三清洞通りに東洋性文化美術館オープン!

残念ながら(!)写真でくわしく見せられません!直接行って見てください・・!?

こんにちは、ソウルナビです。どこの都市にもありますよね、性に関する博物館。アムステルダムやニューヨーク、上海、バルセロナなどなど。日本にも個人博物館がいくつかあると聞きました。そしていよいよソウルにも、5月24日にオープンします。場所は意外にも落ち着いた文化の街、三清洞(サムチョンドン)。興味本位で行ってみたのですが、さていかに・・
景福宮の石壁に沿って、銀杏並木の続く三清洞ギル。しばらく行くと見えてくる看板にどきり。『Asian Eros Museum』。そして迎えてくれるのは、大きな男性性器をイメージした石柱。女性がなまめかしく横たわった絵画の横には「東洋性文化博物館」と書いてあります。
3階建ての明るいイメージの博物館ですが、中に入ると壁は妖しい赤。韓国・中国・日本を中心に、インドやチベットのエロティックなものを収集、公開することに。その数は300点前後。三清洞のすぐ近く昭格洞(ソギョットン)にあるチベット博物館の館長であるシム・グァンウン氏も後援者ということで、この日は彼と一緒に回って説明を受けました。
1階は、中国の纏足やチベット仏教・ヒンドゥー教の神々の交歓像などが目を引きます。アクロバティックな神様をみてるとヒンドゥー教は大らかでいいなあ、とほほえましくさえ思います。纏足はご存知、中国の古代の習慣で女性の足を布で強く巻いて成長を止め、小さくしたもの。驚きました。実際にどれくらいの大きさなのか知らなかったもので・・多分皆さんも驚かれると思います。
2階は、韓国・中国・日本の、より一層露骨に描かれた、つまり今で言うポルノ的な絵画や置き物、装身具などが展示してあります。今も昔もまったく変わらないのですね・・交わる男女の絵が描かれたコップだとか、男性性器を模した装身具。いつ使うのやら、気になります。また春画にも3国の違いを見て取れて面白いです。日本の春画は海外でも有名ですが、江戸時代の、実際より誇張して、しかもグロテスクなまでに描かれたものは、江戸末期の文化の末の状況をよく反映しているようです。精密に描かれていて、ついじっと見入ってしまいます(笑)。
東洋は湿り気のあるエロといいましょうか、西洋にはない独特な神秘さをこれらの展示品から感じることができると思います。また奥のほうには韓国の民間信仰にもとづいたものが展示してあります。男性性器と女性性器は豊穣のシンボルとして用いられますよね。木や石で簡単に表したそれらを見ると、自然な営みとしての人間のセックスを再認識します。
3階はカフェ。男性性器を模した木の棒と白い網が、ガラス越しに入ってくる光を受けて、面白い影を落としています。ベランダもあって、本当に心地よい空間が広がっています。ドリンクは入場料に含まれているので、鑑賞した後にカフェで、お茶をいただく・・・そんなゆったりした時間をすごすのにもってこい。
はっきりいいまして、入場料の1万ウォンは博物館にしてはかなり高めの値段設定かもしれません。ナビも驚きました。何でもない展示物かもしれません。美術品としてどれくらいの価値があるのか、専門家ではないのでわかりにくかもしれません。けれども、センス良くディスプレイされコレクションをみたら、決して痛い金額ではないと思います。さまざまな、展示物を通して『性』がその時代その時代にどう考えられていたのか、考えるいい機会をくれるでしょう。もちろんナビのように興味丸出しで(おっと失礼!)行くのもOKですが。

もし100年後に新しい性文化博物館ができるとしたら、その時はパソコン上のアダルトサイトやセーラー服が展示されるのでしょうか・・それは果たして美術鑑賞として価値を持つのでしょうか。そんなことを考えながら博物館をあとにしたソウルナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2003-06-02

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