写真でみる「テボルム」イベント!【2008年】

旧暦の1月15日、テボルム。イベントに参加して韓国の伝統文化を体験しよう!

こんにちは!ソウルナビです。韓国はさまざまな名節を旧暦で祝い、それに合わせて昔から伝わる行事や風習が今でも残っています。旧暦の正月1月15日はテボルムといって、1年で最初の満月のこと。この日は正月とともにもっとも行事の多い日としても知られ、昔から家庭や村単位で無病息災・豊作・健康祈願などの行事が行われてきました(このテボルムについての食べ物や風習、言い伝えなどについての詳しい説明は、こちらをご覧くださいね。)。今年(2008年)は2月21日がテボルム。その数日前からは市場やデパートでテボルム用の食材が売られ、当日各家庭ではテボルムの食べ物を食べたり、またソウルのあちこちでテボルムを祝うイベントが行われます。そのテボルムのイベントに行ってきたので、写真といっしょにご紹介しましょう!

雲峴宮(ウニョングン)

旧正月や秋夕など韓国の名節時には必ず伝統イベントを行う雲峴宮。午前中にはテボルムに食べる五穀ごはん(オゴッパッ)コーナーもあったそうですが、これは午前中で終了~。午後からは宮内の特設舞台で巫堂(ムーダン)による新年の開運・無病息災を祈るグッ(儀式)が行われていました。
今年ムジャニョン(戊子年)の開運を祈るグッ(儀式)。舞台には祭壇のような台の上に果物やお餅などが置かれ、手前にはテボルムに食べるプロム(ピーナッツや胡桃など皮の硬い木の実)が銀色の器に盛られてズラリ。中央では派手な伝統衣装に身を包んだ巫堂が1人、すぐ横で奏でる伝統楽器の音に合わせて踊りながら、歌いながら、祈りを捧げます。
また宮内の広場では伝統遊びを楽しむ地元の人がたくさん。ユンノリ(韓国伝統のすごろく)、ペンイチギ(こま回し)、ノルティギ(板跳び)、トゥホ(投壷)など、普段ネットゲーム大好きな子供たちも、慣れない伝統遊びに夢中~。またおじいちゃん、おばあちゃんも童心にかえって昔懐かしい遊びを楽しんでいました~。

南山コル韓屋村

さて、お次は一年を通してさまざまな伝統イベントが行われる南山コル韓屋村へ。もちろん「テボルム」の日も楽しいイベントがたくさん。当日の午後から出かけて南山コル韓屋村に行くと、伝統遊びのほか、テボルムの文化体験コーナー、新年の巫堂による儀式、サムルノリ公演などが行われ、たくさんの人でにぎわっていました。
まずは広場へ。ここでは子供たちがお母さんと一緒に伝統民俗遊びを楽しんでいました!ヨンナルリギ(凧揚げ)やノルティギ(韓国式のシーソー)、輪まわし、ユンノリ(韓国式のすごろく)など子供だけじゃなくて、お母さんもけっこう楽しんでいる感じ。中でも凧あげは皆さん悪戦苦闘~。広場には人がいっぱいで、凧を引いて走ろうと思っても、人を掻き分け、掻き分け…となかなか高々と揚げるには難しいよう。でも少しの間高いイチを保っている凧も見かけました~。
中庭の方にも伝統遊びいろいろ~! 中庭の方にも伝統遊びいろいろ~! 中庭の方にも伝統遊びいろいろ~!

中庭の方にも伝統遊びいろいろ~!

プロム販売
テボルムに食べるプロム(ピーナッツや胡桃など皮の硬い木の実)の詰め合わせパックが1000ウォンで販売。ナビも思わず買っちゃいました~。この硬い皮を歯でがりっ、ぼりっ!とやると、歯が強くなり、悪い運気も逃げていくんだそう。でも胡桃や栗はちょっとムリ…。ナビはピーナッツをばりっぼりっ!とやりました。
クィパルキスル(耳明酒)
これはテボルムの朝に飲むと耳がよくなり、また良い知らせをたくさん聞けるんだそう。ナビはてっきりこの名前のお酒かと思ったら、違うよう。試飲をしていたので、飲んでみると梅酒みたいでおいしい!ということで、これも買ってみました。一本3000ウォン(テボルムの朝…過ぎちゃったけれども…)。
プジョッチッキ(お守りプリント)
長~い行列を作っていたのがこのプジョチッキ。プジョッとは韓国でお守りのこと。意味のある文字や絵をスタンプのようにして紙に写します。今回行ったときは目的別にお守りが3種類。交通安全、健康・昇進などがありました。
ヨッマンドゥルギ(凧づくり)
大人も子供も凧づくりに夢中~。先ほど広場で見た凧はここでつくったもののよう。凧作りに挑戦しているのはお子さんを連れたファミリーがほとんど。柄も色も多様で、お土産にも良さそうでしたョ。中には願いを書いて飛ばす凧もあるよう。
巫堂による新年のグッ(儀式)
昨年の干支は日本ではイノシシですが、韓国で豚(テジ)。特に昨年は金の豚といわれ、出産ラッシュが巻き起こった年でもありました。そのテジ年を見送り、新年を迎える儀式のよう。
コグマ(サツマイモ)とスンニュン(お焦げスープ)
お守りの次に長い行列をなしていたのが、この蒸しサツマイモのコーナー。薪を燃やして釜に火を掛けるという昔ながらの方法で茹でたあつあつのサツマイモ、そしてスンニュン(お焦げのスープ)。寒い中待った甲斐があったというもの。通りすがりにおじさんがつぶやいた一言「いや~、サツマイモがなんでこんなにおいしいんだ?!」。
テボルムの食べ物いろいろ
テボルムといえば、オゴッパッ(五穀ご飯)、というほど、テボルムを代表するご飯をはじめ、薬食、ポッサム、ナムルなど、テボルムの日に各家庭で食べる料理の試食コーナーも大人気。
午後からは伝統公演も行われ、地元客もすっかりテボルムを満喫~! 午後からは伝統公演も行われ、地元客もすっかりテボルムを満喫~!
午後からは伝統公演も行われ、地元客もすっかりテボルムを満喫~! 午後からは伝統公演も行われ、地元客もすっかりテボルムを満喫~!
午後からは伝統公演も行われ、地元客もすっかりテボルムを満喫~! 午後からは伝統公演も行われ、地元客もすっかりテボルムを満喫~!

午後からは伝統公演も行われ、地元客もすっかりテボルムを満喫~!

国立劇場

こちらのテボルムイベントも毎年に恒例になりました。暗くなって、夜空に満月が美しく映えるころに行われるタルチッテウギ(稲や松の葉を燃やす行事)。東国大前から南山循環バスに乗ってひとつめで下車。予定時刻午後7時半を3分ほどまわったとき劇場前に着くと、火をつける合図が~!石の階段を駆け上がっていくと、大講堂へオルム劇場前の広場中央には三角形に高々と積まれた松がぼーぼーと火を放ち、イベントを見に集まった人たちの間ではウォーーという歓声があちこちから聞こえてきます。そのバリバリと音をたてながら燃える姿をじっと見守っていると、講堂の方からずんちゃ、ずんずちゃちゃ、ずんちゃ…とあの韓国伝統のリズムとともにサムルノリの一団が、サブいぼが立つようなグッドなタイミングで登場。この燃える炎と煙、民俗音楽が一帯となって独特の雰囲気に包まれました。
そして、この伝統音楽が聞こえてくると、地元のおばさまもおじさまも、子供もお母さんもじっとしてるワケには行きません!サムルノリの一団と市民の方々が混ぜこぜになって、炎の周りで踊り始めました。そうすること約10分?!どこからか?誰かの合図によって民俗演奏が止まると、市民たちも「はいっ、お疲れ様でしたっ」という感じでばらばらと帰宅の途に…。余韻を楽しむどころから、さっぱり、あっけない。と思ったら、後ろのほうではなんだか長蛇の列。なにかな??と見てみると、テボルムに食べられるピーナッツと胡桃を無料で配っていました。ナビも人がすくなくなったところでゲット。テボルムに皮の硬い木の実をバリバリ音を立てて割って食べると、悪い運気などを追い払ってくれるとのこと。またまたナビも、バリバリしながら帰りましたぁ~。悪い運気、あっちいけ~!

食べ物に比べて薄れつつある風習もたくさんあるようですが、全国各地でその伝統遊びや風習を再現したものや、体験コーナーなどもあるので、この時期に韓国にいらした方はテボルムのイベントにぜひ参加してみてはいかがでしょうか?以上、ソウルナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2008-02-25

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