釜山生活★めまんちゃの視点・第7回「梯子で荷物を上げ下ろし」

みなさんは引越しをしたことがありますか。引越しするときは、どんな方法で新しい家を探しますか。私は先日釜山内で引越しをしました。その話も交えて釜山での引越しについてお話します~。

 「引越ししたい!」と思ったら、まずは情報集めです。方法は・・・
1)不動産へ行く
2)街で見られる情報誌を見る
3)引越ししたい町にある掲示板を見る
4)インターネットで検索する・・・ などです。 

1)の不動産は日本でもよくやる方法だと思います。しかし不動産ならどこでもいいのではなく、釜山の場合は引越ししたい町のそして住みたいマンション/アパートがあれば、その近くにある不動産へ行く方が物件も多く確実のようです。こちらのマンション(高層アパート)の場合は、そのアパート周辺に小さい商店街が集まっている場合が多く、その中に不動産があることが多いです。不動産を通して物件を探すと、現地まで歩いていって案内してくれたり、大家さんとの間にたって契約を取り交わしてくれたり、借りたい(買いたい)物件が担保に入ってないか、大家さんがどんな人か、などの情報を集めることができます。手数料は契約した物件の何パーセント、のように決まっているそうです。また1つのアパート(建物は1棟だけでなく複数の場合)に対して不動産が数件立ち並んでいる場合もあり、物件もシェアしていることもあるようです。店頭の張り紙を見て店にはいると「それは隣の物件なんです。」と言って隣の店に連れて行かれることも・・・。

2)街で見られる情報誌。これは、無料で配られているもので、電柱に縛り付けられた容器に入れられていたり、または情報紙用のスタンドに入れられていたりします。よく見られるのは「ピョルッシジャン(蚤の市)」という情報誌で、不動産は区ごとに売買、賃貸の情報が得られます。この方法の場合は大家さんと直接契約の場合が多いようです。

3)町の掲示板にも情報がたくさんあります。A4ほどの紙に「売買(賃貸)」「坪数(最近は平方mで表示)「部屋の状態(修理済みか)」「連絡先電話番号」「保証金/家賃」などが書いてあります。この方法も大家さんとの直接契約です。

4)インターネットで探すと、昼夜関係なく歩き回らないでいろいろな物件を見ることができます。しかし、やはり具体的に家の状態を見たい時や、詳細を知りたい時は直接行かないければなりません。
引越し前に準備すること。それは引越し業者の手配です。業者はインターネットでも探せるし前述の情報誌でも探せます。引越には「一般」と「梱包」があります。「一般」はただ荷物を運ぶだけ、「梱包」は文字通り荷物を梱包して運んでくれます。今回私は「一般」の方で引越しをしました。

引越し当日。業者の人が午前8時に来ました。おじさんが5人とおばさんが1人です。おじさんたちは私たちに聞きながら、黄色の大きなカゴや青いダンボール箱に荷物を要領よく詰めていきました。おばさんは台所用品を中心に割れ物などを1つ1つ梱包してくれました。台所用品や割れ物の扱い方を見ていると、さすが女性、細やかな気配りを感じました。それに対しておじさんたちはベッドやテレビ、家具など重いものをダイナミックに、でも壊さないように搬出していました。ある程度荷物がまとまったら、ベランダから荷物を降ろします。ベランダから下をみると・・・トラックが止まっていてその隣から梯子がのびて来ました。韓国に住み始めて初めてこの梯子を見たときは、結構スピードを出して上げ下ろしをしているのでびっくりしました。今では見慣れた光景ですが・・・。なお、とても合理的だ!と思ったのは箱詰めしたその箱を転居先のどこに置くか、マジックで箱本体に書くのではなく、封をしたガムテープの上に書くのです。そうすればテープをはがせばまた箱は新品同様ほかの引越しでも使えます。
引越し先に着くと今度は梯子で荷物を上げます。私の場合、引越しを機に新しい冷蔵庫を買いました。その冷蔵庫はちょっと大きめなのでアパートのエレベーターは使えず、引越し屋さんの梯子をお借りして新居のリビングルームの窓を全開にして家に入れました。
引越しの荷物がある程度片付くと黄色いカゴと青い箱をもって引越し屋さんは帰っていきました。

ところで、「引越しする日」ですが、これは人によっては占いで決める場合があるようです。私の場合、週末がよかったのですが親戚が調べた結果平日となってしまいました。また、引越しには義理の両親が来てくれたのですが、義理の両親いわく・・・

「引越しをして新しい家に入ったら、前の家には行ってはいけない。ただし一晩過ぎたらOK」
「引越し先についたら、その家に住む人は午後2時までは家に入ってはいけない。」
「引越し先の一番奥の部屋には午後3時まで入ってはいけない。」

・・・というのがあるそうです。これは韓国の風習というわけではなく、引越しすると聞いた義母が占いに行って言われたことだそうです。 そういわれてみると引越しする日、平日にも関わらず同じアパート内で同じような梯子がなんと5~6台見られました。きっと同じように「いい日」を選んだのに違いありません。

ところで余談ですが、日本では「引越し」と言えば「引越しそば」を連想する人もいるかもしれません。こちらでは同じ麺類でも「ジャージャー麺」が定番です。私も親戚や引越し屋さんと一緒にジャージャー麺を食べました。そして引越しの挨拶は隣近所、アパートの場合は警備員のおじさんに餅や果物を持っていくそうです。「所変われば品変わる」ですね~。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2009-02-11

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