雲峴宮「高宗・明成皇后嘉礼式」再現に行って来ました!

再現された朝鮮王家の結婚式!

「嘉礼」とは王や王太孫の王統の継承のための婚礼を意味し、その過程は複雑かつ繊細で、長い期間をもって行われた国家行事でした。そんな過程を徹底検証して再現された明成皇后(閔妃)と高宗の嘉礼式が10月28日に雲ヒョン宮で開かれました。

雲ヒョン宮は興宣大院君の私邸で、彼の2番目の息子、高宗が即位するまで生活していた所です。ここで今から約130年前の1866年、当時15歳の高宗と16歳の閔妃が‘夫婦の契り’を結びました。

午後1時半、御輿行列で始まった嘉礼式の再現では、王妃が冊封を受ける「冊封の式典」と、国王が王妃を迎える「親迎の礼」が始まりました。こちらはたくさんの市民と取材の熱気ですごかったです。特に高宗と閔妃役を任された今日の婚礼の主人公は当時の高宗と閔妃と同じ、15歳、16歳で、その毅然とした態度に人々はたくさんの拍手を送っていました。それでは、伝統と文化がこめられた宮中婚礼、閔妃と高宗の嘉礼式を見ていきましょう。
<冊封の式典>
王妃が王から王妃に任命される「冊封の式典」は、王の父であり、この宮殿の主人である興宣大院君によって執り行われました。興宣大院君が宮殿から王命を受けて出てきた使臣を迎え出た後、王妃が専従と王子の教育係に伴われて入場し、壇に上がります。その後、王が冊封を下賜します。四拝して、王妃が位についた事実を女官が天下に知らせた後、王妃はもう一度、四拝して、退場します。
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この行事のために用意された王妃の衣装は徹底考証の末に再現されたもので、ピン、かんざしなどの髪飾りは何と重さは2kgを越すそうです。その昔、嘉礼が一日中、行われていたことを考えただけでも、それがとてつもない重さだということが分かりますよね? その上、幾重にも重ねて着る艶やかな衣装の重さもまた、ばかにできないできないもので、専従や王子の教育係の助けが絶対に必要なのでした。
もともと韓服は‘重ね着の美しさ’と言われるくらい下に着る衣装をいろいろ合わせることが大切なのです。王妃は何と17着を重ねて着たといいますから、すごいですよね~今回の行事の衣装は成均館大学生活科学研究所が担当しました。

<親迎の礼>
国王が王妃を迎える儀式、「親迎の礼」は国王の宮殿入りで始まります。
まず文武百官が宮殿に入り整列すると続いて国王が宮殿に入り壇の横にある臨時の居場所に立ちます。席が用意されると王が壇に上がり、西に向かって立ちます。
それから王妃が登場して東に向かって立ちます。国王と王妃が席につくとこの家の主人である興宣大院君が国王の後ろに、主人の妻である大院君妃が王妃の後ろに立ちます。
その後、王が婚礼の象徴である雁を壇上に用意された台に載せます。
式が終わり、国王が壇から下りて臨時の居場所に戻ると興宣大院君と大院君妃が王妃に幸運を祈る言葉をかけて、髪飾りを直します。これには姑が嫁を祝福するという意味があります。
これらの過程が全て終了すると、王妃は内外命婦の頭として、王宮の生計を担う高位尚官らの賀礼を受けます。それから国王と王妃が宝位(天子の位)につき、文武百官が鞠躬礼で頭をかがめて挨拶し、式が終わります。
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式が終わってから・・・
式が終わると市民が出演者たちと一緒に写真撮影できる時間が用意されていました。式の最中、謹厳な面持ちだった高宗皇帝と閔妃は、応援に駆けつけた友達が名前を呼ぶとにっこりと笑みを浮かべてました。
また国王が立った輿や臨時の居場所も、たくさんの人たちが行列して並ぶほどの人気撮影スポットになっていました。

終始、軍楽隊の演奏と人々の熱気の中で執り行われた今回の高宗と明成皇后の嘉礼式は、いつもは見ることができない王室の伝統文化を再現することで文化の保存継承に役立ち、また市民に伝統に触れる機会を与えたという評価を得ました。また総勢100名の出演者と最後まで熱い関心を寄せた観客が一体になってもたらした美しい伝統文化の再現の場所となりました。
国王が座った輿

国王が座った輿

臨時の王座

臨時の王座

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2006-03-30

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