ツアー等でソウルを訪れた人々が「南山」及び「南山タワー」か
らの景観に触れるには(1)徒歩(詳細はホームページで)(2)
タクシー(3)南山ケーブルカー(4)シティツアーバス(5)バ
スの5通りあると思われます。
僕は(1)(3)(4)の3方向からの登頂に成功(?)しました
が、いずれにしても最後は徒歩で急坂か階段を上ることになりま
す。そこそこ大変ですが上りきりタワーの基部から下視すれば町並
み、古宮の森、悲喜こもごも集めてたゆたう漢江の流れが疲れを収
斂してくれそうです。
ましてや、夜ひる問わずタワーからみはるかす、自然と人の営み
とが折重なって醸し出す情景の美しさ、かてて加えて市内のそちこ
ちから見上げれば、その遠望の中に南山の佇まいをーソウル市民は
勿論のこと、僕たちかりそめの住民ですらー確認した時に生じる安
寧は言うまでもありません。
古(いにしえ)の人々が、風水で「北方に山岳、南に大洋に注ぐ
大河、要に丘」というこの地に都を据えたのも道理でしょう。
基部の広場には、韓食、日食、洋食のレストラン、コンビニ、遊
技場、トイレ、あずまや等必要充分な施設もあり、遠足の小学生、
親子ずれ、デートの二人で賑わいをみせています。各お店で立ち働
くアジュマ達も心尽くしの日本語でもてなしてくれます。
このところ話題の韓流ドラマ(一部を除けば、荒唐無稽です)に
は、漢江ほどの出演頻度ではありませんが、義姉妹、義兄弟の愛の
相克を描いた「美しき日々」(この作品は『天国の階段』同様笑止
でしょう)には、四季の色を身にまとった南山ソウルタワー周辺の
自然が描かれています。
僕はなかでも南山への途次、そこここにみえる教会に胸が痛みま
す。韓国に、これほどまでもキリスト教が普及したのも先の大戦や
冷戦時代、西欧の宣教師たちがかの地の人々の心を侵食したからで
しょうが、彼らの祈りが理不尽なものでない限りは成就しますよう
に。
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