牡蠣チャンポンを生み出したといわれる、ソウルで最も古い中華料理店!
こんにちは!ソウルナビです。日本と同じように中華料理が普段の食生活の中で定着している韓国。どこに行っても街のあちこちに中華料理店があり、現地の人は昼食に夕食にと気軽に中華料理を食べに行きます。今日はそんな中華料理店でも、現在ソウルでもっとも歴史が古いといわれるお店「安東荘(アンドンジャン)」をご紹介しましょう!こちらは1948年にオープンし、じつに創業60年以上にもなるお店。韓国中華料理の代表メニューであるチャジャンミョンや辛いチャンポンなどお手軽な食事メニューから、アワビやフカヒレなどの高級食材を使った料理、またコース料理まで、さまざまなメニューが揃っています。中でも韓国では冬の味覚の一つである牡蠣入りのチャンポン、クルチャンポン(牡蠣チャンポン)の元祖店でもあるとか!それではさっそく、お店に行ってみましょう~
中心部近く、ウルチロサムガ駅から徒歩約2分!
場所はソウル中心部近く、地下鉄2・3号線ウルチロサムガ(乙支路3街)駅から歩いて2分ほどのところ!明洞(ミョンドン)や鍾路(チョンノ)からもすぐに行ける距離で、お店は駅の出口から大通り沿いに歩くとすぐにあるので、とっても見つけやすいはず。中華料理店らしい赤い看板と、漢字で書かれた「安東荘」という文字が目印です。看板には「SINCE1948」との表記も。冒頭でも触れたようにオープンしてから60年以上が経つお店ですが、お店は現代風に改装され堂々と5階建てのビルになっています。この外観を見るだけも、長い歴史とともにお店が発展してきたのが感じられます。
「ソウル未来遺産」にも登録
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入口ドアにはちょっと高級感があります
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5階建てのビルのうち、テーブルのあるホールは1階から3階まで。2階、3階には大きめのテーブルが並び、大人数のグループや団体の会食会場としても対応OK。 またところどころに中国っぽい飾りや、中華料理店さんらしい丸テーブルも。
チャジャンミョンと辛いチャンポン
日本にとっても韓国にとっても外国料理である中華料理。しかし、それぞれの国で現地化され、同じ中華料理でも日本と韓国では違うものもたくさん!日本では見かけないけれど、韓国の中華料理では定番で、韓国中華料理の代表とも言えるのがチャジャンミョンと辛いチャンポン。街の庶民的な中華食堂からホテルの高級中華料理店に至るまで、韓国で中華といえばチャジャンミョンと辛いチャンポンは必ずあるメニューなんです。そしてこれらの付け合わせで必ず出てくるものといえば生タマネギと、たくあん。タマネギには一緒に出ているチュンジャン(黒い中華味噌)をつけていただきましょう。ちなみにこちらのお店ではカットゥギ(カクテキ、大根の角切りキムチ)も出てきます。
冒頭でもご紹介したように、こちらは韓国で初めて牡蠣チャンポンを作ったといわれるお店。社長さんにもうかがったところ、確かに「そうです!」とのこと。そんなこちらの牡蠣チャンポンは、白いスープのものと赤いスープのものの2種類があります。普通、韓国でチャンポンというと真っ赤なスープですが、牡蠣チャンポンは白いのも多いんです。
牡蠣チャンポンは白いスープ
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辛い牡蠣チャンポンは赤いスープ
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■■クルチャンポン(牡蠣チャンポン)
白いスープの牡蠣チャンポンは、中華風のスープの中にかすかにピリッとした辛味が感じられます。牡蠣のほかに白菜、たけのこ、きくらげなどの野菜、それから豚肉の具も。そして、主役の牡蠣がゴロゴロ!牡蠣がたっぷり入っているのも、ここのクルチャンポンの特徴。またこちらのお店は中華料理によく使われるいわゆる化学調味料をほとんど使わず、むしろ使っていないんじゃ?というぐらい自然な味で有名。この牡蠣チャンポンも、たっぷりの野菜や牡蠣のすっきり自然な風味が感じられます。ただ現地ではこの白い牡蠣チャンポン、「味が物足りない」とか「油っぽい」とも言われることも。むしろそんなところが美味しいと感じる人も多いそう。
■■メウンクルチャンポン(辛い牡蠣チャンポン)
こちらは韓国らしい真っ赤なチャンポンに牡蠣が入ったバージョン。具や麺は白いのと同じだけど、スープは見た目のとおり、かなりのピリ辛味!やっぱり韓国らしい真っ赤なチャンポンがいいわ~というときにオススメ!
ちなみに普通、牡蠣の出回る寒い季節だけやっているお店が多い牡蠣チャンポン。でもこちらでは、1年中いただくことができます!もちろん牡蠣が入ってこない季節は冷凍の牡蠣を使うので、注文するならやっぱり生の牡蠣が使われる冬がオススメ。でも1年中いただけるのはうれしいですよね!また牡蠣の入っていないチャンポンのメニューもあります。
お肉とキノコのチャジャンミョン vs. 海鮮チャジャンミョン!
韓国中華料理の代表メニュー、チャジャンミョン!こちらにはいくつかチャジャンミョンのメニューがありますが、オススメなのは牛肉とキノコの入ったセコギソンイチャジャンと、海鮮の具が入ったサムソンカンチャジャン。どちらも具がたっぷりで、お肉と海鮮、味わいが全く違うのがオモシロイ!それぞれ麺とソースが別々に出てきて、麺にソースをかけてから全体を混ぜ混ぜしていただきます。
牛肉とキノコのチャジャンミョン
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海鮮チャジャンミョン
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■■セコギソンイチャジャン(牛肉とキノコのチャジャンミョン)
真っ黒なチャジャンソースの中に、細かいセコギ(牛肉と)ソンイ(きのこ)が入ったチャジャンミョン。具は見えないけれど、いただいてみると、とってもマイルドなお味!
■■サムソンカンチャジャン(海鮮チャジャンミョン)
サムソンとは三鮮、三つの具という意味。こちらにはエビとイカ、それからキャベツの具が入っています。牛肉とキノコのチャジャンミョンと比べて具がそれぞれ大きく、特にエビがプリプリ!キャベツもたっぷりで、ヘルシーなチャジャンミョンです。
普通は、具はほとんど入っていないことが多いチャジャンミョン。こちらのお店にも、そんなチャジャンミョンのメニューもありますが、こんな具入りのチャジャンミョンもオススメ。二つはホントに味が全然違うのでナビもびっくり!何人かで行ったら、食べ比べてみるのもおもしろいかも!
チャジャンミョン、辛いチャンポンに次いで韓国中華料理の人気メニューといえば、タンスユク!漢字では「糖酢肉」と書き、日本の酢豚に近い料理。チャジャンミョンやチャンポンにもう一品ほしい!という時によく注文します。こちらのタンスユクは揚げた細切り豚肉はカリカリで風味もよく、野菜たっぷり、自然な甘みと酸味の際立つソースと具の調和もグッド!お肉は揚げているけれど全体的に意外とあっさりしているから、どんどんと食べられちゃいます。タンスユク大好き、タンスユクマニアのナビも一気に気に入ってしまいました!
いかがでしたか?こちらのお店の社長さんは、お店を開いたおじいさんから3代目の華僑の方。中華料理店は必ず中国の方がやっているわけではないけれど、ソウルで最も歴史の長いこちらも華僑のお店だったんですね。古くからあるお店というだけあって、長く通われている常連さんもとっても多いとか。ナビが見たところ、確かにお客さんは圧倒的におじいさん世代が多い感じ!?そんなところも他の中華料理店とはちょっと雰囲気が違うところかも。韓国ドラマでも時々登場する真っ黒なチャジャンミョンや真っ赤なチャンポン、またこちらで誕生した元祖牡蠣チャンポンを食べてみたい!という方は、こちらのお店に足を運んでみてくださいね。以上、乙支路3街の大通り沿いにある「安東荘」から、ソウルナビがお伝えしました!