ヒラク

先ほどもふれたように、こちらはカルチジョリム通りの中でも５０年以上の伝統をもつ老舗。南大門市場の人に聞いたら知らない人はいないほど有名な店なんです。別名"年季の入った金鍋のお店"とも言われていて、実際カルチジョリムが普通にテーブルに置いてもなんか安定感に欠けるような、かなり使い込んでる金鍋に入って出てきます。ぐつぐつ強火にかけられたあっつあつの鍋をおぼんに移す時も、取っ手もないからペンチのような道具で挟んで移動。昔からのそんなスタイルをずっと守ってきたお店なんです。

お店は２階建てで、１階も２階もテーブル席。ナビが訪れた平日の昼３時過ぎでもお客さんがいっぱい！だから市場で仕事をしてる人たちや買い物客が一斉に食べにくるお昼頃ともなると、ここはもうまさに戦場！お店にしては多いスタッフがもうフル回転で、雰囲気だけでも最初は圧倒されるかも。でも１階がいっぱいだからってあきらめて帰らないで！一応人数だけは言ってみましょう。ダメな場合ははっきり席がない！といわれるし、空きそうだったらもうちょっと待つように言われます。そんな大忙しだから、お昼はもう相席なんて当たり前。とにかく１席でも席が余っていたら、どんどん埋めていくスタイルなので、お昼時は皆さんも覚悟して行きましょう！それからもう一つ、食べ終わった後のんびりおしゃべりなんかしていると、待ってる人にとっても迷惑！とっととお店を出ましょう。

壁のメニューを見ると焼き魚などもあるみたいだけど、だいたいどのテーブルにもやっぱりカルチジョリムの金鍋が見えます。また、こちら１階には韓国の食堂にはめずらしいカウンター席も。お１人様も多いよう！？

２０１０年、ひそかに移転！？

実はこちらのお店、数年前に密かにお店の場所が変わったんです。移転前にお店があったのは、今のお店のちょうどすぐ隣りの店舗の場所。狭い路地で一つ隣りに移動しただけなので、初めて来る人は地図を見ても移動したことに気付かないくらいだけど、以前の店舗よりもずいぶんと広くなりました！ちなみに昔のお店の様子はこんなかんじ。

このお店の人気の決め手は、国内の沿岸で捕った味のいい、肉付きのいい厳選カルチ（太刀魚）と水分いっぱいの大根、そして質のいい唐辛子から作った自家製コチュカル（唐辛子粉）。厳選された食材とこの道５０年の技が、常連さんがどんどん増える理由だとか。

味は見た目通り辛くて、食べてるうちに自然と汗が噴き出してきます。でも、この辛さ、ただ辛いだけじゃないんです。このタレの辛味とカルチ（太刀魚）の甘味がばっちり合って絶妙なマッチング。さらにお楽しみは、魚独特の生臭さを無くすためにもカルチの下に敷いている大根。味がしっかり染み込んでやわらかくて、これまた白いご飯にぴったり！

カルチジョリムと一緒にお昼どき人気のメニューはケランチム（卵蒸し）。石焼き鍋にたっぷり入ったケランチムはふっくらふわふわやさしい味だから、激辛のカルチジョリムが食らべれない人もこれなら大丈夫！またカルチジョリムと一緒にいただけば辛さを和らげてくれます。

ちなみにこちらは最近ナビが家でトライしている一品。でもこのふわふわ感がどうしてもでないんですよね～そこでちょっと作り方を盗み見～

注文の仕方は！？

カルチジョリムは１人で行っても１人前を出してくれますが、基本的に２人前からの注文。２人で行った時は、カルチ２人前にケランチムを追加で１つ。でもケランチムの量がかなりたっぷりだから、３人で行ってカルチ２人前＋ケランチムを注文するのがベストかも。でも１ 人でカルチジョリム１人前、ケランチム１人前を注文するおばあちゃんも。どーしても食べたかったようで・・・でも気持ちはわかるかも。