谷みつのソウル特派員レポート・第19回「季節は『チャメ』」

五月。
日本は、木々には若葉が芽吹き始め、爽やかな風が吹き何をするにも丁度良い季節だろう。
「韓国もそうですよ」と、言いたいところだが、日中の気温が30度近くまで上がられると、もう何にもしたくなくなってしまう。
夏だねこりゃ。
おかげで店先にも夏の果物が。
韓国で夏、スイカと同じくらい、いやそれ以上に多く食べられているのが、「チャメ」。日本語では「マクワウリ」。
黄色い表面に白い縞が入っており、大きさは野球のボールを2つ合わせたくらい。 皮を剥いて食べるのだが、皮を剥くと中は真っ白で中心には小さな種がたくさん入っている。触感はカリカリとしていながらも、ほんのり甘く。うーん……、メロンを少し固くして、メロンの甘さを半分にした感じ。韓国人に説明してもらうと、味は瓜(ウリ)とメロンの中間と言う。
昔は日本にもこの「チャメ」があったそうだが、私は韓国に来るまでこの「チャメ」を食べた事が無かった。初めて食べた時はその形にドキドキしたけれど、とっても美味しくて、今では私の夏の栄養源である。
いやー夏になるとどこにでも「チャメ」。
下宿の食後のデザートにも、食堂でサービスに出るデザートにも、居酒屋で頼む果物セットにも、友達の家に行って出るおやつにも「チャメ」。
値段は1個1000ウォン前後の物から、6個2000ウォンの物まで価格も手ごろで、『家計のお助けマン』でもある。「チャメ」の話をしているといつもこの話に行き着くのだが、それは『チャメの種を食べるか、否か』。
種の周りは本当にメロンそっくりで、果実よりも種の周りの方が甘い。なので種を好んで食べる人もいれば、「メロンの種は食べないのに、どうしてチャメの種は食べるの??」と言う人もいる。
「種を食べるかどうかはあなた次第です」と言いたいところだけど、種に慣れない人が食べるとお腹を壊します(体験談)。それに果実自体を食べ過ぎてもお腹を壊します(体験談)。
とにかく日本では食べれない「チャメ」の味をご賞味あれ。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2001-05-24

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