【※休館中~2017年以降再オープン予定】梨花荘

イファジャン이화장

閉店・移転、情報の修正などの報告

投稿者:鯨丸通信社

口コミ掲示板[梨花荘]韓流ブームの今こそ訪れていただきたい

2004-09-14
 顰蹙をかっていた親父たちが去り、昨今訪韓しているのは20代
の女性が買い物やエステに、「韓流ドラマ](一部を除いて荒唐無稽
で笑止千万)なんとやらの40代の女性が大宗を占めているといわれ
る。それぞれの角度で韓国を理解することは、一概に忌避、唾棄す
べきではないでしょう。       
                              
 過日、ソウルシティーツアーバスを利用して大韓民国初代大統領
李承晩博士の旧宅「梨花荘」を尋ねた。先の二つの世代の女性達に
とって李博士といってもほとんど聴き覚えがないであろうし、(此
の項の課題ではないので)博士と我が国のひところのいきさつにつ
いては、各自で学習していただくとして、「海洋」に関して学んで
いる僕にとっては忘れがたい韓国の指導者の一人である。    
                              
 (20)大学路から僕の足で幾分疲労をおぼえる距離を歩き、丘
の中ほどにある「梨花荘」にたどり着いた。門が閉められていたの
で「休館?」、否「年中無休」の筈と門を押し開けて荘内に入って
いった。門の左手にある受付めいた建物に係りの方々がいない、そ
こで大声で来意を告げてみたが応える様子もない。       
 意を決して庭内に足を踏み入れた。手入れが行き届いているとは
いい難い庭内を、要所に立てかけてある「侵入禁止」の看板を守り
ながら歩を進めていたら、コの字型の韓屋にたどり着いた。軽く鍵
がかけてあったので、許可を得るべく声をかけてみたが、遠くで庭
仕事をしているらしい音や、近隣の生活音が聞こえてくるだけだっ
た。     
                              
 コの字型の内側に廻ってみると、その外壁に、抗日にその生涯を
かけてきた李博士の足跡を物語る写真が展示されてあり、そのモノ
クロの一枚一枚は、当時の理不尽な歴史の証明でもあろう。探究心
というよりは、生来の物見高さに起因する「是非この邸内」にとい
う気持ちを封印し、退出した。 
 この「梨花荘」は、李博士が60年政権の座から下りて以来、夫人
が守っていたと言う。博士は65年亡命先のハワイで、発展途上にあ
った故国を再び訪れることもなく90歳で客死した。       
 この旧宅は、今では忘れられ、訪れる人もいない様子であった
が、再び愚かなことを繰り返しかねない何処かの為政者への心の橋
頭堡として、訪韓のきっかけはいかようなものであれ、是非訪れて
いただきたいものです。

このところ「竹島」をめぐり、両国の関係があわただしくなってき
ました。その起源の当事者の一人がこの居宅の旧主です。 
訪問日:2004/09/14