ビリヤードしよう!

全国的に3万もあるビリヤード場、愛好者数なんと1,200万人!

こんにちは、ソウルナビです。ソウルで、いや韓国で右側の写真のような看板を見たことないですか?これは一体何でしょう?ピンポーン!(^^)!これ実はビリヤード場のこと。韓国ではビリヤード場は町内ごとに数ヵ所ずつあるくらい大衆的で一般的に親しまれているレポーツ(レジャー&スポーツの韓国英語)と言えます。
ある統計によると韓国全国で3万余りのビリヤード場があり、愛好者数がなんと1,200万人(!)に達するということなんです。これって韓国人4人に1人はビリヤードを頻繁にとは言わないまでも楽しんでいるということ!でもこのビリヤード場も2~3年前に急速に広まったPCバン(パソコンがずら~っと並んでいるところ)の威力の前にぴたっと人気がなくなってしまいました。その理由はいろいろ考えられますが、10分のプレー代が1,000ウォンのビリヤードは1時間1,000ウォンで遊べるPCバンに比べてかなり高くつきます。そのためビリヤード場に通っていた若者たちが、スタークラフトのような流行のネットワークゲームを高速度インターネットでできるPCバンに乗り換えて行ったせい…なんでしょうね。今ではビリヤード場も利用料割引、フリードリンクなど作戦を練ってお客さん集めにがんばっています。
ビリヤードが2002年釜山アジア競技大会で金メダル10個がかかった正式種目として採択されたのをうけて、慶尚北道ソンドッ大学は韓国の大学で初めてビリヤード学科を新設。また竜仁(ヨンイン)大学は30名が定員の社会体育学科に4名の「ビリヤード特技生」を選抜(いわゆる一芸入試ですね)。そしてPCバンへとなびいて行った若者たちのいなくなったビリヤード場では、OL、主婦などふつーの女性がビリヤードを楽しんでいます。そう、ビリヤードは今、老若男女が共に楽しめるレジャースポーツとして新たに脚光を浴びているんです。
ではでは本格的にビリヤードについてチェックしてみましょう。ビリヤードには大きくキャロム(Carom)ゲーム(四つ球・ボークライン・スリークッションなど)とポケット(Pocket)ゲーム(ローテーション・エイトボール・ナインボール・14−1ラックゲームなど)に分けられます。今回、ソウルナビがご紹介するゲームは韓国人たちの間で最も人気の四つ球(フランス式キャロムビリヤード)とスリークッション!このゲームはポケットがないテーブルを使い、手球(Cue Ball, 自分が打つボール)を撞いて2個の的球(Object Ball)をクッションに反射させたりして連続的にあてていくゲームのことです。
まずビリヤード場に行ったら、ビリヤード台を探しましょう。そうしたらお店のおじさんがドリンクを渡しながら、どんなゲームをするのか聞いてきてくれます。四つ球とスリークッションのうちどっちか1つを選んで気に入ったキューを選びます(陳列場にはゲームキューが保管されています)。キューにチョークをつけて手とキューにパウダーをポンポンとつければ準備完了!チョークをつける瞬間にスコアボードの下にある時間チェック機の赤いスタートボタン(ゲームが終わってもこのボタンを押すんですよ)を押すのがマナーです(^^)。みなさんも準備できましたか?それでは今から順番通りに一つずつ説明していきます。
→

→

→

→

→

→

ビリヤードしよう!
まず四つ球!白球2個と赤球2個を使ってゲームを進行します。まず写真<1>のようにボールを配置したら準備完了!手球(白球2個のみを相手と順番に打つ)をキューで撞いて赤球2個だけに命中させたら写真<2>のようなスコアボードで1個の〇を右側から左側に減らしていけばOK!(反対に自分の持ち点をまず除いておいて、左側から右側に1つずつ引いていく場合もあります。ここで1個の〇は持ち点10のこと)ということは…何個減らせば勝てるでしょうか?
ビギナー(持ち点30、50程度)でもベテラン(持ち点500、1000以上)でも公平な条件下で勝負することができるのは、この持ち点(いうなればアベレージ。韓国では普通「タマス」と言います。)のおかげ!ゴルフのハンディのようなシステムなんです。持ち点とは一般的に5~7イニングの間に得点することができる各自の点数を言います。国際ルールでは持ち点150なら、1イニングに平均4個撞かないといけないのですが、韓国のビリヤード場の平均持ち点を見ると、持ち点150が2イニング程度に平均4個撞くのが普通。韓国で国際ルールに適用される持ち点を撞く人は周りから一人チャンダマ(ケチ球)、サギダマ(詐欺球)、ワンソグム(めちゃくちゃケチ)などと呼ばれるんだそうな(ーー;)。その理由は、とてもうまいので足を引っ張るためなんでしょうね!(^^)
得点すると続けてプレイすることになります。各自の持ち点に早くなるのが勝利への条件。韓国ではゲームをおもしろく楽しむために自分の持ち点をすべて命中させた後、最後に3クッションをすれば勝ち!となります。このゲームは普通最大6名までプレイすることができますが、友達や職場の同僚同士で個人戦や団体戦をすることが多いんです。もしも4名で個人戦をするんだったら写真<3>のように上から持ち点を100、150、200、300と、2名ずつチームを組んで団体戦をするなら写真<4>のように2名をあわせた持ち点350(150+200)、400(100+300)をスコアボードに前もってチェックして持ち点が低い350側の、これまた持ち点の低い150の人が最初のボールを撞いてゲームスタート!
ゲームが始まればそれこそ流血の戦い(?)が始まります。それは、韓国でビリヤードをするときは負けた人がゲーム代を全部払わないといけないから!ゲームをしている間にお腹がすいてきたら出前!人気満点のメニューはやっぱりチャジャン麺!食べるのはいいんだけど、もしも負けちゃったらそれもやっぱり払わないといけないのでビリヤードは一打一打に一喜一憂!(^^)
下のような場合は反則(普通「ヒーロー」と言います)で自分の持ち点に10(点数板では1個の〇)を追加して、相手と交代するようになります。
<1>手球をキューで2回撞いたとき
<2>プレイ中にボールに手や衣服の一部などが触れた場合
<3>両足を床から離して撞いた場合
<4>相手の手球と自分の手球を間違えて撞いた場合
<5>球がビリヤード台の外に飛んでいった場合
<6>手球が的球(赤い球2個)に1つもあてられなかった場合
<7>球が停止する前に撞いた場合
<8>手球とくっついている的球を打った場合
<9>自分の手球が相手の手球にあたった場合
ではここからはスリークッションゲームについて説明しましょう!

スリークッションゲームは普通赤球1個、白球1個、黄球1個(白球2個と赤球1個)を使い、2個の的球にあたる前に手球が3回以上クッションに入らないと得点にならないゲーム!球は白球と黄球を相手と順番に撞いていきます。スリークッションゲームは自分の四つ球の時の持ち点を2で割った数をスリークッションの持ち点として決めています。おもしろくするために自分の持ち点を全部得点した後、最後に空クッション(韓国語では「カラク」と言います)すれば勝ち!
空クッションとは手球を的球にあてる前にまずクッションに反射させた後、的球2個にあてなければならないのですが、このとき必ず的球にあてる前にクッションに3回以上入っていなければダメ。
スリークッションゲームは普通韓国ではお金をかけてよくやるゲームなんです(^^)。
一定の時間を決めておいて順番にクッションまたは空クッションをします。もしもA、B、C3名がスリークッション賭けビリヤード(普通クッション 1,000ウォン、空クッション2,000ウォン)をするのですが、Aがクッション1個と空クッション1個をすれば、相手のBとCはAに3,000ウォンずつ渡さなければなりません。1度やり始めたら、ミスするまで(交代になるまで)ずっとプレイできます。
反則をした場合(上の四つ球の反則で<9>のみ除外)はゲーム代として1,000ウォンずつ出すのが普通です。ゲーム代がたまった後に出た反則は「モク」と言って空クッションをした人に一定の金額を渡します。例えばゲーム代相当の金額がたまっている状態で、AとBは1回、Cは2回モクをしたとします。そしてAが空クッションをすればBは3,000ウォン(空クッション分2,000ウォン+モク分1,000ウォン)、Cは4,000ウォン(空クッション分2,000ウォン+モク分2,000ウォン)Aに渡します。お金を渡したら自動的に自分と相手のモクはなくなるようになっていて、その次に出たモクはまたその次に空クッションをした人にモク分として回っていくことになります。
いかがですか?おもしろそうでしょ?(^^)
以上韓国人たちのポピュラーなレジャースポーツ、ビリヤードについてチェックしてみました。ソウルの町をぶらついていて※、〇●〇●←こんな形の看板を見たらそこで何をしているのか…もうお分かりですよね(^^)?ここまでジャジャン麺はビリヤード場に出前して食べるのが一番!と信じてやまないソウルナビでした。(^o^)/

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2001-12-05

ページTOPへ▲

その他の記事を見る