韓国の伝統遊び

旧正月&秋夕の特別な遊び!

韓国では太陽暦のお正月よりも陰暦の新年、つまり旧暦の新年が本当のお正月として大切に考えられています。旧暦のお正月になるとほとんどの人は故郷に帰省し、この時期ソウルでは営業しているお店もほとんどなく(最近では1日だけ休みのところが多いけど)すっかり人がいなくなります。そうは言ってもソウル旅行を延期するなんてもったいない!!旧正月や秋夕など名節シーズンにしか楽しめないちょっと変わった伝統的なお遊びがあるんです。そんな民俗遊びをナビがくわしく紹介しましょう。
1)こま回し(ペンイチギ)

冬の寒波に川岸が凍ったら町内の子供たちが自分で作ったこまを持ってきて、回す伝統的な遊び。日本にもありますが、ややこまの形が違います。先がとがったこまを氷の板や道に立てて力いっぱい回した後、棒に糸をかけて作ったむちで一生懸命たたいて長時間回します。一番長時間回ったこまが勝ち。主に子供たちのよくする遊びで仁寺洞(インサドン)に行けばこまを買うことができるので子供たちの遊びだと言って甘く見てはいけません(^^)
2)凧揚げ(ヨンナルリギ)

細い竹にコウゾから作った紙を張って作った凧をあげる凧揚げはお正月の遊び。これも日本にありますよね。特に正月の凧には自分の新年の願いや捨ててしまいたい病気、または忘れてしまいたい思い出などを書いて高くあげることによって、厄運が消え福が来ると信じられていました。またこの季節は他の季節よりも風が強いので凧揚げにはちょうどいいのかもしれません。凧を使った伝統遊びには糸にガラスのカケラを着けておいて、相手の凧の糸を切るケンカ凧もあります。
3)ユンノリ

老若男女みんなが一緒にできるユンノリは韓国伝統のすごろく。ルールが簡単で一度に大勢の人が参加できる楽しい遊びとしてお正月に人気のある代表的な伝統遊びです。木の一方の面を平たく、反対側を丸く削って4本を一緒に持って空中に投げ、落ちた形を見て駒を移動させるというもの。ルールは単純ですが、頭と協調性が必要な競技でとてもおもしろくナビが大好きな伝統遊びでもあります。今回ソウルナビのおみやげにもユンノリセットが含まれているのでいっぱいい~っぱい応募してくださいね~(^^)
4)板跳び(ノルトゥィギ)

古宮や伝統的な場所に行くとよく道端に置かれている長い板をたくさん見かけたでしょ?それが跳び板(ノル)。シーソーによく似てるねって言われるんです。板跳びは女の子たちの代表的な遊びで全国で正月や端午のような大きな節句に行われていました。穀物などを入れるために藁で作った袋を巻いて、丸くして置き、その上に長い跳び板をのせた後、板の両端で跳びあがるこの遊びは、自由に外出できなかった昔の女性達にとって塀の外を見ることが出来る一種の脱出口の役割をしていました。また娘が板跳びがうまくできないと嫁に行って子供を産めないだとか、年の初めに板跳びをすると1年中トゲが刺さることがないだとか言う言葉が残っているほどです。単純だからと軽く見るとひどい目にあいますよ。思ったよりもバランスをとるのが大変で難しいんだから。(^^;)
5)投壷(トゥホ)

テレビの歴史ドラマで宮中の女性達の遊びとして紹介された投壷は三国時代から行われてきたという遊びです。しかし宮中の遊びとして限定されていたため、世間では人気ある伝統遊びではありませんでした。ゲームとしてはチームに分かれて口が狭い壷に矢を投げ、たくさん入ったチームが勝つという遊びです。単純だからか子供たちがよくしているのを見かけます。
6)綱渡り(チュルタギ)

今までに紹介した遊びは一般人も楽しめる伝統遊びですが、ここで紹介する綱渡りはプロの人だけが出来る難易度の高い曲芸です。高くかけておいた1本の綱の上をハラハラドキドキ渡ったり踊りを踊って、見物する人たちをドキッとさせる、主に正月や大きな節句に行われた最大のイベントでした。またナムサダンのグループと呼ばれた人たちは全国を回って曲芸と漫談(おもしろい話で笑わせる)、芝居などを演じてきました。今でも節句になると古宮や伝統的な場所でたまに公演していたりします。
7)花札(ファトゥ)

これは伝統遊びではありませんが、旧正月や秋夕に知り合いが集まるとそれぞれの家でよくする遊びです。日本に由来するともいわれていますが正確な由来はわかりません。全部で48枚の札を配って持って、同じ種類の絵札を探して合わせていきます。一方で「節句に花札をしないようにしましょう」という運動をしたりもします。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2001-01-26

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