韓紙ランプを作っちゃおう!(移転)

ソウルで伝統工芸品韓紙のランプを作ってみませんか?

こんにちは、るみです。このあいだ梨泰院(イテウォン)の裏通りを散歩していたら、柔らかい光の玉がたくさん見えてきました。近づくとそこは韓紙(はんし)で作ったランプのお店だったのです。そのお店はハミルトンショッピングセンターの2階にありました。
※2003年11月に仁寺洞に移転しました。
みなさん和紙はご存知ですよね?韓国にもそれに似た韓国オリジナルの紙があるんです。カラフルな紙を使って、模様も凝ったものを貼り付けて、ため息が出るくらいきれいに仕上げたお皿や箱を、お土産やさんで見かけた方も多いと思います。でもここはちょっと違うんです。韓紙からもれる柔らかい光に誘われてふらふらと入っていくと、韓服を着たお姉さんが迎えてくれました。
店を見回すと民俗色プンプンで、でもどこかモダンな商品がいっぱい!
ついさわりたくなる、すわりたくなる!
明かりの部分以外全部木でできているんだよなー、とその枯れた感じにうっとり。シンプルな形のランプと一緒に、テーブルやお皿、たんすなども売られていて、これも木でできてるんだよなー、と触ろうとすると(どうして触りたくなるんですかねえ、不思議)、
「これ全部紙でできているんですよ」
と日本語で話しかけてくるではありませんか。こちら「コンエマウル」では、全ての商品が韓紙で作られているんだそうです。木に見える部分も硬めのボール紙に韓紙を貼り、特別な方法で木の質感を作り出すのだそう。全て手づくりの一点物です。たとえば小さなテーブル。人が載っても全く平気と説明しても、お客さんが信じられなくて本当に上にのってしまったりもするんだそう。うーむ・・私も信じられない・・本当に紙でできているの??
韓紙ランプづくり体験!
「1時間半で、韓紙のランプも作れますよ。」
売り場の横には作業場があって、観光客の皆さんにも気軽に韓紙工芸を楽しんでもらおうと「韓紙ランプづくり」を体験できるようになっているとのこと。これはもう作るしかないでしょう!とはりきっては見るものの・・・私みたいな図工(懐かしい言葉ですね)まったくへたっぴいな人にもできるの?
「韓紙の工芸は、こうしたらダメ、ああしたらダメというのはなくて、このランプをつくるなら、12歳以上なら、誰でもOK!」
精神年齢12歳の私、OKですか?(笑)よーし、挑戦だッ!
が、しかし・・完成品を見せられて、へこみました。
みてみて、こんなランプ、絶対無理だわーと大騒ぎ。
お店で買ったら、とってもいいお値段らしいです。でも、こちらの店員さん梁恵美(ヤン・ヘミ)さんが楽しくおしゃべりしながら、丁寧に教えてくれるのでご安心を!彼女は韓国の大学に4年間通っていたという在日の方。韓紙の魅力にとりつかれてしまって、といいながら、韓紙工芸のことについていろいろお話してくださいました。
曜日によっては韓紙工芸の第一人者、チョン・スンソク先生に直接習うのも可能だとか。先生は三清閣(サムチョンガッ)の伝統文化教室でも教えていらっしゃいます。日本語はできませんが、言葉で説明しなくても一緒に作れるから大丈夫とおしゃってました。また室長である奥さんのパク・チョンヒさんは、韓国の伝統的な絵、民画を大学で専攻した方。優しい色彩で情緒あふれる民画を韓紙のキャンバスにのびのびと描いていらっしゃいます。韓服も素敵に着こなしていましたが、恥ずかしいと言って、隠れてしまいました。
さて、それでは作業に入りたいと思います。
ガラスの部分にはってある韓紙は、ハングル漢字ミックスと本物の花が漉きこまれたのと2種類から選べます。私は"まさに韓国っぽい"ハングル漢字ミックスで。
これが、ランプのパーツです。ふたと本体をそれぞれ組み立て、瞬間接着剤ではじっこをとめて、かたちを整えます。
ガラスを裏から貼ります。あとで、電球を入れるときにケガのないように、とガラスの縁はテーピングします。
えー、ではいよいよ韓紙を貼り付けていきます。あらかじめもうサイズに切ってあるものを渡されるので、難しいことはありませんが、触るとざらざら、つるつるの違いがあります。塗るたびに、良く確かめましょうね。ざらざらが下になります。両面に塗って貼りましょう。
ここで、韓紙の特徴を。伸縮性があるというか、和紙より融通性があります。繊維をもわもわとりだすことができるので、うまくボール紙に貼れなかったときでも、のりを塗って紙を伸ばして隠すこともできるし、あとから紙を付け足してなじませることも可能です。

一回貼って、位置がずれて貼りなおしたい!と思ったら、のりをもう一度塗ってはがし、再び塗って貼りなおせばOK!失敗しても融通がききますから、恐れずに貼っていきましょう。

真っ黒の韓紙を、そのまま言われるとおり貼りました。しかし完成品とは程遠いような・・
「これから、秘密の処理をします。これはナイショ、撮っちゃだめですよー」
というわけで、みなさまには明かせません!実際に行って確かめてください。あれよあれよといううちに、真っ黒だった箱が、木みたいになっていきます!これには私、本当に驚きました!面白すぎるー!へえー、すごい!と一人でうるさかった私。
ドライヤーでさっと乾かして、完成しました。どうですか?見本と全く同じでしょう!
えっへん、といばっちゃいたくなるくらい、よくできました。
作業場で、正規コースを受講している生徒さんたちも、かわいいかわいいとほめてくれたのですっかり、いい気になってしまいました。というわけで、誰でも(私でも)簡単に素朴な韓紙ランプを作ることができます。日本に持ち帰っても使えるようにコンセントも電球もちゃんと、用意してくれます。柔らかい光と優しい雰囲気をお土産に持って帰りませんか?時間がなかったら他のお土産もぜひぜひどうぞ!同じものは一つとしてない、味わい深いものが、みなさんを待っていますよ!

行き方
※2003年11月11日より仁寺洞(インサドン)・インサコリアに移転したあと、イクソンドンに移転。

<コンイェマウル(工芸村)>
* 住所 : ソウル市 鍾路区(チョンノグ)益善洞(イクソンドン) 103番地(※移転後)
* 電話番号 : 02-732-2642(移転後)
* 営業時間 : 9:00~19:00
* カード : 可
* その他 : 材料費−30,000~40,000ウォン
正規コース−週2回・150,000ウォン
生涯会員−3,000,000ウォン
※お店の情報を更新しました。<2010.7.27>

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2003-03-06

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