今でも韓国に残る、近代建築を利用したカフェ&レストラン大集合!

たまにはこんな場所でくつろいでみては?ソウルを中心に、韓国に残る近代建築をおしゃれにリノベーションしたレストランやカフェをご案内!

こんにちは、ソウルナビです。観光やショッピング、エステ、韓国料理グルメの他にも、韓国に来る目的っていろいろありますよね。最近ではおしゃれな雑貨の店や、おしゃれなカフェ、レストラン巡りなどピンポイントな目的で訪れる、という方も多いはず。そこで今回の旅のテーマは、韓国のレトロとモダンの両方を楽しめるカフェやレストラン。韓国では現在も休むことなく開発が進み、次々と新しいショッピング施設やオフィスビル、マンションが建っていますが、そんな中、70、80年以上前の古い建物を都市遺産として残し、活用して行こうという動きがだいぶ活発になってきます!たまにはそんな店に寄ってみるのもいい思い出になるかも?それではいってみましょう~ 

■■ソウル編■■


明洞・乙支路(ミョンドン・ウルチロ)

「CAFE LILAC(カフェライラック)」

まずは、おなじみのショッピング街、明洞から。地下鉄2号線乙支路入口(ウルチロイック)駅の近く、にぎやかな通りの一角に建っているのが明洞芸術劇場。こちらは日本統治時代の1934年に明治座、1959年から1973年まで国立中央劇場として使用されていました。その後は証券会社などが入るオフィスビルでしたが、全面リニューアルが行われ、2009年に34年ぶりに国立劇場として再オープン。こちらの1階にあるカフェ「CAFE LILAC)」は、パッピンスがおいしいお店としても有名です。 

「チョルドゥンノム」

ずらりと照明器具やインテリア関連の店が軒を連ねる専門街や、さまざまなジャンルの店が並ぶ地下商店街が有名な乙支路3街。日本統治時時代には黄金町と呼ばれ、日本人が多く住んでいました。そのため今でも古い木造の日本家屋をあちこちで見ることができます。2013年3月にオープンした「チョルドゥンノム」は、オリジナルロースター焼肉やバーベキュー、洋風焼きめしどんぶりがおいしいフュージョンレストラン。古い日本家屋を大胆にリノベーション、町工場をイメージした機械や工具を並べた斬新なインテリアで若い人を中心に大人気。ちなみに店のあるエリアには、コルベンイ(つぶ貝)の和え物専門店が集まる通りがあります。

▽仁寺洞(インサドン)

「閔家茶軒(Min`s Club) 」

ギャラリー、伝統系のお土産屋さんやレストラン、お茶屋さんなど、韓国の芸術や伝統を感じることのできるお店が軒を並べるインサドンキル(仁寺洞通り)から、少し路地を入ったところにある「閔家茶軒(ミンガダホン、Min’s Club)」。明成皇后(朝鮮第26代高宗の妃)の子孫が建てた邸宅を改造したレストランで、1930年に有名な建築家によって設計された近代風韓屋(ハノク)です。豪華なシャンデリアが店内を照らし、テーブルやイスが並ぶモダンな空間で優雅なひと時を過ごせます。コーヒーを注文すると韓菓子のお茶請けがつきます。

市庁・光化門(シチョン・クァンファムン)

「Cafe imA(カフェイマ)」

光化門駅を出てすぐという抜群のロケーション。旅行者も在住者も気軽に立ち寄れるのがポイント。お店は、ソウル市有形文化財にも指定されている旧東亜日報(トンアイルボ)社ビルの1階にあります。東亜日社は1920年創刊の韓国三大新聞紙の一つで1926年、この社屋が建てられました。2回の増改築で中は面影をとどめていませんが、外観の美しさを楽しんだ後には、スタイリッシュなインテリアが印象的なカフェで一休み。ワッフルが人気メニューです。合わせてイルミン美術館を訪れてもいいかも。 

忠正路(チュンジョンノ)

「忠正閣(チュンジョンガク)」

市庁エリアから学生の街、新村(シンチョン)・梨大(イデ)エリアへと向かう途中にある忠正路(チュンジョンノ)。「忠正閣(チュンジョンガク)」は路地を入ったところにあるイタリアンレストラン。九角形の小さな塔が印象的の赤レンガの洋館は1910年ごろに建てられたものと推測され、1930年代には日本人が住んでいたそう。2007年までは一般住宅として使用されていました。ギャラリーとしても開放され、個性的な作品を見ることもできます。

~実はこんなところにも~

「ナムクヌル永登浦店(タイムスクエア内)」
永登浦にある巨大なショッピングモール、タイムスクエアの裏手(駅側)にひっそりと残っているレンガ造りの建物。実は当時ここあった京城紡績工場の事務棟。1936年に建てられ、築80年を経ながら原型の保存状態も良いそう。現在はドクターフィッシュで有名になったナムクヌルの支店が入っています。おしゃれな店がたくさんあるタイムスクエアもいいけれど、永登浦の歴史を感じながら、レンガ造りの店でゆっくりするのもいいかも。

■■地方編■■

ソウルだけでなく韓国の各地でも、負の遺産という暗いイメージのあった日本統治時代の建物の活用が少しずつ進んでいます。地方に行くと大手コーヒーチェーン店もなかったりするので、行く機会があればぜひ~ 

~~ソウル近郊の都市にこんなカフェ~~

▽仁川(インチョン)

「cafe pot-R(カフェ・ポットアール)」
中華街の疎開地境界階段から伸びる歴史文化通りは、かつて日本の租界だったエリア。通りにあるカフェ「cafe pot-R」は3階建ての町家作り。1階は開港期から終戦まである日本人が経営する荷役会社の事務所、2階と3階は住居として使われていました。2013年8月、韓国の登録文化財指定の予告を受けたそう。手作りの長崎カステラがあり、こんなところでカステラが食べられるのー!と人気を集めています。

「HISTORY(ヒストリー)」

自由公園のある応峰山(ウンボンサン)に穴を開けて作ったトンネル、虹霓門(ホンイェムン)の近くにあるカフェ「HISTORY」。歴史建築を専門に勉強した文化解説士(歴史案内ガイド)の経歴を持つオーナーが日本家屋をリノベーション。東ティモールのフェアトレードコーヒーが楽しめます!店内には、仁川の歴史ハガキや写真が壁にディスプレイされています。 

大田(テジョン) 

「アンドル」

お店は、1930年代に大田府尹(現在の市長にあたる)の官舎として建てられたと推定される日本風文化住宅。17年間も放置されて荒れ放題だった家を、半年かけてリノベーション。現在は大田地元で文化活動する若い人たちのたまり場になっています。

「GREEN GABLES(グリーンゲイブルズ)/チョロクチブン」

お店は1944年に建てられたもので、大田市内にある牧園大学の元学長の家。中央の庭にはテラス席があってとっても開放的。バースペースとレストランと空間が分かれ、ゆっくりお酒を飲みたいとき、おいしいごはんを楽しみたいときなど目的別に利用できるのがグッド。いつも地元の若い人たちでにぎわっています。
~地方にも地元で愛されているリノベカフェやレストランがありますよ~

▽全羅道 (チョルラド)


慶尚道(キョンサンド)
 
いかがでしたか?複雑な歴史がからみ、残すのがなかなか難しい韓国国内の近代建築。でも今回ご紹介したようにお店として生まれ変わり、人々に受けいられているってとってもステキなことですよね!このような古い建物を活用したお店は今後増えていくと思われます。今回ご紹介できなかったお店もまだまだありますが、皆さんぜひぜひお気に入りのお店、見つけてみてくださいね。これからも古くて新しいお店探しに出かけるとします!以上、ソウルナビでした。

その他情報

*店舗情報を1軒追加しました。<2013.10.18>

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2013-10-16

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