大好きな韓国映画『八月のクリスマス』のロケ地を訪ねての日帰り小旅行です。
-名前 : きまぐれかもめ -年齢 : 不詳 -出身地 : 東京 -在韓歴 : 14回 -コメント : 好きな俳優:ハン・ソッキュ
韓国映画が大好きで、字幕なしでも映画を楽しみたくて韓国語の勉強を始めました。2年前には延世大学の語学堂に短期留学しました。なかなか韓国語が上達しないのが悩みの種です。韓国旅行の楽しみは、おいしいごはんを食べることと映画やドラマのロケ地めぐりをすることです。
先日韓国を旅行した際、群山までの日帰り小旅行に行ってきました。 大好きな韓国映画『八月のクリスマス』のロケ地を訪ねての旅です。
12月25日のクリスマスの日に、映画『八月のクリスマス』の世界を旅してきました。
この映画は、私が韓国に興味を持つきっかけのひとつだったりします。
物語の設定はソウル市内のとある町、ということになっていますが、実際にロケが行われたのは群山という地方都市です。
一度群山まで行ってみたい、とずっと思い続けていたのですが、なかなか踏ん切りがつかず、今までの韓国旅行では行くことはできませんでした。
でも、今回はちょうどクリスマスに韓国にいたので、思い切って行ってみることにしたのです。
ほんの少しだけ韓国語が分かるとはいえ、聞き取りは苦手だし、うまく話すこともできないし、という情けない語学力での地方へのひとり旅はかなり不安なものがありました。
実はセントラルシティターミナルに着くまでの地下鉄の中でも、ずっと行こうか行くまいか悩み続けていたのです。
結果的には「やっぱり思いきって行ってよかった」となりましたが。
群山までは、高速バスターミナル(セントラルシティ)からバスで3時間ほどかかります。
途中、サービスエリアでトイレ休憩もあります。
韓国のサービスエリアでも、日本のサービスエリアと同じように、色々なおやつが売られています。
中でもくるみ饅頭(ホドゥグァジャ)が名物のようで、よく売れていました。
もちろん私も一袋買いました(ひとつ2千ウォン)
ちょうどクリスマスだったので、小さなクリスマスプレゼントつきです。
もしもサービスエリアに取り残されたらどうしよう、ってすごく心配だったので、さっさと用事を済ませてバスに戻りましたが、ちゃんと出発前には乗客の人数を確認していました。
群山のバスターミナルに到着後、いよいよ八月のクリスマスのロケ地へ出発です。
まずは群山駅へと向かうことにしました。
でもどう行けばいいのかまったくわかりません。
とりあえず道路標識と案内板を参考にして、歩いて行くことにしました。
よくわからないまま、とりあえずこっちだろう、という方向に向かって歩いていたら、早速ロケ地発見です。
スクーターを修理に出しにきたジョンウォン(ハン・ソッキュ)がタリム(シム・ウナ)と出会うシーンが撮影された場所です。
雨宿りをしていたジョンウォンの前に傘をさしたタリムがあらわれ、ふたりで小さなビニール傘をさしながら歩くシーンです。
自動車修理工場があったはずの場所には何もありません。 どうやらあの工場は撮影用のセットだったみたいです。
やっぱりここは八月のクリスマスが撮影された街なんだ、と実感しました。
さらにしばらく歩いて、やっと群山駅発見です。
小さな駅でした。
メインのロケ地に行くためには、群山駅からさらに1キロほど歩きます。
本当にこっちでよかったのか、実は道に迷ったんじゃないか、なんて不安になりかけたころ、やっと目印の郵便局と企業銀行の建物が見えてきました。
企業銀行の角を曲がると、そこには八月のクリスマスの作品の中のような世界が広がっていました。
どこか見覚えがあるような、懐かしい風景です。
まず目に入ってきたのは「珍味食堂」という食堂です。
撮影当時は「珍味カルグクス」という名前でした。
ここはタリムがお昼ごはんを食べに入ろうとしたら、駐車違反取り締まりと勘違いされて、店の主人に追い払われてしまうシーンに登場しました。
この日は休日だったので、残念ながらお休みでした。
そして、珍味食堂からほんの少しだけ離れた場所に、写真館(跡)がありました。 映画に登場した「草原写真館」は、撮影用に作られたセットで、撮影終了後直ちに取り壊されてガレージになってしまいました。
でも、そのガレージはどこか映画に登場した写真館の面影が残っていました。
写真館跡の隣にはずばり「八月のクリスマス」という名前のお店がありました。
以前は、写真館跡のはす向かいには、映画の中でジョンウォンがアイスを買いに行ったお店「ウリスポ」があったそうです。
残念ながら、現在は閉店して別の店になっていました。
映画に登場したプラタナスの木は、かなり前に切り倒されてしまったそうです。
写真館のすぐ横の道では、重い荷物を持って歩くタリムを、ジョンウォンがスクーターに乗せてあげるシーンが撮影されました。
映画の中とほとんど変わらない風景が広がっているのに感激してしまいました。
写真館の目と鼻の先には、ラスト近くに登場した喫茶店もありました。
残念ながら改修工事が行われ、映画に登場したアーチ形の窓はなくなってしまいましたが…。
ジョンウォンが窓越しにそっとタリムに別れを告げる、名場面はこの店で撮影されたのです。
さらに歩くと、群山西小学校がありました。
ここは映画の中で印象的なシーンで使われていました。
ただし、ここも改修工事によって、映画撮影当時とはだいぶ感じが変わってしまいました。
映画に登場したコンクリートの塀は取り払われて、生け垣になっています。
校庭の片隅には、この場所で八月のクリスマスが撮影されたことを記念した「八月のクリスマス撮影場所の碑」がありました。
映画が制作されたのはかなり前なのですが、この作品はいまでも愛されているみたいです。
群山西小学校の先には、食堂を追い出されたタリムが、先輩と一緒にハンバーガーを食べていた木陰があります。
ぼやきながらハンバーガーを食べていたタリムの前に、スクーターに乗ったジョンウォンが登場するシーンです。
木陰のベンチは映画には登場しないので、撮影後に設置されたようです。
その木陰のすぐ向かい側には、刺し身料理店(跡)があります。
ジョンウォンが親友と一緒に酒を飲みながらお刺身を食べた店です。
でも、ここも残念ながら閉店して、半分廃墟になっていました。
群山西小学校の裏手には群山治療院がありました。
でも、現在は取り壊し工事中でした。
この群山治療院横の小道で、ジョンウォンとタリムが怪談話をしながら歩くシーンが撮影されました。
残念ながら、工事用の囲いのせいで、雰囲気がかなり変わってしまっています。
『八月のクリスマス』撮影場所以外の群山の街です。
群山は海の近くの町なので、小高い丘の上にある公園(月明公園)からは海が見えました。
月明公園は、木陰のベンチのすぐ裏手にあります。
群山のシンボルマークは鳩のようです。
街のあちこちに鳩モチーフのものがありました。
月明公園には立派なハト小屋があって、たくさんの鳩がいました。
帰りも群山のバスターミナルからセントラルシティターミナルまで3時間ほどかかりました。
次の日は日本へ帰国する日だったので、夜には帰り仕度をしなければならないので、少し早めに帰らないと行けなかったのが少し残念です。
帰りのバスも途中でサービスエリアでの休憩がありました。
その際、一瞬バスを見失って冷や汗をかいてしまいました。
実はただ単に、バスの前に大きなトラックが止まっていて、視界を遮っていただけでしたが。
こんな暗い中、サービスエリアにひとり取り残されたらどうしようもない、って大焦りです。
急ぎ足で見て回った群山の『八月のクリスマス』ロケ地いろいろでしたが、長年の夢だった場所を訪れることができてすごく感激しました。
10年近く前の古い作品なのですが、いまでもいろいろな場所が撮影当時の姿とあまり変わらないで残されていたのが驚きでした。
映画の中に入り込んだ気分で、映画のセリフをつぶやいたり、主題歌を口ずさんだり、映画の登場人物になったつもりで映画の世界を満喫できた楽しい一日でした。
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記事登録日:2008-02-25