写真で見る「日韓交流おまつり」~2005年9月24日~

日韓のおまつりが大学路に集結!踊って笑ってみんなで楽しむ日韓交流イベント!

こんにちは!ソウルナビです。みなさん、2005年の今年が「日韓友情年」だということご存知でしたか?今年は日韓両国で様々な交流イベントが行なわれています。そんな2005年の秋の一日、ソウルの大学路(テハンノ)で「日韓交流おまつり」というイベントが開かれました!日本各地の代表的な民俗芸能団体が集まって、日本の伝統的なお祭りを紹介するというイベント。これは韓国で初めてのこと!さらに韓国側からも代表的な芸能団体が出演!日韓民間交流の場となるとっても意義あるイベントなんです。内容はステージでの公演だけでなく、パレードもありと盛りだくさん。ナビは異国の地であるソウルで日本のお祭りを見た~い!とも思ったけど、日本のお祭りの様子を韓国の人たちがどのように見てくれるのかな?ということにも興味津々だったんです。というわけで直接行って見てきましたよ~!その様子をさっそくご案内っ!
メインステージ(14:30~17:00)
大学路の道路は交通規制され、そこにつくられたメインステージで公演!司会を努めるのは元韓国MBC(文化放送)アナウンサーのパク・ナリムさん。まずは日韓友情年実行委員会の方などが舞台に登場し、日本からは委員の依田巽(よだたつみ)さんが挨拶。「今回のイベントであるお祭り空間を有意義なものにして、一人でも多くの人に日韓交流の機会が生まれることを切実に願います。」。そして最後に「みなさん、楽しい時間を過ごしましょう!」と韓国語でいうと、会場は盛大な拍手の渦に!韓国側からは日本の大衆文化開放による影響や、両国を行き来する人が増えたことなどを紹介。去年は両国間で300万もの人が行き来したそう!現在は一日に2回の日韓交流イベントが行なわれているんですって。
お次は開会宣言。今日という日が両国にとって嬉しい日になるように!と高々に叫ばれたイベントのスローガン。 「進もう未来へ!一緒に世界へ!」
写真で見る「日韓交流おまつり」~2005年9月24日~日韓おまつり カメラマンの数もかなりのもの!

カメラマンの数もかなりのもの!

こうして始まったイベント。司会のパクさんと一緒に進行を担当するのは、お祭りが大~好きだというカナイ教授。格好もキマってますね!9月も終わりに近づいていたこの日、日中は日差しもジリジリ、本当に夏のように暑かった!「みなさん、今日暑いですよねー!そう、日本では暑い夏にお祭りをたくさんするんですよ~!」から始まり、たくさん集まったお客さんに向けて、お祭りの説明などいろいろなことを韓国語で説明してくださいましたヨ。本格的に公演スタート!

本格的に公演スタート!

1. オルス(韓国)
黒いTシャツ、薄紫色のズボン姿で登場したのは、韓国側代表の「オルス」。アフリカのドラムやマリンバを使ったパフォーマンスは、和太鼓の演奏にも少し似ている感じだけど、基本はサムルノリのリズム。さらにサムルノリの動きも取り入れ、韓国独特の雰囲気たっぷり。躍動感あふれるステージ、聞こえてくる音、そして楽器を打つ姿がとっても力強くてカッコいい!12月には福岡で公演する予定だそうですョ。
写真で見る「日韓交流おまつり」~2005年9月24日~日韓おまつり 写真で見る「日韓交流おまつり」~2005年9月24日~日韓おまつり 委員会の方々もノリノリ!

委員会の方々もノリノリ!

2. 天父報恩鼓(日本)
お次は日本側代表の「天父報恩鼓」チーム。この踊りは名前のとおり、ご先祖様の恩に感謝の気持ちを表して称える意味があるそう。踊りの一番はじめは、楽器を持った腕を前に伸ばしながらゆっくり一礼する動作。ナビの後ろにいた韓国の人たちからは「カッコイイ!!」という声が飛んでいましたヨ。みなさんステキな笑顔で「ハーッ」「エイヤーサッサー」という元気のよい掛け声をかけながらダンシング~!そして2曲目は「めんそーれ」という掛け声。そう、これは沖縄の踊りなんです。 一緒に踊りたくなるような楽しい雰囲気の中、 踊っているのは韓国で言語や文化を学んでいる在韓日本人の方々。独特の衣装がステキでしょ?公演終了後に代表の方が韓国語でインタビューに答えていると、観客から「完全に韓国人だよ~」という声が聞こえてきましたョ^^
3. 平家踊り(日本)
日本の山口県からやってきた「平家踊り」のチーム。太鼓がステージの上にセッティングされると、みんな興味津々。踊りに先立ち、まずは下関市長の江島潔(えじまきよし)市長の韓国語の自己紹介と挨拶。韓国にとっても近い下関は、釜山と姉妹都市になって来年で30年なんですって!そんな下関について知ってもらおうと、"ふぐの都市"をアピールしていましたョ。挨拶に続いて山口県の郷土芸能である「平家踊り」がスタート!三味線の心地よい音を韓国で聞けるなんて!太鼓の音にもあわせて、女性たちが手を中心とした柔らかな動きを見せながら、優しい踊りを繰り広げます。中でも注目を集めていたのが歌い手のおじいさん。彼の大きくて通る声は、ソウル中に響くのではないか?!と思ったほど!
4. ファンヒコリア(韓国)
鮮やかな韓国らしい衣装で登場したファンヒコリアチーム。手に華の飾りを持ってゆっくりと動く踊りは、華やかそのもの!続いて女性二人がパンソリの「春香歌」から「愛の歌」を歌い、その後はブチェチュムと言われる扇の舞。これはご覧になったことがある方も多いのでは!?ピンクを基調とした鮮やかな色合いと踊り、まさに韓国チック!笑顔で楽しそうに踊る女性たちがステキでした~。観客席のジモティたちも見入っていましたヨ^^
5. ふくこいよさこい(日本)
10月のはじめに福岡で行われる「ふくこいアジア祭り」のプロモーションチームが集まって「よさこい」を披露。ステージに登場した瞬間からみんなの視線が集中したのは?ユニークな衣装、そして顔に施された独特なメイク!一曲目はめでたい席での歌を元気にアレンジした曲、ということでみんなステージ上を動く動く!会場もそれに合わせてノリノリ!「よく体力もつなぁ~」と感心せずにいられないほどの運動量!二曲目は「酒は飲め飲め」。踊りの直前、ダンサーの1人が「韓国にやってきてソジュ(焼酎)を飲んだら本当においしかった!」というエピソードを紹介すると、観客もニコニコ^^「みんなに、そしてこの地に福が来るように踊ります!」と大音量の音楽と共に元気な踊りがスタートし、こちらもノリノリ!伝わります?この躍動感!
6. ソリヤ(韓国)
ステージの上にカヤグム(琴の一種)をはじめとした伝統楽器が並べられ、女性のパワフルな歌声で公演スタート!一曲目を歌い終わると、現代風の男性二人がステージに登場。この「ソリヤ」はヒップホップのリズムとサムルノリ、そして韓国の国楽をミックスした音楽を作っているグループ。帽子をかぶった男性が、「みんな盛り上がりましょう!」と日本語であいさつ。「僕、日本語上手でしょ?今年の日韓友情年にあたって勉強したんですよ~!」とちょっと照れながら話した後、演奏してくれたのは「チング(友達)」という歌。これはヒップホップと伝統楽器が融合、さらにラップも加わった不思議な組み合わせがすばらしい!曲のタイトルもこのイベントにピッタリ!
7. 荒神神楽(日本)
神話を背景とした歌舞芸術を披露してくれたのが、鳥取からやってきた「荒神神楽」チーム。鳥取は昔から韓国との交流が盛んだったそう。舞台には日本を紹介する博物館から飛び出してきたような衣装とお面を身にまとった人が登場。そのまま読むわけでも、歌になっているわけでもない、日本独特の調子。韓国の人にとってはなじみの無いものがたくさんあるハズ。進行者からもときどき場面についての説明が入ります。クライマックスは酒を大蛇に飲ませ、酔った大蛇を退治するシーン。2匹の大蛇に観客は釘付け!退治の瞬間、蛇の口から火花が飛び散る演出には歓声が!厳粛かつ荘厳、躍動感あるステージでした。
これでメインステージのすべての公演は終了。「楽しかったですか~!?」という司会者が聞くと「はーい!」という大きな返事が聞こえてきてなんだかナビもうれしかった!「これからも日韓の友情がさらに深まることを願っています」という言葉でフィニッシュ!

<観客の様子をチェック!>
特設のメインステージには、イベント開始後もどんどん人が集まって、この人だかり!!公演参加者が舞台に上がるたびに「こんなにたくさんの人が集まってくれるなんて!」と言うくらい、本当にたくさんの人が舞台に集中。
このようにたくさん集まった人が楽しく、そして安全にイベントを楽しめるように奮闘していたのが、イベントスタッフのみなさん。おそろいのジャンパーの背には、今回のイベント名が韓国語と日本語で書かれていました。人の誘導や会場の後片付けなどで忙しそうだったなぁ。彼らがイベント成功の大きな力となっていましたヨ。
<観客にインタビュー!>
大学路の大通りが整理され、パレードが始まるまでの時間、イベントを観に来ていた地元の人に突撃インタビュー!話してみると、日本語を勉強中の大学生でした。彼らが手にしている紙風船は会場で配っていたもの。不思議そうにふくらませて楽しんでいましたよ!
ナビ:こんにちは。今日のイベントはどこで知ったんですか?
大学生:文化広報館の張り紙を見て知りました。
ナビ:メインステージのイベント、何が印象的でしたか?
大学生:どれも印象的だったけれど、「ふくこい」の迫力感がすごかったです!
ナビ:日本のお祭りを見てどう思いました?
大学生:やっぱり全体的に迫力があると思います。韓国のお祭りはちょっと落ち着いているイメージがあるように思います・・・。
ナビ:え、そうですか?
大学生:韓国の場合、何かめでたいことがあったら祭りをする、という感じで。市民が参加して一緒に踊ったりする日本みたいなお祭りは、まだあまり定着していない気がしますね。
ナビ:他に何か感じたことはありますか?
大学生:日本はお祭りが多いこと!あと、たとえばサムルノリとかだと少人数でも集まればすぐにできるけど、日本のお祭りはちょっと規模が大きくて簡単にはできなさそう・・・かな?
ナビ:日本のお祭りといっても、規模の大きさもそれぞれだし、種類もたくさんあるんですヨ。これからのパレードもぜひ楽しんでくださいね!

パレード(17:30~)
大学路メインの大通りは完全に交通規制がされ、道路の両端に観客がずらりと並んで待機。歩道は通るのが大変なくらい人だらけ~。そんな中、パレードがスタート!ここでは代表的なものを紹介。
◇吹打隊<韓国>
軍隊や大様のパレードをしてきた鼓笛隊の様子を再現。
◇ポドテジャン(捕盗大将)とスンラクン(巡邏軍)<韓国>
スンラクンとは朝鮮時代に治安や防犯を担当していた人たち。巡邏軍とそれを指揮していた捕盗大将の様子を合わせて再現したパレード。
◇大韓オモニ会<韓国>
オモニとは「母」を表す言葉。オモニがたくさん集まって楽しそうな踊りを披露。
◇傘踊り<つるみ>(日本)
在韓日本人による盆踊りのパレード。色鮮やかな傘がキレイ~!途中、音楽が韓国民謡の「アリラン」に変わると、観客はみんな喜んでいました。あとでそのうちの一人に聞いたところ、はじめは「キレイだなぁ」と思いながら観ていたけれど、アリランを聞いた瞬間、余計に胸に染みたと言っていました。
◇テコンドー (韓国)
胴着に身を包んだ小学生が元気に歩きます。時折ワザも見せてくれ、足で木の板を割るパフォーマンスも。
◇鳳山(ポンサン)タルチュム(韓国)
韓国の伝統的な仮面踊り。二人で息を合わせなければできない踊りもあり、休憩の時間もじっくり話合いをしていたのが印象的!単なるイベントではなく、みんなに知って欲しい、見て欲しい!という気持ちがヒシヒシと伝わってきました~。
◇琉球古典舞踊(日本)
沖縄の島に伝えられてきた民俗舞踊や民謡を再現した若いグループ。民俗的な衣装や明るい様子から、写真撮影をする観客がたくさん。
◇よさこい大集合!(日本・韓国)
韓国と日本、両国が思い思いの衣装を着て踊りを披露。「アリアリラン、スリスリラン♪」と韓国語が聞こえたと思えば、「ラッセーラ、ラッセーラ」と日本語が聞こえてきたり。メインステージでも踊った「ふくこい」チームの踊りと音楽には観客がまたノリノリ!掛け声の中には「カムサハムニダKOREA」という声もありましたョ。
◇秋田竿灯(日本)
日本を代表するお祭りの一つである秋田の竿灯!秋田名物(!?)のなまはげを先頭にして登場。稲穂をかたどった長さ12mもの竿灯がいくつも姿を現し、みんな目を奪われていました!見た目はきれいだけれど、この竿灯、かなりの重さのハズ!そんな竿灯を肩・額・手の平にのせて操っている姿に、観客は驚きの様子で大喜び!途中、竿が折れてしまったり、路にある障害物にひっかかってしまうというハプニングもありましたが、周りからは温かい拍手と歓声が。それに応えて手を振る参加者の笑顔も竿灯と同じくらいステキでした~。
◇能仁禅院
仏教寺院の大きな提灯が登場し、「韓国のねぶた」状態。旗や太鼓を持った数百人の行列が楽しそうに練り歩いていました。
◇ねぶた(日本)
言わずと知れた日本の代表的なおまつりである青森の「ねぶた」。パレードのトリをつとめました。青森の知事と市長が先頭を切って「ラッセーララッセーラ、青森ラッセーラ」の掛け声が^^ゆっくりと動く、夜空に浮かび上がるようなねぶたの様子は本当にカッコよかった!!太鼓の音、笛の音などに合わせてたくさんの人が踊ります。衣装もステキでしょ!?今回の衣装は日韓共同制作されたものなんですって!韓国の人も混ざっていて、楽しそうに踊っていましたよ。浴衣につけて踊る鈴を配っていて、観客席からは「ください」「ください」と大人気!ナビもしっかりもらいましたョ。最後尾が通り過ぎると、歩道にいた観客はいつの間にか車道に出てきて、みんなねぶたの後ろへと付いてゾロゾロと行進。お祭りの興奮と余韻から!?踊り手も観客もみんなの笑顔が本当にステキでした~!
いかがでしたか?今回のイベントで、韓国と日本それぞれのお祭りを一度に見ることができました。一概に比較することはできないけど、やはり韓国側は公演っぽいものが多く、日本側は市民参加型のものが多かった感じ。「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損!」という言葉を引用し、"日本では祭りとは見るものではない、参加するものだ"という説明が印象的でした。どちらも良さがあって、あっという間に終わっちゃった感じ!それにしてもソウルでこんなに日本のお祭りを見られるとは!ソウルッ子もこんな大規模な形で一度に日本のお祭りを見たのは初めてだったのでは?!興味津々、新鮮な気持ちでお祭りに見入っている人たちを見て、ナビもこの文化交流の現場にいれたことをうれしく思いました。以上、お祭りの興奮冷めやらぬナビがお伝えしました~。
関連タグ:日韓おまつり

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2005-10-05

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