平倉洞でギャラリー巡り!

ドラマのロケ地としてもその名の知られる平倉洞の高級住宅街。このエリアに点在するギャラリーや美術館を巡る散歩(山登り!?)はいかが?

こんにちは、ソウルナビです!平倉洞(ピョンチャンドン)。この町の名前を聞くとまず思い浮かべるのは、ドラマに出てくるお金持ちの豪邸。ドラマファンのみなさんの中には、ロケで使われた豪邸巡りをしたことがあるかもしれませんね。平倉洞は景福宮の後ろの山を越えた北漢山のふもとに位置し、ソウルでも有数の高級住宅街として知られています。まず流れる空気が違います。徒歩で移動している人がまずいません!静けさに包まれた住宅街にはギャラリーや美術館が点在していて、実は穴場スポットでもあるのです。こんなソウルもあったのか・・ということでギャラリー散歩に出かけましょう!正直散歩というよりは山登りかもしれません。お出かけの際は歩きやすい靴で(笑)ではいってみましょう!

お散歩地図

見晴らしの良いところでいただくサンパッ

景福宮からバスに乗って約20分。ロッテアパート前で下りて平倉洞高級住宅入口にやってきました。ここからが通称“ギャラリー通り”の始まりです。
この建物を目印に

この建物を目印に

有名アパート「ロッテキャッスル」。高級な雰囲気

有名アパート「ロッテキャッスル」。高級な雰囲気

この入口付近に庶民的な店構えのサンパッ屋さんがあります。平倉洞のマダムたちにも人気があるという「江村サンパッ(カンチョンサンパッ)」(地図①)。こちらでまずは腹ごしらえを。かめが並んでいますね、手作りの味噌を作ってこのかめで保存しているそうですよ。お店から見える景色のいいこと!
お店のメニューは、サンパッ(野菜の包みご飯)とスユク(茹で豚肉)の2種類。注文してから釜飯を準備するので20分ほど時間がかかるとのことですが、ナビはちょうどタイミングがよかったのかすぐに運ばれてきました。20種類の野菜の説明チラシをくれました。一人分でもこの量!野菜をモリモリいただきましたよ。

個性的な建物が続く通り

坂を進むと圧倒的な存在感で迫ってくる建物が。グリーンの建物は「ソウルオークション」(地図②)、その横にある白い建物が「ガナアートセンター」です。フランスの有名建築家Jean Michel Wilmotteが設計したものだそうです。仁寺アートセンターも同じ運営団体で、アート界の草分け的存在ですね。ちなみに帰り際、黒塗りのベンツ系の車が次々と横付けされていました。数人の警備員の向こうには梱包物がいくつか。夕方からオークションが始まるようでした。
イントランスには草間彌生のかぼちゃ。高そう・・

イントランスには草間彌生のかぼちゃ。高そう・・

展示期間のようです

展示期間のようです


ガナセンターの野外にも作品がディスプレイされています。それにしても平日の昼下がり、人がいません。なんだか作品独占状態でぜいたくな気分になってきます。見上げれば堂々とした山々。ソウルの喧騒から離れてアート鑑賞もいいものです。
ガナセンターの向かいにはお店がちらほら。カフェ、そしてフェルト小物を売るお店。
二手に分かれる道を右へしばらく進むと、不思議な造形の建物が見えてきます。
こちらの「トータル美術館」(地図③)は、韓国での私設美術館第一号という歴史を持っていて、創立者の建築家ムン・シンギュ氏の設計による3階建ての建物です。現代美術の紹介に力を入れ、様々なアートプログラムも行なっているそう。
受付兼カフェのお姉さんに話しかけてチケットを購入。展示の入り口はどこ?とおどおどしていると、指差す方向に人一人やっと通れるかの細い階段が。どうやら屋上から下へと降りるようになっているようです。
この美術館は、展示がある時だけ開館しているそうです。今回はイスラエルの作家らによるメディアアートの展示でした。独特な建物構造を生かした作品の配置が面白く、作品もなかなか興味深いものが多かったです。それにしても不思議な空間と不思議なオブジェ・・・。
来た道をさらに奥へ。韓国の近代彫刻家「金鍾瑛(キム・ジョンヨン)美術館」(地図④)が見えて来ました。ムダをそぎ落とした抽象的な彫刻、習字などの作品が展示されています。こんな素晴らしい美術館の入場がなんと無料。
壁に書いてある彼の文章が印象的でした。「線というのは色彩というより音である・・・」。この日は彼の生家についての特別展示を見ることができました。もともと由緒ある家柄の生まれなのですね。美術館には、〝四美楼(サミル)〟というカフェが併設されていて、オープンスペースも見えました。
抽象的彫刻がモダンな空間を作り出しています

抽象的彫刻がモダンな空間を作り出しています

次は先ほどの分かれ道を左へ。右手に「ギャラリーセジュール」(地図⑤)。さまざまなジャンルの作品を紹介しているそうで、作家なら一度はここでの展示を夢見るそうです。
通り過ぎて、「KIMI art」(地図⑥)にやってきました。こちらは、ソウルっ子の間でも見晴らしの良いオープンテラスがあるカフェがあるということでも名が知られているそうです。1階がギャラリーになっていて、無名だけれどもこれからが期待できそうな気鋭作家の紹介を積極的にしているそうですよ。このあたりに来るともうお店がまったくありません。豪邸のみです。
だいぶ奥までやってきました。今回の散歩で訪れた最後のギャラリー「ガジンギャラリー」(地図⑦)。展示が終わったのか外にあった作品(数百本のビニールテープのようなもの)の撤去作業をしていました。中に入ろうとすると、次回の展示の準備中。
それでもお姉さんが、“せっかくここまでいらしたのだから”と特別に見せてくれました。
作品は・・・体内宇宙を表現したような??執拗なまでの精細なペンさばきで描かれた有機体のパラダイス、とでもいいましょうか。とにかく幻想的なのですが、ちょっと怖かったです(笑)
ガジンギャラリーのある通りの坂道をそのまま下っていきました。気持ちのいいほどの広い坂道です。住宅街は一般車しか走っていないので、下界(笑)に徒歩でおりる必要が・・結構歩きました。いい運動になりました。平倉洞の高級住宅街。ドラマロケ地の豪邸巡りのついでに、今回ご紹介したギャラリーや美術館にちょっと立ち寄ってみては?以上、ソウルナビでした!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2012-04-09

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