全て国産の素材と田舎直送のごま油や唐辛子粉にこだわった、明洞にある手作りの自然派お粥屋さん!
こんにちは!ソウルナビです。韓国グルメの中でも、お粥といえば朝ごはんとして人気のメニューの一つ。日本にもあるけれど、韓国でも昔から食べられているお粥。でも、お米だけを煮て好みによって後で味をつける日本のシンプルなお粥と違い、韓国のお粥は海産物や肉、野菜などバラエティに富んだ食材をお米と一緒に煮込んで作ります。お米も具も柔らかく、いろんな食材も一緒に煮込まれたお粥は消化に良く栄養も満点!そして香ばしいごま油の香りが食欲をそそるっ!だからスパイシーな韓国料理や焼肉などのお肉料理をちょっと食べ過ぎて、少し胃を休ませたいな~なんてときにもぴったりなんです。今日は場所も便利な明洞(ミョンドン)にあり、国内産の食材と社長さんの田舎から直接取り寄せた自然派の調味料で作る100パーセント手作りのお粥が自慢のお店「ヒャンウォン(香苑)」をご紹介しましょう!素朴だけどアットホーム、自然の滋味がたっぷり詰まったお粥が美味しいこちら。さっそく行ってみよ!
明洞にあり、早朝6時30分から営業!
お店があるのはソウルの中心部のにぎやかな繁華街、明洞(ミョンドン)!明洞といえばいろ~んなお店が集まり、ショッピングもグルメも楽しめる、観光客がもっとも多く訪れるエリア。観光客御用達のホテルもたくさんありますが、お店も世宗ホテルのちょうど裏あたりにあります。だから、こちらはこの近くに宿泊して「ホテルの近くで朝ごはんを食べたいな~」という時にも行きやすいお店!何といってもメニューは朝食にぴったりなお粥だし、しかも朝は6時30分から営業。朝早くから開いているので、朝早く出発したい時にもありがたいですよね。もちろん朝だけじゃなくランチタイムでも、ちょっと刺激の強い韓国料理を休みたいな~という時にもオススメ。むしろ現地の人はお粥というとお昼にいただく方が多いかも!?お店は建物の2階にあり、店名の「香苑」も「粥」の文字も漢字の看板が出ているから見つけやすいはず。建物の正面に向かって左にある細い階段を上ると、すぐにお店のドアがあります!
この場所でお店を開いて20年近くになるこちら。店内は広くはなくちょっとレトロな感じですが、とっても家庭的なムード!壁にはアワビの貝殻で作られた「粥」やハングルでお粥を意味する「죽」の文字、そして今まで訪れたお客様のメッセージや手書きのメニューなどが一面に飾られ、手作り感もいっぱい!温かさも感じられる雰囲気です。実はこちらのお店、最初は手作りの韓国伝統茶を中心に出す予定だったそうですが、お粥も出したところ「美味しい!」とその味が評判になり、お粥屋さんに変えられたとか。そんな経緯もあるせいか、お店はちょっと昔のお茶屋さんっぽいのかも。ちなみにお店のメニューには現在もお粥と一緒に手作り伝統茶があります。
化学調味料を一切使わない、素朴で優しい手作りの味!
お粥のメニューは人気のアワビ粥をはじめ、キノコとカキのお粥、地鶏のお粥、エビのお粥などなど栄養たっぷりのお粥が全部で13種類!中には国内産マツタケを使った高級マツタケ粥も!マツタケだけでなく、どのメニューも食材は「100パーセント国内産」がモットーのこちら。アワビ、カキ、エビなどの海産物もお肉も新鮮な国内産のものだけを仕入れ、お店で一つ一つ丁寧に下ごしらえしたものを使い、野菜も全て国内産。さらにお粥の風味の決め手となるごま油は社長さんの故郷である忠清道(チュンチョンド)は礼山(イェサン)から取り寄せたものを使っているそう。
そして人工の化学調味料を使用せず、よい食材で丁寧に作られたお粥は、どれも自然の滋味と温かい手作りの味がじんわりと伝わってきて「体に良いものをいただいている」ことが感じられます。またお料理に使う材料だけでなく、お粥の盛られている器にも気配りが。焼き物の器はどれも赴きがあってステキ!見た目は少し小さめ!?ですが、実際に食べてみると思ったよりたっぷり入っているのがわかります。
お粥メニューの中でも特に人気なのはアワビ粥。もちろんアワビも国産のもですが、それだけじゃなく必ず生きたアワビを使うというこだわりも。お店の中のアワビの殻を使ったアートやあちこちに飾られたアワビの殻は、毎日使う活きアワビの殻だったんですね!
こちらが「ヒャンウォン」のお母さんこと社長さん。「お客さんに体に良くて本当に美味しいものを食べてほしい」ということから、全て国内産の食材で一から手作りにこだわっていらっしゃるそう。「そうやって作ったウチのお粥は絶対美味しい!」とステキな笑顔で自信たっぷりに話される社長さんからは誠実な温かさが伝わってきます。さきほども触れましたが、お母さんの田舎は忠清南道の礼山(イェサン)。お粥やおかずに使われるゴマ油やコチュカル(粉唐辛子)はもちろん、実は野菜やお肉も全てこの田舎から直接仕入れているんだとか!例えば牛肉のお粥に入ってる韓牛は一時ソウルのスーパーで買ったものを使ってみたところ、味がぜんぜん違う!ということで、やっぱり田舎から仕入れる韓牛を使うことにしたというエピソードも。美味しい料理は良い食材から。食材の産地までこだわって一番美味しいものを作ろうというお母さんの心意気がそんなところからも感じられます。
付け合わせのおかずも美味しい!
お粥を注文すると一緒に出てくるパンチャン(おかず)は全部で5種類。コンナムル(豆もやし)のナムルと白菜キムチ、オジンオチョッカル(イカの辛い塩辛)、こちらの3品は一人に一皿ずつ出てきます。のりあえ(海苔の和え物)とじゃこ炒めはテーブルに一つずつ。素朴ながら、これらのおかずも全て一から手作りしたもの。そしてキムチなどに使う粉唐辛子まで社長さんの田舎で作ったもの!
おかずのキムチとオジンオチョッカル(イカの辛い塩辛、通称イカキムチ)、のりあえ、じゃこ炒めはお持ち帰り用の販売もあります。特にオジンオチョッカルの味はとっても評判が良く、実際に食べてみて美味しい!と買って帰るお客さんも多いとか。手作りの粉唐辛子やゴマ油、また柚子茶や五味子茶などの手作りの伝統茶もこちらで販売しています。
素材一つ一つにまでこだわった100パーセント自然派のお粥のメニュー!
それでは人気のお粥メニューを見てみましょう~!お粥はどれも、食べる前に全体をよく混ぜてからいただきます。真ん中の黄身をくずしてからぐるぐるかき混ぜましょう。またオジンオチョッカル(イカキムチ)をお粥にのせていただくのも、現地の人がよくする食べ方。ちなみに朝は「あわびのお粥」が一番早く用意でき、そして一つずつ手作りなのでグループで同じメニューを注文すると、より早く出てくるそう。
■■チョンボッチュッ(あわびのお粥)
お店の一番人気は新鮮な国産のアワビをふんだんに使ったアワビ粥!細かく切ってそのまま入っているコリコリした身の部分は噛みしめるとアワビの香りと歯ごたえが楽しめ、肝まですり潰したものがお粥の中に溶け込んでいるので栄養たっぷり!これは活きアワビを使うからこそできるとか。アワビが丸ごと味わえる贅沢な一品!ちなみにメニューには特、並とありますが、お粥自体の量の違いというよりも入っているアワビの大きさによる違いだそう。またアワビのキモが苦手な方には「キモ無し」にすることもできます。オーダーの時に伝えてくださいね。
(※「特」はアワビが多くなり、お粥全体の量も若干増えます。写真は「並」。)
■■ポソックルチュッ(きのことカキのお粥)
牡蠣とスライスしたシイタケがたっぷり入ったポソックルチュッも人気メニュー。牡蠣とごま油の香りが絶妙なお粥、牡蠣好きなら絶対コレですよね!?^^ ミネラルなどの栄養素を豊富に含んだ牡蠣とシイタケの組み合わせは滋養強壮にも良いとか。もちろん国産で、しかも天然モノのカキは大きめのものが入っているのもうれしいトコロ。
■■セウチュッ(えびのお粥)
殻付きのエビを一つ一つ手で剥いた、手間隙かけて作られるエビのお粥。このエビは韓国の地ものを使い、大きめで食べ応えあり!きのことカキのお粥にも入っている、肉厚シイタケをスライスしたものも入っています。シンプルだけれど、その分エビ本来の風味が味わえる一品!
■■ソコギポソッチュッ(牛肉ときのこのお粥)
さきほど紹介したエピソードにも出てきた、社長さんの田舎から仕入れる韓牛とシイタケのお粥。お米のやさしい味の中にもしっかりと牛肉の美味しさが感じられます。日本のお客さんにはアワビや牡蠣、エビなど海鮮系のお粥が人気だけど、現地でお粥といえば牛肉とシイタケは定番の組み合わせ。他にもお野菜が入ってるし、お肉もお野菜もとれて栄養バランスもばっちりなこちらも、一度挑戦されてみては!?
■■ヤチェチュッ(野菜のお粥)
野菜のお粥にはシイタケ、ニンジン、エホバク(ズッキーニに似たカボチャの仲間)が彩りよく入っています。野菜だけでこんなにしっかりとした味が!?と感じるほど思ったよりも濃厚。聞いてみると、実は目には見えないけれどすりおろしたジャガイモも入っているんだそう。だからこんなに甘味が効いているんですね~いろんな野菜入りでやさしい自然な味わいのお粥は誰にでも好まれそう。最近野菜不足かな~と思う方にもおススメ!
■■ホバッチュッ(かぼちゃ粥)
シンプルなかぼちゃのお粥でかぼちゃ本来の味が楽しめます。韓国では昔から好まれているカボチャのお粥ですが、お粥というよりもカボチャのペーストみたいなかんじ!?かぼちゃの自然な甘みが口の中にふわ~と広がりデザート感覚でペロリと食べられます。かぼちゃにはβ-カロテンやビタミンなどが含まれ栄養も満点!食欲がないときにも良さそう。