ソウルからぶらり鉄道の旅~新しくなった長項線に乗りに行こう!

ソウル鉄ちゃんの旅、パート3~今度は南下して長項線へ、群山まで延伸された新路線に乗ってみたい!

こんにちは。随分ご無沙汰してしましました。再び季節は巡り、鉄道ミニミニ旅の季節がやってきました。今回、是非乗ってみたい線は忠清道にある長項線(チャンハンソン)。長項線はずっと京釜線の天安(チョンアン)と終点の長項を結ぶローカル線でした。それが去年(2007年)12月21日から群山方面に延伸、湖南線と全羅線の乗り換え駅である益山駅までつながりました。地方の路線が延伸されるのは韓国では確か随分久しぶりのこと。今回はそのできたばかりの新線にぜひ乗ってみたい。ついでに沿線にある群山も見てみたい。そんな「鉄心」から旅は始まりました。

<今日の旅>
コース予定:
竜山−(京釜線)−天安−(長項線)−群山−(長項線)−益山−(湖南線)−西大田−(KTX)−竜山
予定時間:8時間

朝9時、国鉄竜山駅到着。
めざすは9時30分発のセマウル号、長項線経由、益山(イクサン)行き。
まさか込んでいるわけがない。そう思ったのが大甘でした。
「満席です」
次の列車も満席。途中から立ち席になるとのこと。
それはちょっとつらい。
ローカル線とはいえ、土曜日は込んでいるらしいです。
結局、2本あとの11時40分のセマウル号の切符を無事購入。
長項腺の新線開通の案内ポスター。地図を見ると新線区間が3箇所あるよう。 長項腺の新線開通の案内ポスター。地図を見ると新線区間が3箇所あるよう。

長項腺の新線開通の案内ポスター。地図を見ると新線区間が3箇所あるよう。

今回乗る切符。上り編。 
まずは竜山から群山(クンサン)まで、セマウル号、21600ウォン。

今回乗る切符。上り編。 まずは竜山から群山(クンサン)まで、セマウル号、21600ウォン。

旅行の前には買出し。鉄道のたびといえば、パンとたまごでしょう。このチープ感のあるパンがまた旅情を誘います。

旅行の前には買出し。鉄道のたびといえば、パンとたまごでしょう。このチープ感のあるパンがまた旅情を誘います。

11時40分、セマウル号の出発時間が案内板が表示されました。 いよいよ乗り込みます。

11時40分、セマウル号の出発時間が案内板が表示されました。 いよいよ乗り込みます。

ホーム番号8番。乗る場所にも案内板が。

ホーム番号8番。乗る場所にも案内板が。

駅弁にもさそわれますが、ちょっと我慢。プルコギ弁当と、キンパプ+サンドイッチがあるよう。

駅弁にもさそわれますが、ちょっと我慢。プルコギ弁当と、キンパプ+サンドイッチがあるよう。

出発10分前、まだホームには車両がはいっていません。 
出発2分前、ようやく入線、始発駅なのに、めずらしいです。

出発10分前、まだホームには車両がはいっていません。 出発2分前、ようやく入線、始発駅なのに、めずらしいです。

話題の?走るCafe車両も見えます。

話題の?走るCafe車両も見えます。

今回のセマウル号の案内板。 
「イクサン<−ヨンサン(チャンハン経由)」

今回のセマウル号の案内板。 「イクサン<−ヨンサン(チャンハン経由)」

時間がありません。みんなあわてて乗り込みます。

時間がありません。みんなあわてて乗り込みます。

セマウル号の車内、やっぱりKTXよりゆったり。

セマウル号の車内、やっぱりKTXよりゆったり。

■竜山−群山:セマウル号

11時41分、定時を少し遅れて竜山駅を出発。
11時51分、次の永登浦(ヨンドゥンポ)駅着。意外とここから乗ってきます。
ここから天安(チョナン)まではいつもおなじみの路線。
竜山駅を出て20分もすると、ソウル郊外の山が見えてきます。
団地や鉄道博物館を通り抜け、12時15分、水原(スウォン)駅着。
水原駅を過ぎても団地群が見えてきます。
12時47分、分岐駅の天安駅に到着。 
ようやくここから今回の目的、長項線に入ります。 
おなじみ、京釜線とはさようなら~

12時47分、分岐駅の天安駅に到着。 ようやくここから今回の目的、長項線に入ります。 おなじみ、京釜線とはさようなら~

さっそく、線路の横を工事している様子が見えます。 
実は現在天安まで伸びている地下鉄1号線、長項線の温陽温泉駅までに乗り入れする話があります。 
まさかと思いましたが、実際に工事は進んでいるようです。

さっそく、線路の横を工事している様子が見えます。 実は現在天安まで伸びている地下鉄1号線、長項線の温陽温泉駅までに乗り入れする話があります。 まさかと思いましたが、実際に工事は進んでいるようです。

KTXの橋脚が見えてきました。
KTX駅の天安牙山駅との乗り換え駅が最近できました。
あたりは造成工事がすすめられているようです。

KTXの橋脚が見えてきました。 KTX駅の天安牙山駅との乗り換え駅が最近できました。 あたりは造成工事がすすめられているようです。

12時54分、乗り換え駅のアサン駅に停車。

12時54分、乗り換え駅のアサン駅に停車。

 
横をまっさらな線路が見えます。地下鉄1号線が走る予定の線路のようです。 
遠くには団地群。このあたりもすっかり通勤圏?

横をまっさらな線路が見えます。地下鉄1号線が走る予定の線路のようです。 遠くには団地群。このあたりもすっかり通勤圏?

遠く遠くのほうにも団地が。気が遠くなります。

遠く遠くのほうにも団地が。気が遠くなります。

新しい駅も建設中。

新しい駅も建設中。

でもようやく田舎らしい風景も見かけるようになりました。 でもようやく田舎らしい風景も見かけるようになりました。

でもようやく田舎らしい風景も見かけるようになりました。

工事中らしく、列車はそろそろと走ります。
13時5分、温陽温泉駅に到着。
最近開通した新線らしく、高架の駅です。
しかも街中に突然現れた駅のような感じ。下の景色と違和感がありありです。
ようやく工事区間も終わったよう。 
ローカル線の旅らしくなってきました。

ようやく工事区間も終わったよう。 ローカル線の旅らしくなってきました。

少し町になり、駅に止まります。 
13時26分、礼山駅に停車。 
駅を出て、橋を渡ります。 
車窓から見える小さな町の風情がいいです。

少し町になり、駅に止まります。 13時26分、礼山駅に停車。 駅を出て、橋を渡ります。 車窓から見える小さな町の風情がいいです。

やがて大きめの川をわたります。 
川の名前は無限川(ムハンチョン)。

やがて大きめの川をわたります。 川の名前は無限川(ムハンチョン)。

田舎の風景を横切る高架。 
新しい線路でしょうか、あるいは道路?

田舎の風景を横切る高架。 新しい線路でしょうか、あるいは道路?

なだらかな丘の上に集落が見えます。

なだらかな丘の上に集落が見えます。

再び川をわたります。

再び川をわたります。

工場のような建物が突然見えてきました。
セメント工場?
洪城(ホンソン)の街についたようです。
次の駅では市場が見えました。 
「広川(クァンチョン)トグルセウジョッ市場」。 
えびの塩辛の市場らしいです。
気がつけば海が近いところを走っているようです。 
市場の姿が少し見えます。 次の駅では市場が見えました。 
「広川(クァンチョン)トグルセウジョッ市場」。 
えびの塩辛の市場らしいです。
気がつけば海が近いところを走っているようです。 
市場の姿が少し見えます。

次の駅では市場が見えました。 「広川(クァンチョン)トグルセウジョッ市場」。 えびの塩辛の市場らしいです。 気がつけば海が近いところを走っているようです。 市場の姿が少し見えます。

青い屋根の集落。

青い屋根の集落。

地図にも名前がない川を渡ります。

地図にも名前がない川を渡ります。

このあたりで目に付くのがお墓。
饅頭型のお墓が山の斜面あちらこちらに見えます。
田園風景。

田園風景。

家でチェサをやる光景が見られます。

家でチェサをやる光景が見られます。

かわいらしい駅が見えます。周浦(チュポ)駅。 
でも時刻表でこの駅に止まる列車はありません。

かわいらしい駅が見えます。周浦(チュポ)駅。 でも時刻表でこの駅に止まる列車はありません。

これも新線工事?

これも新線工事?

教会のある田舎の町。

教会のある田舎の町。

道がまっすぐ続いています。

道がまっすぐ続いています。

久しぶりにビルらしい建物が見えてきました。 
沿線最大の街、保寧です。 久しぶりにビルらしい建物が見えてきました。 
沿線最大の街、保寧です。

久しぶりにビルらしい建物が見えてきました。 沿線最大の街、保寧です。

大きな川のような入り江を渡ります。

大きな川のような入り江を渡ります。

 
14時22分、大川駅に到着。 
こちらも新線に新設された駅らしく、街のはずれにできた新幹線の駅のよう。多くの人がここで降ります。 
ヨンサン駅から約2時間40分。
KTXなら釜山目前の時間です。

14時22分、大川駅に到着。 こちらも新線に新設された駅らしく、街のはずれにできた新幹線の駅のよう。多くの人がここで降ります。 ヨンサン駅から約2時間40分。 KTXなら釜山目前の時間です。

遠くに団地が見えます。 
これはソウル通勤用ではないでしょおう。

遠くに団地が見えます。 これはソウル通勤用ではないでしょおう。

またこんな小さな駅を通ります。 
藍浦(ナンポ)駅。 
地図によるとこの駅からさらに支線がでているらしいのですが・・・ 
この駅も、現在止まる列車はありません。

またこんな小さな駅を通ります。 藍浦(ナンポ)駅。 地図によるとこの駅からさらに支線がでているらしいのですが・・・ この駅も、現在止まる列車はありません。

トンネルを抜けると川が見えます。ヨチョンという川らしい。

トンネルを抜けると川が見えます。ヨチョンという川らしい。

田んぼらしい田園風景。

田んぼらしい田園風景。

再び街。 
熊川(ウンチョン)。 
街を離れるとまた田舎の風景。

再び街。 熊川(ウンチョン)。 街を離れるとまた田舎の風景。

 
繰り返し現れる集落。だんだんとのどかな気分になります。 まるで集落をのぞいているような。

繰り返し現れる集落。だんだんとのどかな気分になります。 まるで集落をのぞいているような。

14時52分、板橋駅を通過。
板橋はソウル近くにもある地名。
小川があって、街があって・・・ 小川があって、街があって・・・

小川があって、街があって・・・

池が見えてきました。 
見ると池に何か浮かぶものが・・・ 
釣り人用の家? 
これはキム・キドクの映画に出てきたあの池? 池が見えてきました。 
見ると池に何か浮かぶものが・・・ 
釣り人用の家? 
これはキム・キドクの映画に出てきたあの池?

池が見えてきました。 見ると池に何か浮かぶものが・・・ 釣り人用の家? これはキム・キドクの映画に出てきたあの池?

また高架が見えてきました。 
これは、あきらかに鉄道の新線のようです。 
付け替えが行われると、先ほどの池も見えなくなるかも。

また高架が見えてきました。 これは、あきらかに鉄道の新線のようです。 付け替えが行われると、先ほどの池も見えなくなるかも。

美しい田園風景は続きます。

美しい田園風景は続きます。

なぜか畑に白鳥のボートを発見。

なぜか畑に白鳥のボートを発見。

15時2分、ソチョン到着。 
反対側はこの通り。新線の高架が見えます。 
この駅も数年後には移転かも。 
新しい駅の姿はまったく見えませんが・・

15時2分、ソチョン到着。 反対側はこの通り。新線の高架が見えます。 この駅も数年後には移転かも。 新しい駅の姿はまったく見えませんが・・

新線に入りました。
いよいよ今回の目玉、長項−群山間です。
新線に入ると急に乗り心地がよくなります。
老朽化しているのも今回の新線建設につながっているのかも。
15時7分、長項駅に到着。 
ここが終点だった駅・・ではなく、新線になって移転した駅。 
終点だったいう趣はまったくありません。 
廃止されてしまった終点駅の様子が気になります。 
新しい駅の次の行き先には「群山」が。 15時7分、長項駅に到着。 
ここが終点だった駅・・ではなく、新線になって移転した駅。 
終点だったいう趣はまったくありません。 
廃止されてしまった終点駅の様子が気になります。 
新しい駅の次の行き先には「群山」が。

15時7分、長項駅に到着。 ここが終点だった駅・・ではなく、新線になって移転した駅。 終点だったいう趣はまったくありません。 廃止されてしまった終点駅の様子が気になります。 新しい駅の次の行き先には「群山」が。

いよいよ群山に向けて出発。

いよいよ群山に向けて出発。

大きな川が見えてきました。 
この川が忠清道と全羅道を隔てる、錦江。 
上流には百済時代の古都、プヨや公州があります。 
その河口を渡ります。 
河口は観光地のようです。

大きな川が見えてきました。 この川が忠清道と全羅道を隔てる、錦江。 上流には百済時代の古都、プヨや公州があります。 その河口を渡ります。 河口は観光地のようです。

いよいよ錦江をわたります。 
川の向こうに見えるのは、長項、群山の街でしょうか。 いよいよ錦江をわたります。 
川の向こうに見えるのは、長項、群山の街でしょうか。
いよいよ錦江をわたります。 
川の向こうに見えるのは、長項、群山の街でしょうか。 いよいよ錦江をわたります。 
川の向こうに見えるのは、長項、群山の街でしょうか。

いよいよ錦江をわたります。 川の向こうに見えるのは、長項、群山の街でしょうか。

15時14分、定刻より8分遅れで群山駅に到着。 15時14分、定刻より8分遅れで群山駅に到着。

15時14分、定刻より8分遅れで群山駅に到着。

さて群山駅にやってきました。
ところが、この駅も新線にできた新しい駅。 中心部とはだいぶ離れているようです。
そのことをすっかり忘れてました。 周りはものの見事になにもありません・・・
市内まではバスが出ているよう。 ただ駅には観光案内所もなく、市内への地図もない。
とりあえず出てみようかと思いましたが、今回は鉄道の旅。 ここで引き返すことにしました。
1時間後のムグンファ号に乗ります。 駅には待合室が少しあるだけ。
遺跡博物館も併設されていますが、今日は閉館。

■群山−>益山:ムグンファ号

つぎは群山から益山まで、ムグンファ号、3200ウォン。
16時30分、定刻から4分遅れてムグンファ号が到着。 16時30分、定刻から4分遅れてムグンファ号が到着。

16時30分、定刻から4分遅れてムグンファ号が到着。

出発してから群山の街を探しますが・・・見えません。 
やっぱりかなり遠くにあるようです。 
群山の市内には群山線が走っていました。 
そちらも廃止されてしまったようです(貨物扱いのみに)。 
その駅も気になります。 出発してから群山の街を探しますが・・・見えません。 
やっぱりかなり遠くにあるようです。 
群山の市内には群山線が走っていました。 
そちらも廃止されてしまったようです(貨物扱いのみに)。 
その駅も気になります。

出発してから群山の街を探しますが・・・見えません。 やっぱりかなり遠くにあるようです。 群山の市内には群山線が走っていました。 そちらも廃止されてしまったようです(貨物扱いのみに)。 その駅も気になります。

ムグンファ号はがらがら。 
新しくリフォームされたようで、明るい感じです。

ムグンファ号はがらがら。 新しくリフォームされたようで、明るい感じです。

やがて全羅道の広い平野が広がります。

やがて全羅道の広い平野が広がります。

街が見えてきました。終点の益山のようです。

街が見えてきました。終点の益山のようです。

  
16時55分、益山駅に到着。 
半日かけた長項線乗りつぶし、終了です。   
16時55分、益山駅に到着。 
半日かけた長項線乗りつぶし、終了です。

16時55分、益山駅に到着。 半日かけた長項線乗りつぶし、終了です。

■益山−>西大田:ムグンファ号

さて、ここからはソウルに戻ります。
まずはムグンファ号に乗って、西太田へ。
ただ席はなく、立ち席となりました。
料金は4300ウォン。
17時5分、益山駅を出発。
指定された4号車の隅で立っていきます。
湖南線の車窓はお気に入りの1つ。
その風景はなぜか豊かで懐かしい気持ちになります。
特に夕方の車窓は心にしみます。
18時4分、西大田駅に到着。
すっかりご飯を食べ忘れたので、ここで食べて帰りましょう。

■西大田ー>竜山:KTX

最後はKTXで一路、終点の竜山へ。
19時7分のKTXに乗ります。
料金は21600ウォン。
でも1時間で帰れます。
20時10分、竜山駅に到着。
ただ半日鉄道に乗っていた旅は無事終わりました。

いかがでしたでしょうか?今回の鉄道の旅。
ようやく長年気になっていた長項線に乗ることができました。
また久しぶりにソウルを離れ、思う存分ゆっくりと田舎の風景を眺めることができました。
ただ廃止されてしまった駅は見られなかったのが残念。
楽しみにいた群山も素通りしてしまいました。また次回の旅で訪れようと思います。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2008-03-13

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