東九陵

トングルン동구릉

閉店・移転、情報の修正などの報告

ソウルの東側に位置し、2009年ユネスコ世界遺産に登録された韓国内最大規模の朝鮮王陵!

こんにちは!ソウルナビです。最近は日本にいながらにして沢山の韓国ドラマを簡単に見ることができ、恋愛・ミステリー・コメディなどジャンルも幅広くなっていますよね?内容や演技がわざとらしくて韓国ドラマを敬遠する人もいるけれど、歴史ドラマについてはなぜか吸い込まれて、老若男女問わず気づいたら最終回まで見ちゃったという人も少なくないとか。また歴史ドラマから朝鮮王朝時代について深く興味を持った人も多いと聞いています。今日はそんな韓国の歴史を直接肌で感じることができる場所、トングルン(東九陵)をご紹介したいと思います。単なる史跡の見学だけでなく、陵内にはパワースポットやドラマで活躍するあの有名な王にまつわるエピソードなど話題がいっぱい!さっそく行ってみましょう~!

◆◇◆2009年ユネスコ世界遺産に登録された東九陵◆◇◆

ユネスコ世界遺産登録碑

ユネスコ世界遺産登録碑

トングルン(東九陵)はソウルの東側にあるキョンギド(京畿道)はクリ(九里)市に位置。9つの陵があることからそう呼ばれています。韓国内では最大規模の王陵で、史跡としての豊かな記録文化の価値を認められただけでなく、現代でも王朝の祭礼がそのまま行われていることから2009年6月、ユネスコ世界遺産に登録されました。総面積は58万坪と実に広く、東京ドーム約40個分に相当!このような広い敷地なだけにゆっくりと観光していたら簡単に1日はかかってしまいますよね!でも曜日によって日本語の無料ガイドサービスがあるので、時間が限られている方にはポイントを絞って陵内を案内してもらうコトをオススメします(ただし、事前予約が必要です)。また車椅子や乳母車の無料レンタルサービスもあるので、利用すると便利ですヨ。
チケット販売所

チケット販売所

東九陵内案内図

東九陵内案内図

曜日により日本語ガイドサービスがあります。

曜日により日本語ガイドサービスがあります。

ナビも今日は日本語ガイドさんからお勉強

ナビも今日は日本語ガイドさんからお勉強

さっそくチケットを買って入陵

さっそくチケットを買って入陵


■■■ 東九陵内配置図 ■■■
①朝鮮太祖 健元陵 ②朝鮮文宗 顕陵 ③朝鮮宣祖 穆陵 ④仁祖王妃 徽陵 ⑤朝鮮顕宗 崇陵 ⑥景宗正妃 端懿王后 恵陵 ⑦朝鮮英祖 元陵 ⑧朝鮮憲宗 景陵 ⑨追尊 文祖 綏陵 ⑩管理事務所 ⑪飲み水台 ⑫トイレ ⑬ホンサル門 ⑭駐車場 

◆◇◆ポイントをおさえて見学開始!!◆◇◆

平日には韓国の地元の学校の遠足の場所に、週末には家族連れのレジャーやカップルのデートの場所としてよく利用される東九陵。陵内には沢山の松とかしの木が生い茂り、マイナスイオンが沢山。実はこの木々、植えられているのにも大きな理由が!松は太陽を好む陽樹であり、おじぎをしている姿に見えることから王陵の近くに沢山植えられているそうです。また雑草が生えにくいことから蛇よけにもなる便利な木ですが、油分が多いことから火事になりやすいそう。それをカバーするために燃えにくいかしの木が植えられているんだそう。入口を入ってからすぐ右手側には「歴史文化館」があり、朝鮮王陵の分布図や映像による王陵の作り方、王朝の年表や王陵のタイプまで、興味深い内容の説明があります。
歴史文化館の門構えと内部 歴史文化館の門構えと内部

歴史文化館の門構えと内部

朝鮮王陵分布図

朝鮮王陵分布図

朝鮮王朝年表

朝鮮王朝年表

朝鮮王朝王陵の空間構成図

朝鮮王朝王陵の空間構成図

映像による王陵の作り方解説

映像による王陵の作り方解説

陵内のそれぞれの王陵の説明

陵内のそれぞれの王陵の説明

中には日本語の解説もあり

中には日本語の解説もあり

トングルン全体をまずは把握

トングルン全体をまずは把握

王や王妃の葬り方の種類も様々あることを学習

王や王妃の葬り方の種類も様々あることを学習


歴史文化館である程度の知識を頭の中に入れたら、実際に王や王妃が眠る王陵のいくつかを見
学していきましょう~!

■■■ 健元陵 (コウォンヌン) ■■■
王の生前の行跡を記した碑であるシンドビ

王の生前の行跡を記した碑であるシンドビ

東九陵でけっして見逃してはいけない重要なスポット、「コウォンヌン(健元陵)」。高麗の優れた武将であった朝鮮王朝初代王であるテジョ(太祖)であるイ・ソンゲ(李成桂)の陵です。1392年に開京(開城)で王位につき新たな王朝を開いた後に、漢陽に遷都して朝鮮王朝を築きあげました。後継者争いの激化のため、現在の北朝鮮である咸興にこもり、74歳の時にソウルのチャンドックン(昌徳宮)にて崩御。祭礼の関係上、ソウルから遠く離れた場所に葬ることは不可能だったため、故人の「故郷である咸興(現在の咸鏡道(ハムキョンド)にある街)に埋葬してほしい」願いをかなえることができず、故郷からの土とススキを運んできた、という説が今でも残っています。また、王の生前を記録したシンドヒ(神道碑)が現在でも残っていて、遠い昔の歴史をうかがい知ることができます。
そして、ここが冒頭にも触れたパワースポット!どこに行っても電波がよく通じる韓国の携帯電話。なのに、この王陵エリアだけはなぜか圏外なんです!ガイドさんに言われて確認したナビもびっくり!今日は何かいいコト、起きるかも?!

■■■ 穆陵 (モンヌン) ■■■
次に見どころの多い王陵は東九陵の一番奥にある「モンヌン(穆陵)」。朝鮮王朝第14代ソンジョ(宣祖)と正妃であるウィイン(懿仁)王后、そして第2王妃であるインモク(仁穆)王后の陵になります。ソンジョ(宣祖)は第11代王であるチュンジュン(中宗)の7番目の息子の徳興大院君の三男として生まれましたが、父の兄に当たるミョンジョン(明宗)に跡継ぎが恵まれなかったため、ソンジョ(宣祖)が即位することとなりました。ソンジョ(宣祖)は善政に励み、複数の典籍を刊行して留学を推奨したが、政治面では深刻な党派争いで混乱が絶えなかったそう。モンヌン(穆陵)は王、王妃、第2王妃と3つの丘に分かれたトンウォンイガンルン(同原異岡陵)型になっています。他の王陵は遺跡の保護のために丘の上まで登って封墳を近くで見ることができないのですが、このモンヌンだけは可能。ちょっと体力がいるけれど、せっかくの機会なので封墳を直接目に収めてきてください!

■■■ 元陵 (ウォンヌン) ■■■
韓国ドラマ大好きの方には絶対外せない王陵である「ウォンヌン(元陵)」。朝鮮王朝21代ヨンジョ(英祖)と第2王妃のチョンスン(貞純)王后の陵です。このヨンジョ(英祖)は日本でも放送された韓国歴史ドラマ「イサン」のおじいさんに当たる方!父である19代目スクジョン(粛宗)の4番目の子に当たり、兄であるキョンジョン(景宗)の崩御に伴い即位しました。ヨンジョ(英祖)は公平な人材登用策による政争対策を採り、民を重んじたそうです。この時代、朝鮮時代の中では一番世の中がとても平和だったとか。朝鮮の王の中では83歳という最高齢で崩御されました。そして第2王妃であったチョンスン(貞純)王后。正妃であったチョンソン(貞聖)王后が崩御した後、15歳という若さで66歳のヨンジョ(英祖)の2番目の王后となりました。裏話では家臣を利用し孫の代まで権威を振るった、たくましい女性だったようです。
イサンの人間味あふれた字が現代でも見ることができる

イサンの人間味あふれた字が現代でも見ることができる

そして、ここで見逃してはいけないのが参道の右手にある赤い建物の「碑閣」の中にあるモノ。冒頭でも触れた「ドラマで活躍する、あの有名な王にまつわるエピソード」は実はここにあります!向かって一番左にある石碑ですが、こちらの裏面にはなんと22代目の朝鮮王であるチョンジョ(正祖)、またの名を「イサン」の直筆を彫ったものがあるんです!日本語ガイドさんに聞いてみると「日本で韓国歴史ドラマを見た方が、ここを訪れるととても感動するんです!また隣りにある二つの碑石は高宗の直筆を彫ったものなので、比較してみると面白いですよ!」とのこと。ナビはあまり韓国のドラマに興味がなかったので大きな感動を得ることができませんでしたが、遠い昔の偉大なる人物の生き方を知りながら実際目にすれば感動もきっと一潮だと思います!イサンの書き残した字体を見てみると、人間味のある暖かい字体で、大きくのびのびとした立派な字を書かれていました。興味がなかったナビもこの字体を見てちょっと「イサン」のファンに(笑) 

◆◇◆時間がある人にはココもおススメ!!◆◇◆

とにかく陵内が広くて、時間がいくらあっても足りません!観光で訪れた人には時間の制限がありますので、余裕がある方はこちらの王陵も見学してみてください!
■■■ 綏陵 (スヌン) ■■■
朝鮮王朝23代目王であるスンジョ(純祖)の息子として生まれたが、22歳という短い生涯を閉じました。短い生涯を閉じた父に息子であるホンジョン(憲宗)は「イクジョン(翼宗)」という名をおくり、その後のコジョン(高宗)は「ムンジョ(文祖)」と追尊しました。「代理聴政」をはじめ、多くの人材を登用するなど民のために政治に取り組んでいたそうです。そしてムンジョ(文祖)の妻であるシンジョン(神貞)王后は、女性ながらに後ろから朝鮮王朝の政局を主導し、82年という長い人生を全うし崩御されました。

■■■ 顕陵 (ヒョンヌン) ■■■
朝鮮王朝第5代目に当たるムンジョン(文宗)とその妻であるヒョントク(顕徳)王后の陵になります。第4代朝鮮王であるセジョン(世宗)の第一王子として生まれました。世宗大王の崩御と同時に即位しましたが、健康面の悪化により即位から2年後、39歳という短い生涯を終えました。ヒョントク(顕徳)王后は13歳の時にムンジョンの妻となりました。その後、23歳でタンジョン(端宗)を産みますが産後の肥立ちが悪く、この世を去ってしまわれたというはかないエピソードが残っています。

■■■ その他 斉室 ■■■
東九陵というだけあって、王陵の見学がメインになってしまいますが、ちょっと目を通していってほしいのがこの「斉室」。斉室とは陵の祭祀に関する全ての準備をする場所で、王陵を管理する陵参奉が常住していたところです。また祭祀の時には王の休憩所にもなっていたそうです。現在は建物の中は見学ができませんが、外から当時の雰囲気を感じとってみてくださいね!
いかがでしたか?今回は日本語ガイドさんにいろいろお話を聞いたので、歴史背景を想像しながら王陵を見学できてとてもよかったです!前もって朝鮮王朝の歴史を簡単に勉強しておけばよかったかな?と後悔したナビですが、大人になって!?久々に充実した時間を過ごせました。明洞や東大門でのお買い物は楽しいけれど、ユネスコ世界遺産である東九陵で朝鮮王朝を目の当たりにすると、韓国での思い出がさらに増えるかも?!皆さんも是非ソウル旅行の日程に東九陵の見学を組み込んでみてくださいね^^ 以上、ソウルナビがお伝えしました~

記事登録日:2012-11-23

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スポット登録日:2012-11-23

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