日韓で活躍するボサノヴァ・デュオ“naomi & goro”の韓国公演に行ってきました!

お洒落系カフェの増殖と共にボサノヴァが人気上昇中のソウルで、韓国にも多くのファンを持つ日本のボサノヴァ・デュオ、naomi & goroがソウル公演!

こんにちは!ソウルナビです。日本では色々な所で耳にするボサノヴァですが、ここ数年韓国でもじわじわとボサノヴァ人気が上昇中。その韓国でのボサノヴァメジャー化に、確実に貢献しているnaomi & goroは、日本のボサノヴァユニット。ほんの5、6年前まで韓国でボサノヴァといえば、まだまだ一部のマニアの人たちだけが好んで聴いている、そんなイメージの音楽でした。その頃、日本ですでに活躍していたnaomi & goro。彼らのアルバムが韓国でもリリースされ、楽曲がCMに使われたことで、韓国の音楽ファンの間にその名を広めることになりました。天使の歌声といわれるナオミさんのヴォーカルと、ゴローさんの奏でる温かみあるギターサウンドは耳にも体にも心地よく、まさに癒し系。そんなnaomi & goroのコンサートがソウルであると知り、ナビもさっそく行ってまいりました!今日はnaomiさんとgoroさんのインタビューと共に、先日行われたコンサートの模様をレポートしましょう。

 ≪会場は、新村の延世大学構内にある100周年記念館≫
こちらが延大構内の100周年記念館

こちらが延大構内の100周年記念館

開場前、中ではリハーサル中~

開場前、中ではリハーサル中~

延世大学の100周年記念館といえば、韓国内の有名アーティストたちがコンサートを行っている場所。そこで日本のアーティストが単独公演とはなんとも嬉しいですよね^^ 実は、今回は2回目になるnaomi & goroの韓国公演。2010年4月に麻浦アートセンターで初の韓国ライブを行いましたが、その時のチケットはソールドアウトになり、「韓国にボサノヴァ熱風を巻き起こした」と話題になりました。今回の滞在は、この100周年記念館でのコンサート以外にも、ウルサンワールドミュージックフェスティバルへの出演、その他TVやラジオの収録と引っ張りだこのお二人。まずはそんな彼らのプロフィールから簡単にご紹介します~

♪ naomi & goro プロフィール ♪

ラジオ収録で、モデルのジャン・ユンジュ氏と

ラジオ収録で、モデルのジャン・ユンジュ氏と

透き通るように美しい、天使の歌声をもつ布施尚美と、暖かく繊細な音色とハーモニーで語りかけるギターの名手、伊藤ゴローによる今最もジョアン・ジルベルト直系のサウンド言われるボサノヴァ・デュオ。ギターの弾き語りというシンプルなスタイルで、コードの響き、言葉の響きを大切に、カバー曲からオリジナル曲までを演奏しています。2002年にファーストアルバムを発表、
その後ほぼ毎年CDをリリースし、2006年には同年4月に出した“home”が韓国でリリースされ、韓国のTVへも出演。2008年の6枚目のアルバム“Bossa Nova Songbook1”には、坂本龍一がピアノで初参加。リリースに合わせて日本全国27カ所ツアーを敢行し、この年から2年連続で韓国ソウルのオリンピック公園で行われる野外イベント「Grand Mint Festival」に出演しました。
ラジオ収録中です

ラジオ収録中です

2010年4月、韓国ソウルでnaomi & goro初のホールワンマンライブ開催。韓国、台湾でも“Bossa Nova Songbook”発売されることに。2011年7月リリースのアルバム“calendula”に合わせて日本でライブを行いながら、10月には韓国ソウルで
“NAOMI & GORO SEOUL CONCERT”、蔚山(ウルサン)で開催された“ウルサンWORLDMUSIC FESTIVAL”にも出演。また伊藤ゴローは、作編曲家、音楽プロデューサーでもあり、映画やドラマ、CM音楽も手掛け、アーティストへの楽曲提供も行っています。

 ≪Bossa Nova(ボサノヴァ)とは?≫
ボサノヴァという言葉は聞いたことがあるけど、イマイチどんなものかよくわからない・・・という方のために簡単に説明を~1950年代中期以降、リオ・デ・ジャネイロに在住していた若手ミュージシャンたちによって創り出されたブラジル音楽のジャンルのひとつがボサノヴァ。Bossa Novaの“Nova”はポルトガル語で“新しい”、“Bossa”は“隆起、こぶ”の意で、Bossa Novaで “新しい傾向、感覚”といった意味を持つ言葉になり、ブラジル発の洗練された新しい感覚の音楽として成立しました。その後アントニオ・カルロス・ジョビン&ヴィニシウス・モライスのコンビや、ボサノヴァのパターンを確立したとされるジョアン・ジルベルトによって、世界中に知られるように。日本では、ショップやカフェのBGM、テレビなどでもよく流れ、日常的に聴かれている音楽のひとつでもあります。ボサノヴァを世界に広めた名曲、“イパネマの娘”は誰もが1度は耳にしたことがあるはず!

◆いよいよコンサート!!

照明もしっとりいい感じです

照明もしっとりいい感じです

開演は20時と、韓国らしくちょっと遅め。さらに観に来る人たちも開演時間ギリギリにやってくるという毎度の韓国スタイルで、スタートしてから慌てて会場に入ってくる人も結構多く・・・^^;20時をちょっとまわって、静かに弾き語りで始まったコンサート。2曲ほど演奏してnaomi & goroが挨拶。アニョンハセヨーの声に、会場は大盛り上がり。たった一言、韓国語でアンニョンハセヨというだけで、こんなに盛り上がるのも韓国ならでは。観客層は、女性が比較的多めの印象、そしてカップル。ナビの隣は、音楽好きな若い男女のグループだったようで、一生懸命演奏を聴いていましたが、そんな若者たちも結構いたようでした。ナビの目の前のカップルは、しっとりラブラブムード・・・いいよな・・・。と観客ウォッチングをしつつも、耳ではがっちりライブを堪能するナビ。

 ≪韓国のコンサートではなくてはならないゲストタイム!≫
韓国ボサノヴァ界期待の星、ヒョギさん

韓国ボサノヴァ界期待の星、ヒョギさん

5曲目が終わったところで、韓国恒例のゲストタイム。そう、韓国のコンサートは、途中ゲストが出てくるのです。ゲストは、アーティストと交流のある友人アーティストであったり、同じ事務所のアーティストであったりします。日本的に考えると、ライブも中盤で盛り上がる頃になんで??と思うのですが、韓国ではこれが普通。観に来ている人達も意外とこのゲストを楽しみにしていたりするんです。話がそれましたが、ここでは2組のゲストが登場(そう、ここでは、です・・・)韓国の女性ボサノヴァヴォーカリストHYOKIさん、最近は日本と韓国を行ったり来たりしてライブ活動を行っているそうです。今後、韓国内のボサノヴァシーンを広めていく旗手として期待の星です☆もう一組は、ONE MORE CHANCEという男性二人組。面白いトークで笑いを誘いながらも、しっかりした歌唱力で聴かせる、実力派デュオでした。
この場でしか観れない日韓アーティストセッション!

この場でしか観れない日韓アーティストセッション!

ゲストタイムが終わり、再びナオミさんとゴローさんが登場!と思いきや、「本日2回目のスペシャルゲストです」とナオミさん。んん??まだゲストタイムは終わってなかった!?
そして次のゲストは・・・日本でもファンの多かったローラーコースターのイ・サンスンさんです!naomi & goroにイ・サンスンさんがギターで参加。naomi & goro with イ・サンスンは、全く違和感のない心地よいセッションでした。通常、ゲストのみが歌うゲストタイムというパターンが多い中、今回のこのコンサートは、ゲストアーティストが参加して一緒にライブをするといった、その場でしか楽しめない、とても魅力的なスタイルのゲストタイムでした!

たくさんの拍手と大歓声のうち幕を閉じました

たくさんの拍手と大歓声のうち幕を閉じました

その後も曲と曲の間には、出てくるはずの通訳さんが出てこなかったりと、これまた韓国らしい場面もありましたが、その間はナオミさんが英語で観客に話しかけたりと、終始和みムード。MCでは、韓国の食べ物が美味しいと話したナオミさんとゴローさん。ナオミさんが英語で「ピッグスキン」というと一瞬おいてから、「おおっ!コプテギか~~」「コプテギ、コプテギ!」と客席からは大きな声が上がっていました。(※コプテギ=韓国語で豚の皮)そんなリラックスムードの中、いよいよコンサートも終盤。名残惜しく最後の曲を聴いた後は、もちろん会場全員がアンコール!!アンコールでは、この日お客さんとして来ていたRuvinさんが急遽参加。Ruvinさんは昨年ナオミさんとデュエットでレコーディングした男性アーティスト。息ピッタリなナオミ&ルビンデュオの「Days Gone By」で幕を閉じたのでした。

naomi & goroにインタビュー♪

楽屋にて。中央はアンコールで登場したルビンさん

楽屋にて。中央はアンコールで登場したルビンさん

開演前の楽屋で、お二人にインタビューに答えてもらいました!
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ナビ :韓国で活動することになったきっかけや、現在の活動などについてお聞かせください。
naomi : “home”というアルバムを韓国でリリースしてから、毎年のように韓国のイベントなどに呼ばれるようになりました。ビタミンドリンクのCMで曲が使われたそうです。
goro :僕たちが韓国でお世話になっているSTOMP MUSICからアルバムをリリースしたのがきっかけです。その中の曲「will you dance?」がCMで使われたことが、みんながnaomi & goroを知るきっかけになったと思います。 
ナビ: 韓国に来て、文化の違いに驚いたり、困ったことはありませんでしたか?また印象に残るエピソードなどがありましたらお聞かせください。
naomi : 韓国の方は温かくて、困った時には言葉が通じなくても、知らない人でも、最後まで助けてくれます。
先日地下鉄で、どこが出口か分からなかった時に、サラリーマンに尋ね出口まで連れて行ってもらいました。
goro : 僕たちの音楽を聴いてくれてる人たちは、日本のことや文化を理解していて驚きました。食べ物など日本と似ているものが沢山あってうれしかったです。きんぴらごぼう、たくあん、とか。もちろん韓国料理はとてもおいしくて大好き、カルクグス、テジカルビ、来るたびに色々と沢山食べています。

ナビ: 韓国のボサノヴァ事情について、日本との違いなどはありますか?
naomi : 最近、韓国でもボサノヴァを演奏するミュージシャンが増えたと思います。
今回のソウルのコンサートでも、一緒に演奏したりしました。韓国の方は賑やかな音楽が好きなのだと思っていましたが、ボサノヴァのように静かな音楽も聴いてくれるので嬉しいです。
goro : 今回韓国でライブは5度目になりますが、前よりボサノヴァが日本と同じ様に街で多く聴かれているような気がします。カフェなどで。

ナビ:今後の韓国での活動計画・予定などはありますか?
naomi : 予定は未定ですが。(笑) いつか韓国や、他のアジアのミュージシャンの方とも、アジア・ボサノヴァ・プロジェクトみたいなものをやってみたいという夢はあります。
goro : 来年には新しいアルバムを計画しています。そしてまた韓国でライブができたらいいなと思っています。
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ナオミさんとゴローさん、お忙しい中どうもありがとうございました!

日本語で話しかけたりと熱心なファンも

日本語で話しかけたりと熱心なファンも

コンサートパンフと9月にリリースされたばかりのCD

コンサートパンフと9月にリリースされたばかりのCD

コンサート終了後は、サイン会が行われ、たくさんの人たちが行列を作っていました。ナビも一緒に並んでサイン獲得♪相当疲れているであろう、naomi & goroのお二人ですが、少しの疲れも見せずに笑顔で最後まで対応している姿がとっても印象的でした。会場を後にする頃にはすっかり遅い時間になっていましたが、観客の誰もが笑顔。naomi & goroのボサノヴァに心がほっこりしたのでしょうね。翌日にはウルサンワールドミュージックフェスティバルに出るため、蔚山(ウルサン)に移動したお二人。蔚山でのライブも観客の反応が素晴らしかったとのことです。

個性的でお洒落なショップやカフェが増えた今、ソウルでふらっと立ち寄ったカフェでnaomi & goroの曲が流れてた、なんてこともこれから多くなるのではないでしょうか。秋空が気持ちいい今日この頃、ボサノヴァが流れるカフェでゆったりコーヒーを飲めば、心も体も温まりそう^^ 以上、透明感あふれる歌声と優しいブラジリアンギターにすっかり癒されたナビがお伝えしました!


上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2011-10-20

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