敷布団の厚さにこだわっているものもあるので、気になる方は要チェック。
個室にトイレ&シャワーの付いたお部屋も!
最近は個別のシャワーとトイレのあるバスルームが付いた客室が増えました。備品はほとんどのところでバスルーム用スリッパ、タオル、シャンプー、リンス、ボディソープ、石鹸を完備。ただバスルーム付きのお部屋はそれだけお値段が少し上がる傾向も。またバスルームがあってもとても狭いところが多く、トイレのすぐ横に洗面台があったり、洗面台からホースの伸びたシャワーが一般的なスタイル。日本からの観光客は初めて見れば「こんなところでシャワー?」と思うかも。ただ韓国は日本よりも湿度が低いから、トイレや床が水浸しになってもすぐに乾く傾向があります。ご参考に。

 ■■冷暖房は?
韓屋のゲストハウスでは冷暖房の設備もしっかりしています。

暖房はあったかオンドル!
韓屋には伝統的な床暖房の設備「オンドル」が付いています。だから冬場は床がぽかぽか暖か。このオンドルの床の上に布団を敷き、その暖かさが感じられるのもまさに韓屋ステイの醍醐味!ただし韓屋は古い建物なのですきま風などどこからともなく冷たい外気が入ってくることも。氷点下の気温は当たり前の真冬のソウル。そのため基本的には扉は2重、3重になっているところもあるし、またすきま風対策がしっかりとしたゲストハウスもあります。ただ、どんなにお部屋の防寒対策がされていても、屋外にシャワー室やトイレのあるゲストハウスは利用する時かなり寒いこともあるので、冬場に予約するときはチェックが必要です。
エアコンはほぼどこでも全室に完備!
現在はほとんどのゲストハウスで客室のエアコンが完備されています。もちろん、各部屋で温度調節も可能。

 ■■セキュリティーは?
セキュリティー対策もばっちり!

お部屋の鍵
もともと韓屋のお部屋にはほとんど鍵がついていません。といってもセキュリティーが大切な宿泊施設なので、どのゲストハウスでも多くの場合、外からは錠前、内側からは丸落し式の鍵でロックできるようになっています。
お部屋の外から お部屋の外から お部屋の外から

お部屋の外から

お部屋の中から お部屋の中から お部屋の中から

お部屋の中から

ゲストハウスの門は?
ほとんどのゲストハウスでは入口の門もセキュリティーのため、常に鍵がかかっています。多くの場合は番号式のキーが付いていて、ゲストは暗証番号を教えてもらい門を出入りするのが一般的。中にはカード式のキーになっているところもあります。

 ■■チェックインをするときは?
普通、ホテルでチェックインするときはまずフロントに行きますよね?でも韓屋のゲストハウスには一般的にフロントがありません。じゃあどこでチェックインを?ご心配なく。普通はゲストのチェックイン時にオーナーさんやスタッフがゲストハウスで待ってくれています。ゲストハウスの門は鍵がかかっているけれど、呼び鈴を押すとスタッフが出迎えてくれます。またゲストハウスのチェックイン時間より早く到着しても、早めにチェックインして荷物を預かってもらえます。

 ■■オーナーさんやスタッフはいつもいるの?
韓屋のゲストハウスではオーナーさんがゲストハウス内に住んでいたり、近くに住んでいることがよくあります。夜中でもオーナーさんやスタッフがゲストハウスに常駐しているところはやはり何かと安心。でも、ゲストが気を使わないようにと一緒に泊まらないオーナーさんもいます。これはチェックイン時にオーナーさんにきいてみましょう。またオーナーさんやスタッフが常駐していなくても普通は連絡先を教えてもらえるので、何かあったときにはちゃんと連絡できるようになっています。

韓屋のゲストハウスには、こんな楽しみ方もあり!

オーナーさんやスタッフ、宿泊客同士の交流も楽しいゲストハウス。もちろんその施設が韓屋でもそれは同じですが、韓屋のゲストハウスならではのお楽しみもいくつかあります!

 ■■体験プログラムのあるところも!
ゲストハウスの中には韓国の伝統文化を体験できるプログラムを実施しているところもあります。最も多いのは韓服(伝統衣装)体験。ゲストハウスに韓服が用意されていて、それを着ることができます。伝統衣装を着て伝統家屋で記念撮影なんて、旅のいい思い出になりそう!有料か無料かはゲストハウスにより異なります。また韓服だけじゃなく、伝統工芸作りや伝統音楽、書道体験など、オーナーさんの趣味や特技を生かしたプログラムがあることもあるので、興味のある方はチェック!

 ■■マダンを満喫!
韓屋の特徴の一つでもあるマダン(中庭)。韓屋の建物が眺められるのはもちろん、中庭の植物や伝統インテリアを楽しむことができ、さらに上には空が!四季折々の自然を感じられるのもマダンの良さです。縁側に腰掛けてぼーっとしてみたり、オーナーさんや他のゲストとのおしゃべりを楽しんだり、夜は仲間とマッコリを飲んだり!(ただし、他のゲストや近所の迷惑にならない程度に!)韓屋ならではの時間が過ごせるはず。多くの韓屋のゲストハウスは同じ韓屋が密集する住宅地の中にあるので、とっても静かです。

 ■■オンドルを体験したい!
お部屋の冷暖房のところでも触れましたが、韓屋には伝統的な床暖房システムであるオンドルがついています。冬はちょっと不便なこともある韓屋ですが、このオンドルを体験できるのはうれしいポイント!極寒のソウルを観光してゲストハウスに戻ると足はぽかぽか、座ったり寝転んだりするとあたたかさがじんわり。あ~、しあわせ!な気分が味わえるハズ^^

 ■■貸し切りのできるゲストハウスも!
韓屋のゲストハウスには客室が2部屋または3部屋しかない、とても小規模なところもあります。そんなところでは一軒まるごと借りきっちゃうという手も!他のゲストに気兼ねなく共同施設を使えるし、小さなところなら少人数のグループでも良いし、団体さんやファミリーにも特にオススメ!現地の韓国人ファミリーも韓屋を貸し切って宿泊することがよくあるそう。また中には団体の貸し切り専用ゲストハウスもあります。

韓屋のゲストハウスを選ぶ時のチェックポイントは!?

普通ホテルを選ぶときは、まず場所や値段から見ることが多いのでは?さらにそれプラス、韓屋のゲストハウスを選ぶ時ならではのチェックポイントをご紹介しましょう!

 ■■駅からの距離は?
ソウルなら北村(プッチョン)や西村(ソチョン)など、韓屋の集まるエリアに多い韓屋のゲストハウス。地下鉄駅や空港バスの通る大通りからは少し歩かなければならないゲストハウスもたくさんあります。でも駅からそんなに歩かない場所にあるゲストハウスもあるので、どうしても駅チカを望む方は心に留めておいたほうがよさそう。といっても、韓屋のゲストハウスのある街は韓屋の集まる街。少し駅から距離があっても、そんな風景を楽しみながらゆっくり歩くのもいいかも?

 ■■シャワー&トイレは?
シャワーとトイレはお部屋に付いていることと、共同のバスルームを使用することがあります。まず共同のバスルームを使うのはちょっと・・・という方はバスルーム付きのお部屋を選びましょう。そして共同のバスルームを使う場合はシャワーとトイレが何ヶ所あるのか、何部屋でいくつのバスルームを使うことになるのかはもちろん、韓屋の場合はどこにシャワーとトイレがあるのも重要なチェックポイント。というのも韓屋は屋外に共同バスルームのあるところが多く、そんな場合は特に冬はちょっと不便。もちろん建物の中に共同バスルームがあるところもあるので、特に寒い季節はここをよくチェックしておきましょう。

 ■■宿泊する季節は?
韓屋のゲストハウスを利用するベストシーズンはずばり、春と秋。暑くも寒くもない季節は冷暖房の心配もなく、春にはマダンに咲く花を、そして秋にはちょっと枯れかけた情緒たっぷりの風情を味わうことができます。でも夏の青空が広がるマダンもステキだし、韓屋って意外と暑い時でも涼しいもの。もちろん冷房もあります。冬はバスルームが屋外だと不便なこともある反面、韓国独特の床暖房、オンドルを体験できます。そして雪の積もった中庭の景色もなかなかのもの。韓屋のゲストハウスを選ぶときは、季節も考慮しながら選んでみてくださいね。

 ■■韓屋のゲストハウス、特にこれは心配ご無用!まとめチェックリスト
○エアコンあり、オンドルあり、冷暖房は心配ナシ。
○客室も門も鍵はしっかり。セキュリティーも安心。
○最近はどこのゲストハウスでも、無料wi-fiが利用できます。

いかがでしたか?韓屋のゲストハウスに泊まってみたいけれど、いろいろ不安で心配!だった点はすべて解消されましたか?!便利で泊まり慣れたホテルもいいけれど、韓屋のゲストハウスは韓国ならではのもの。泊まるだけで韓国の伝統文化を体験することができるなんて、旅行中はいつでもその土地を感じていたい、という方にもぴったりではないでしょうか。韓国には伝統家屋の保存地域がいくつかあり、歩くだけで韓屋を眺められたり、また韓屋を利用したカフェやレストラン、文化体験施設もあるのでそんなところでも韓屋の中を見学できたりもしますが、一晩滞在するとまたより深く文化を知ることもできそう!ナビではそんな韓屋のゲストハウスもたくさん紹介し、直接予約もできるので、韓屋のゲストハウスに泊まろうと考えているときは是非チェックしてみてくださいね!以上、ナビがお伝えしました。
★★韓屋のゲストハウス一覧はこちらから!★★
お気に入りの韓屋ゲストハウスを見つけてみよう!各ゲストハウスの紹介ページから予約もできます。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2016-06-30

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