谷みつのソウル特派員レポート・第7回「親類がソウルにやってきた」

8月某日、日本から親類2名がソウルにやって来た。
二人はOLであるため、今流行り(?)の週末2泊3日のパック旅行でやって来た。パック旅行と言っても、キンポ空港からホテルまでの送り迎えと、1日目の夕食、全朝食付き、残りの時間はフリーのパックである。
と言う事で、フリーである2日目、そして3日目の空港に行くまでの間を、彼女たちにソウルの街を案内した。

2日目

午前中
朝から曇り空
イテウォンの某ホテルに泊まっている親類を迎えに行き、そこからタクシーで様々な食材があり規模も大きい「中央市場」に向かう。
天気が良くないからだろうか、市場のアッジョッシ(おじさん)、アジュンマ(おばさん)の活気もいまひとつ。平素とはちょっぴり違うけれど、『その国を知るには市場を見るのが良い』というから、韓国がどんな街かということを少しでも理解してくれたかな?!
初めて見る犬の肉に驚いた親類が、犬肉を写真に取ろうとしたら、肉屋のアッジョッシからNGがかかる。どうして写真に取ったらだめなのだろう???
伝統茶店「インサドン」

伝統茶店「インサドン」

「中央市場」からタクシーで「仁寺洞」へ。
朝10時にはまだ店々が開ききってなく、餅屋さんで餅を買い、伝統茶屋に餅を持ち込んで伝統茶を飲みながら店が開くのを待った。
10時半を過ぎた頃から、ぼちぼち人も増え開店する店も増え出した。
親類が欲しがっていた茶器を買いに行く。茶器を扱っている店はとても多く、種類も多種多様なので選びきれないよう。でも、何とか買い、他のお土産も買っているうちにお昼に。
「仁寺洞」には雰囲気の良い韓国料理屋が多い。
その中でも値段か手ごろで、おいしい「新迎賓ガーデン」で石焼きビビンパやカルビタンなどを食べる。
 
午後
雨がぽつりぽつりと降り始める
「仁寺洞」から歩いて「明洞」に行く道すがら「鐘路2区」にある『永豊文庫』を見学。 「明洞」では、地下街にあるメガネ屋で、度付きサングラスを作成。2人ともメガネを作ったので安くしてくれた上に、ホテルまでメガネを届けてくれるとの事。
その後、「明洞」をショッピング。服屋に化粧品屋。見る物が多い「明洞」である。 3人とも歩きつかれて『パッピンス』を食べにKFC(ケンタッキー・フライドチキン)へ。アズキと果物にアイス、その上イチゴジャムまでかかった『パッピンス』に驚きながらも、美味しく完食。
韓定食屋 「ノルブ・チップ」

韓定食屋 「ノルブ・チップ」

夕食は「大学路」で『韓定食』。 『ノルブ・チップ』という韓国料理屋は地元の韓国人でいつも満員。美味しい証拠である。このお店では、韓国音楽の演奏があり、食事と伝統文化を一度に楽しめる。 『韓定食』は一人10000ウォンで、食べきれないほどの様々な料理が運ばれてき、満足間違いなしである。辛い物が苦手だ、と言っていた親類も、美味しく食べてくれた。
「大学路」から地下鉄で「東大門」のショッピングセンターへ。 『ミリオレ』に行ったのだけど、品物の多さもさる事ながら、地下2階から地上7階まで人・人・人で、人の多さに驚いた模様。
本当に、こんなに多くの人がどこから集まるのかとっても不思議。
買い物を終えて、タクシーに乗ってホテルへ。
この頃には、ワイパーをかけても前方が見えないぐらいの雨が降っていた。

3日目

午前
曇りがちだけど、何とか雨は上がった
どのホテルからも「東和免税店」まで模範タクシーで行き、領収書を貰い、それを「東和免税店」の受付に見せると、5000ウォンまでキッシャシュバックしてくれる。それを利用しホテルから「東和免税店」までタクシーで行く。
免税店には9時半ぐらいについたので、ほとんど人はいなく、ゆっくりと買い物が出来た。
「東和免税店」から歩いて景福宮へ。
天気もだいぶ良くなってくる。
残念ながら正殿『勤政殿』などが修復工事をしていたけれど、10000ウォン札の裏にも載っている『慶会楼』は修復工事を終えてきれいになっていた。
景福宮の中にある『国立民族学博物館』は一見の価値あり。韓国の建物・衣装・食べ物・行事等を、歴史を追いながら見る事ができ、親類も「海外に旅行に来って感じがする」としきりに感心していた。
おいしいカルグクス屋「ケンマウルミルパッチップ」

おいしいカルグクス屋「ケンマウルミルパッチップ」

買い忘れたお土産等を買いに再び『仁寺洞』へ。
昨日、買おうか迷った茶器も購入。
ここで韓国での最後の食事をする。
「カルググス」と「マンドゥ」 アサリで味を取った「カルグクス」は大好評で、3人して話もせずにひたすら食べてしまった……。 最後の買い物に「ロッテ・デパート」へ。 『竹塩石鹸』は随分知名度があるけれど、今じわじわと人気が出てきた『炭石鹸』を買う事に。(『炭石鹸』は私も使っていて、匂いが独特だけれど洗い上がりすっきりで、洗った後は肌がスベスベする感じ。ソウルにいる友達の間でも大人気の商品。)
話題の炭石鹸

話題の炭石鹸

そして、ソウルにやって来たら、お土産といえばやっぱり『キムチ』でしょう。辛い物が苦手な親類なので、栗や梨などが入っていて普通のキムチよりも少し甘い『ポッサムキムチ』を購入する事に。
全てのお土産を購入し終えてホテルへ。
ホテルでは空港まで送ってくれる旅行会社の人が待っていてくれるのである。 そして、なぜか帰る間際になり青く晴れわった空を恨めしがりながら、また韓国で会う事を約束して親類と別れた。
ソウル案内人の私としては、親類がこの旅行を楽しんでくれ、思い出に残る旅行になったかとても心配である。それに、日本人にとって韓国人が特異に映る面ばかりを強調してしまったのではないか、ともソウルを愛する(?)者として心配するかぎりだ。
この頃、本当によくソウル・韓国のあちらこちらに日本人観光客を見かけるが、この人々にソウルの旅行が思い出に残る旅に、そして韓国人を韓国の文化をただ異文化だと感じるのではなく、理解する旅になる事を願ってやまない。
皆さん、韓国にオソ・オセヨ(いらっしゃい)。
そして、韓国にタシ・オセヨ(また来て下さい)。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2000-09-01

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