東大門のファッションビルですが、以前(10年ほど前)ではまだ
市場機能を持っていました。営業は夜9時頃から、10時過ぎないと
店が出揃いませんでした。一般商店が夜仕入れて、日中に自店で
販売する、文字通り”卸市場”でした。それが一般消費者客が
増えて、昼間から営業するようになり、今では単なるディスカウ
ントショップ化しているように思います。南大門でも、人通りの
多い通り沿いの店は、観光市場です。交渉の仕方にもよりますが、
必ずしも安いとは限りません。元々市場には定価はありませんので、
時により人により購入額により、価格の変動するのは当然です。
そしてまた「市場」というものは、スーパー登場以前、流通革命
以前での形態ですので、日本でも、業者向けの卸市場でも、大量に
購入するのでなければ、一般のスーパーで買った方が安い場合も
少なくありません。韓国での流通革命はまだ途上ですが、そう
いったケースも増えつつあるように思います。
東大門でも南大門でも、専門の卸市場も健在ですが、そういった
店では、やはり交渉次第額次第になります。「沢山買うから」
といっても、業者の「大量」と一般消費者の「大量」は桁が異なり
ますし、一般客の相手を面倒がる店も少なく無いと思います。
韓国でももう、「市場は安い」という常識は崩れつつあるように
思います。
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