谷みつのソウル特派員レポート・第20回「夏だから『半ズボン』」

1週間ほど前までは「91年ぶりの日照り」であった。
本当に3月から3ヵ月以上雨らしい雨が降らず、土地も植物も私たちもカラカラ。
その上、6月に入ってからは30度以上の真夏日が1週間ほど続き、暑さでみんなぐったりだった。
……のが今は毎日シトシトと雨が降り、雨があがってもドンヨリとした日々である。
これからは本格的な梅雨の季節。
「なんじゃコリャー???」というくらいの雨に見舞われる季節がやって来るのだ。
だからこれからは半ズボン!
アジョッシ(おじさん)もアジュンマ(おばさん)も大学生も、夏になると半ズボンにサンダル。
「日本だと半ズボンはオシャレではく人は多いけれど、何でこんなにみんなが半ズボン?」と思いながら韓国の夏を体験してみて「こりゃ半ズボンが必要だ」という結論に達した。
そう韓国では、晴れる時は晴れる、雨が降る時は降る、暑い時は暑い、寒い時は寒い、そして怒る時は怒る……。
「空が曇ったな」と思っていると、あっという間に10m先が見えないくらいに雨が降る。
スコールを体験したことはないけれど、スコールってこんなのかな、と思うくらい。
傘を差していても下半身はずぶ濡れだし、下手すると全身「水も滴る良い男&女」になってしまう。
その上に蒸し暑い。
だからやっぱり半ズボン。
私が通った高麗大学は丘の上にあり、雨が降ると丘の上から水が滝のように流れ落ちてくる。
そのためだろうか、他の地域に比べて学生達の半ズボンの人口率が高かったような気がする。
そう、似合う似合わないに関わらず……。
夏の雨が降るとある日、私は韓国人の男友達と会う約束をした。
「タニミツ!」
と呼ばれて振り返るとそこには『はだかの大将』が……。
白いTシャツに白い半ズボン、そしてサンダル姿に傘。
コロコロしたからだの上には、ニコニコとした顔がのっかっていた。
「なんで半ズボンはいたの?」という私の質問に 「雨が降ってるし、涼しいから」。
ううう……。
『家を出る時、鏡を見なかったの?』という質問は、さすがに私でもできなかった。
旅行は動きやすく、快適な服装がベスト。
そう、あなたも自信を持って韓国に来たら半ズボンをはいてみよう!

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2001-07-02

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