コーミィのソウル青少年創意サミットに参加してきました！

みなさん、こんにちは。コーミィです。来月は世界２０カ国の首脳が顔を揃えるＧ２０首脳会合がソウルの貿易センターで開かれますが、日本のニュースでも色々と話題になっていることでしょう。ソウルではサミットに先駆けて多彩なイベントが行われ、コーミィの娘が通う保育園を運営するＮＰＯではこれに合わせて『2010ソウル青少年創意サミット』と題し、青少年のためのサミットが開かれました。今回コーミィはその中のイベントの一つである料理ワークショップで初通訳をすることに！本格的な通訳としての経験はないに等しいコーミィですが、試行錯誤で頑張ってきました。今日は料理ワークショップでの様子や青少年創意サミットのイベントの一部をご紹介したいと思います。

青少年創意サミットとは？

まずこの青少年創意サミットとは何か、こちらからご説明しますね。このサミットを主催したのはソウル市とハジャセンターですが、ハジャセンターはソウル市から委託されて延世（ヨンセ）大学が運営している青少年学習＆職業体験施設です。１９９９年当時に韓国で起こった経済危機による若者達の失業問題を解決する為、青少年の自主的で持続的な創造性を育てる場所をと設立されました。その青少年達の活動を発表し、国際交流を兼ねたワークサミットの開催がこの青少年創意サミットです。４日間の中で合計１３のワークショップが開かれ、演劇、ゲーム、パフォーマンス、音楽、メディア、料理などのジャンルで活躍されている国内外の専門家や芸術家などが招かれました。

◇フリーマーケット◇

サミット期間中、ＮＰＯや関連するグループの若者達が出展しフリーマーケットを開催していました。まずは今回の青少年創意サミットのキャラクターグッズを販売しているコーナーから。韓国語をもじったデザインのノートなど色使いもかわいいです。他には韓国で暮らす移住女性達が作った各国のグッズを販売しているコーナー。ソウル市内でよく見かける垂れ幕を再利用して作ったエコバックやポーチ、そして皮製品などを販売。ハガキはアフリカとバングラディッシュの方がそれぞれ独特なタッチで描いています。刺繍物はベトナムやタイの方の作品です。その他、韓国の人気おやつ『ケランパン（卵入り大判焼き）』を売る移動式屋台ではおいしそうなにおいにお客さんが集まっていました。

創意サミットのキャラクターグッズ

移住女性達の作品を販売する団体 『ECO FEMME』

ほんの～り甘い生地と玉子の味が絶妙なケランパン♪

バンドあり、手作りカフェありで和みます。有機農栽培の野菜と天然酵素ジュースが看板メニュー。

◇豊かな人生の為のビジネスセミナー◇

こちらではビジネスセミナーを開催。コーミィも途中から聴講してみました。日本と韓国からそれぞれ５人の活動家が集まり、自ら運営しているコミュニティビジネスについての紹介と今後のビジョンについて語っていました。共通する非営利的な経営者としての立場での経営学やエコやスローライフなどについてもありました。日本からのゲストはホースセラピーのヨリタカツヒコ氏、東京でスローカフェを経営しているヨシオカアツシ氏、そして東京のレストランと地方の野菜生産者達をつなげる東京ローカルレストラン代表の中原一歩氏。中原氏は料理ワークショップの講師としてもお呼びしています。国内ゲストは、デアンハッキョ（農村学校）の代表の方ともう１人は大豆農場経営者の方。すべて同時通訳で進められて行きました。コーミィは通訳イヤホンを使わずに聞いてみましたが、けっこう難しい。。。

ホースセラピーのヨリタカツヒコ氏（中央）

中原一歩氏（中央）とヨシオカアツシ氏（右）

◇雑誌インタビュー by ビッグイッシューコリア◇

ビックイッシューとは、路上生活をしているが頑張って自立したいと考えているホームレス達に自社の雑誌を売る仕事を提供して彼らを支援している団体です。１９９１年にロンドンで始まり、現在は日本や韓国を含め世界数カ国に広がっています。
中原氏へのインタビュー中コーミィ達はすぐ傍で待機。中原氏の生い立ちから料理との出会い、そしてシェフとしてではなくシェフを紹介する取材者として職業を選んだ理由、来年オープン予定の東京ローカルレストランのプロデュースに関するお話など、大変興味深く聞いていました。特にコーミィにとっては話の内容だけではなく日本語から韓国語へ訳す表現方法など通訳者としての勉強にもなりました。

インタビュー中

ビッグイッシュー韓国版

素敵なステージに！

夜のステージでは演劇と子供達がダンスを披露

◇いよいよコーミィの通訳初舞台、料理ワークショップスタート◇

ビックなゲストとして日本で行列のできる天ぷら職人さんを呼んで料理ワークショップをする予定だったそうですが、事情によりその方が来れなくなり、代わりに中原氏が直接指導してくれることになりました。まず中原氏の紹介があり、ピースボートというＮＰＯの船に乗り世界８０カ国を旅してきた経歴やそこからどういう風に料理と関わって行ったのかを中原氏が話をしてコーミィが韓国語で通訳しました。野菜の偉大さについてじっくり語った後、料理が始まりました。メニューは『おにぎり＆豚汁』。中原氏は今まで世界各国でおにぎりワークショップを開きながらおにぎりについての奥深さを語ってきました。おにぎりは手の味。よく韓国でもナムルはオンマソンマッ（お母さんの手の味）という表現をしますが、おにぎりも直接手でにぎったものが一番おいしいですよね。手にまんべんなく塩をつけて、そして熱々のごはんをにぎる。そんな単純な作業の中でもおにぎりの形は性格を物語る。誰が作ってもおいしくないおにぎりはできない。そんな哲学を持って中原氏は子供達とワークショップを進行していきました。お米は日本から持参した今年産のコシヒカリ。お鍋で直接炊きました。鍋に蓋がついてなかったハプニングにも中原氏はアルミホイルで代用し、大丈夫大丈夫と臨機応変に難なくこなしていきます。

ベーシックに塩・海苔だけ

洋風おにぎりはハム・チーズ・パセリ入り

炒ったシラス・ゴマ

完成品のおにぎり。それぞれに個性が出てます。

次は豚汁をレクチャー。お肉は韓国のサムギョップサルという軟骨入り豚バラ肉を使用し、野菜は大根・人参・ゴボウ・ネギそして豆腐。それから中原氏が日本から持参した日本のお味噌を使ってシンプルに作りました。韓国人の味に合わせてダシとごま油を多めに入れて完成！試食タイムは午後２時を過ぎ、みんなお腹を空かせて自分達で作ったおにぎりをおいしそうにほおばっていました。おにぎりの一番人気は洋風味。そして豚汁も大人気でした。試食後はディスカッションの時間で子供達が気になることを中原氏に質問。世界中で食べた料理の中で一番おいしかったのは？・・・という答えに、アルゼンチンで食べたグローブサイズの牛ステーキだそう。意外と知られていませんが、アルゼンチンは牧畜が盛んで一人あたり年間消費量がものすごいんだそうです。現地の女性は600ｇのステーキをぺろりと食べてしまうんだとか。そのステーキ肉はナイフの重さだけですっと切れてしまうほど柔らかく、だからぺろりを食べられるんですね。アルゼンチンの人はステーキを食べて体中からフェロモンを出しながらあの情熱的なアルゼンチンタンゴを踊るんだとか。話を聞いてアルゼンチンという国に行ってみたくもなり、そのとろけるほどの柔らかいステーキを一度食べてみたくなりました。楽しいお話で盛り上がる中、あっという間に３時間のお料理ワークショップは終了しました。

予定より１時間オーバーし料理ワークショップは無事に終了～

◇青少年創意サミット閉会式◇

４日間のサミットは無事に終了し閉幕式が行われました。参加したメンバーの中で外国人も意外と多く、こんなに世界各国からゲストが招待されていたことに驚かされました。閉幕式では招待された日本人シンガーのギター演奏でみんな大合唱。その後に青少年の創意コンテスト作品の表彰式、海外ゲストからのコメント発表の場、アメリカ原住民のダンス披露。そして韓国の踊りは参加者みんなで楽しみました。このサミットは去年から続いているのでまた来年も開催されるのだと思いますが、Ｇ２０の開催時期に合わせた今回のサミット、大大大成功に終了です！コーミィも通訳をなんとかこなし夜の打ち上げに参加して盛り上がりました。（そこでも通訳をし続け次の日は声がガラガラ状態でした・・・）また何かおもしろいことがあれば紹介していきますね。以上、コーミィでした！

日本のゲストと韓国の若者のデュエット		世界各国のゲストから一言コメント
韓国カンガンスルレ踊り		アメリカ原住民の方のステージ