切頭山 / チョルトゥサン

절두산

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カトリック殉教の地!韓国のカトリックの歴史を知ることができる場所

こんにちは!ソウルナビです。ここ数年で急速に開発が進む合井(ハッチョン)。人気エリアの弘大(ホンデ)の隣りにあり、2013年には大型複合施設「メセナポリス」がオープン、路地にはたくさんのカフェやレストランがオープンし、注目を集めています。今日はこの合井にある歴史スポット「切頭山(チョルトゥサン)」をご紹介します。こちらは1866年にフランス人宣教師やカトリック信者が1万人以上殉教した聖地として知られ、国内外から多くのクリスチャンが巡礼に訪れます。現在は漢江(ハンガン)が見下ろせる緑いっぱいの公園にもなっていて、敷地内には博物館や記念館、そして聖堂があります。それでは、さっそく行ってみましょう! 

切頭山(チョルトゥサン)へは


地下鉄2・6号線合井(ハプチョン)駅を降りたら、地下鉄2号線の路線をたどる感じで漢江方面へ歩くこと約15分。ゆるやかな坂を上ると左手に施設があって、そこにはたくさんの巡礼客がいらっしゃいます。団体訪問も多いようで、ガイドさんが忙しそうにしているのが見えます。そのまま奥に進むと緑いっぱいの公園が。ここがカトリックの聖地「切頭山(チョルトゥサン)」になります。
入口近くにある彫刻

入口近くにある彫刻

観光客も巡礼者も

観光客も巡礼者も

緑がいっぱい

緑がいっぱい

切頭山の歴史

「切頭山(チョルトゥサン)」はその昔「蚕頭峰(チャムドゥボン)」と呼ばれていました。これは漢江に突き出した形がまるで蚕の頭に似ていることに由来しているとされています。漢江の流れを楽しむ景色の良い名勝地だった場所が悲劇の舞台へと変わったのは、朝鮮王朝第26代王高宗(コジョン)の時代である1866年。「丙寅(ビョンイン)迫害」と呼ばれる大規模なカトリック信者の迫害が行われ、多くのカトリック信者が捕らえられて斬首され、または絶壁から落とされて残酷に処刑されました。このカトリック信者の迫害事件以降、この場所は「切頭山」と呼ばれるようになりました。

その後、1956年にカトリック教会が土地を買い取り、1966年には丙寅(ビョンイン)迫害100周年を記念し聖堂と殉教記念館が建てられることになりました。そのとき公募で選ばれたのが韓国で有名な建築家、李喜泰(イ・ヒテ)の設計。国立劇場(1967年)や恵化聖堂(1955年)などの設計でも知られている彼のデザインは韓国の伝統とモダンがうまく調和しているのが特徴です。

記念館とその他の施設


「韓国カトリック殉教者博物館」
この場で行われたキリスト教迫害の歴史を示す博物館。2階と3階には教会史関係の遺物と文化資料をはじめ、民俗品なども展示されています。また記念館の地下には朝鮮最初のカトリック司祭である金大建(キム・デゴン)神父をはじめ、28人の殉教者の遺骨を納める「聖人遺骨室」があります。聖堂は屋根の丸いデザインがとても印象的。この場所は信者のみが入れるようになっています。周辺では静かにしましょう~
記念館を下から見上げています

記念館を下から見上げています

博物館入口

博物館入口


「刑具・型体験館」「盧基南パウロ大主教記念館」
記念館とは別に、敷地内には「刑具・型体験館」と「盧基南(ノ・ギナム)パウロ大主教記念館」があります。入場料は個人客として来館した場合、献金というかたちでなるため、金額は自由に決めてくださいとのこと。

「刑具・型体験館」では朝鮮王朝時代のカトリック信者迫害に使用されたと言われる拷問器具などを見ることができます。手鎖や足鎖、叩くための棒、叩くときに縛って固定する台など、見ているだけで寒気がするものがたくさん。心臓の弱い方はご注意を!
「盧基南(ノ・ギナム) パウロ大主教記念館」では韓国初のカトリック大主教となった盧基南(ノ・ギナム)氏の遺品が展示されています。韓国で3台しか現存しない珍しい自動車「ポニー」の展示が目を引きます。

緑生い茂る野外

緑いっぱいの野外も散策してみましょう!殉教の精神を伝える石像や、1866年の丙寅迫害関連の石碑など韓国のカトリック教会史上重要な人物に関係する展示物があちこちにあります。またこちらからは漢江と渋滞する道路の様子も見え、過去と現在のソウルを同時に体験することができます。 
記念館入口にある石像

記念館入口にある石像

金大健神父の像

金大健神父の像

西洋の侵入を許すまじ、という<BR>ような内容が掘られた石碑

西洋の侵入を許すまじ、という
ような内容が掘られた石碑

朝鮮王朝時代の石塔

朝鮮王朝時代の石塔

敷地内の植物にはそれぞれ説明があります(ただし韓国語のみ)。

悲しい殉教の聖地「切頭山」は敬虔な信者たちがいたるところで立ち止まり、熱心に祈りを捧げている場所。また麻浦区(マポグ)の文化空間&憩いの場でもあります。漢江市民公園に続く川沿いの道はウォーキングとサイクリングコースになっていて、都会にいながら自然を感じることができます。また川沿いに行ってみると、切頭山の崖を下から眺めることができます。韓国のカトリックの歴史を知ることができ、漢江との自然が感じられる「切頭山」へ、是非一度足を運んでみてくださいね。以上、ソウルナビがお伝えしました! 

記事更新日:2014-08-08

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スポット登録日:2004-09-09

スポット更新日:2014-08-08

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