韓国の結婚式は?~釜山・さっちゃん編~

一生記念に残る大切な「結婚式」。韓国では、どんな風に祝うの???

アンニョンハセヨ、プサンナビです。人生最大のイベントと言えば、誰もが憧れる結婚式。日本だったら白無垢に角隠しの新婦ですが、韓国だと一体どのような衣装を着るのでしょう?そして結婚式の形式も地味婚からウエディングケーキ何メートルという派手な結婚式まで、いろいろありますよね。韓国でも日本と同じような結婚式をするのでしょうか?それでは、ナビと一緒に韓国の結婚式におじゃましてみましょう。
[ 結婚式の流れ ]
韓国での結婚式は、ウエディングドレスとタキシードの「洋風スタイル」と韓服での「韓国伝統的スタイル」の2種類をセットで行うことが多いようです。式が終わると場所を移動して、親族とは別々に、友人達と共に2次会(披露宴)となります。
まずは、洋風スタイルでの式から始まります。新郎から入場して、新婦は父親と腕を組んで新婦にバトンタッチする所までは日本と同じような感じです。少し違うのが、日本のようなケーキカットがない分、母親がろうそくに点灯する儀式があります。新郎新婦(両方の)母親が手をつないで壇上まで上がります。そして左右に分かれて、まずは新郎の母親がろうそくに火をつけ、次に新婦の母親がろうそくに火をつけます。2つの炎がついたら、壇上からおりて指定の位置に着席します。
席は向かって右側が新郎サイド、左側が新婦サイドです。両親は一番前に設けられた椅子に座り、客席の最前列は親族が座るようになっています。
皆が入場してからは、神父さんの言葉・お世話になった教授からの言葉・後輩達のお祝いの歌などが続きます。お祝いの言葉が全て終わると、新郎新婦が両親の前に行き挨拶をします。この時は、今まで我慢していた両親の目にも涙が…。
最後は写真撮影。まずは家族だけで撮ります。次に新郎の親族、新婦の親族、新郎の友人、新婦の友人、友人全員などなど、大規模な写真撮影会に早変わりします。ブーケを投げて受け取るシーンなども写真に収めるため、あらかじめ新婦の友人の中からブーケを受け取る人を1人選んでおきます。
写真撮影が終わると、「洋風スタイル」の方は全て終了です。時間はかなり早く、15分~30分位で終わります。
《 韓国伝統的スタイル 》
韓国伝統的スタイルとは、韓国語で「ペベッ」という儀式で、新郎新婦が両家の親族に挨拶をする儀式です。いろいろな順序があり、(お手伝いをしてくれる人の)言われるままに一つずつ儀礼をこなしていきます。新郎が新婦をおぶって、部屋の中をまわるという儀式もあり、見ている方も楽しめます。今回のカップルにはありませんでしたが、新婦の頬っぺたに赤丸のシールを張ることもあります。
《 披露宴 》
披露宴というと、(日本と違って)お食事会を含めた2次会のようなものです。あらかじめ、式場近くの場所が予約されているので、無料お食事券のようなものをもらい、指定された場所まで行きます。(券がない場合もありますが、その時はただ行くだけで大丈夫です。)そこでは、まずお食事を済ませて、その後はお酒で新郎との乾杯が続きます。ある程度飲んだところでゲームが始まります。ゲームと言うのは、器にお酒を注ぎ、それの中に好きな物をどんどん入れていって、次々にまわしていきます。最後に出来上がった(飲み物とは呼べないような)すごくまずそうな物を新郎が飲み干すというものです。その他にも新郎新婦にいろんなゲームをさせて、皆でワイワイ盛り上がります。
これで全て終了です。その後、3次会・4次会と続く事もありますが、最近は結婚式当日に新婚旅行に出発する事が多いので、当事者抜きでの飲み会となるようです。

[ 結婚式に行く時には… ]
韓国での結婚式にも一応招待状がありますが、招待状を持っていない人でも意外と自由に参加する事ができます。例えば「明日○○先輩の結婚式だから、あなたも一緒に行かない?」などと友人同士で誘い合って行く事もよくあります。そのため、外国人である私たちでも意外と参加する機会が多いので、その時になって戸惑うことのないように、今から準備しておくといいかも?!
《 服装 》
日本よりは、かなりカジュアルな感じです。特に友人や知り合いの結婚式の時は、そんなにドレスアップする必要はないようです。女性ならスーツ・ワンピース、またはブラウスなどでもOK。日本での結婚式のように、イブニングドレスやチャイナドレスなどを着ていくと、かなり目立ってしまうので、反対に注意すること。男性もスーツ、もしくは普通のシャツにズボンで充分です。ネクタイは白ではなく、普通の色つきのものが良いでしょう。但し、(日本と同様で)黒のネクタイは厳禁です。二次会などもそのまま行くので、楽な格好で行った方が良いでしょう。

親族の結婚式なら、韓服を着ていく事が多いようです。日本の着物のように、年齢や既婚・未婚などにより色が違ってきたりするので、お店の人などと相談してから買いましょう。
《 プレゼント・ご祝儀 》
日本で友人の結婚式に参加する時、1人あたり大体3万円くらい包むのでは…?韓国では…?結婚当事者との関係にもよってかわってきますが、とても仲の良い友人だったら5万ウォンくらい。普通の知り合い程度なら3万ウォンくらい。日本と同じでピン札の方が良いので、銀行で「セードンウロ バッカジュセヨ(新しいお金に換えてください)」と言って交換してもらいましょう。また、学生はご祝儀などを出さなくても良い場合があるので、あらかじめ仲の良い人に聞いたりしてみた方が良いかもしれません。
ご祝儀袋というのも売っているようですが、特にこだわる必要はなく、白い封筒の表に「結婚祝」、裏に自分の名前を書いて渡せば大丈夫です。相手の名前や金額等は、書く必要はありません。
結婚式場に着くと入り口のところで、新郎側と新婦側で別々に机を並べているので、自分の知り合いの側に、そのご祝儀袋を渡します。親族の方が座っていて、「ここに名前を書いてください」と言われるので、その通りに記入します。その場で親族の人が金額を確認する事もありますが、驚かないようにしましょう。

プレゼント等は、特に必要ありません。結婚式の時は、新郎新婦ともに忙しくてあまり会話もできないと思うので、もしプレゼントをあげたい時は、結婚式当日ではなく次回自宅に遊びに行く時などにあげるのが通例のようです。
いずれにしても、気持ちの問題ですので、必ずこれに当てはめなくてはいけないという訳ではありません。一緒に祝ってあげたいと思う気持ちがあれば、自然とそれが伝わると思います。
今回、取材に協力してくれた新郎のキム・ドンファンさん、新婦の丹野幸子さん、それに両家の御家族の皆さん、どうもありがとうございました。皆さんも韓国で「友人が結婚する!」なんていう話を聞いたら、積極的に参加してみてはいかがでしょうか?文化の違いを味わえる他に、きっと心に残る何かがあるはずです。以上、プサンナビがお伝えしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2003-07-15

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