カルビのお話

味がついた牛の骨つきあばら肉=カルビ。韓国で外食といえばカルビ。

こんにちは、ソウルナビです。今日は皆さんに「韓国料理ばなし」、この第1回を記念して「カルビ」についてくわしく説明したいと思います。カルビはみなさんご存じの通り韓国を代表する料理の1つでまた日本人が好きな韓国料理の1つ、韓国を訪れたら絶対食べたいメニュー人気ナンバーワンの料理!!皆さんもそう思われるでしょ?(^‐^)もし韓国に来てカルビを食べずに日本に戻ったら「韓国へ行ってきた」なんて言ったらだめですよ!なぜならそれは日本に行って寿司を食べずに帰ってしまう外国人観光客のような、日本の本当の味を知らずに帰ってしまうのと同じだから!!もしカルビのあの甘い味を知ったら、この誘惑から逃げられなくなるのがカルビの特徴!食べれば食べるほどにその魅力のトリコとなるカルビ。是非このカルビを韓国で味わい、本場カルビの味を知ってもらえたら、とナビは思います。やっぱり韓国と言えば「焼肉」、その中でも"牛の骨付きあばら肉"そうカルビですよね。(^-^)
「カルビ」と言えば骨付きカルビのこと、でも普通は「カルビ」でOK!
一般的に韓国で「カルビ」といえば骨付きかルビのことを意味します。しかし「骨付き」という言葉を省いて「カルビ」でもOK!!カルビとは皆さんも知っているとおり、脊髄動物の胸の部分を成す12本の肋骨を指し、韓国在来種の牛の場合は1頭(500Kg)あたりカルビ約40kgをとることができます。ちなみに正確に言うとカルビとは肋骨(あばら骨)のまわりについているアンチャンサル、チェビチュリ(ばら肉)、トシサルなどをのぞいた後にあり、この中でアンチャンサルはカルビ内側の胸骨の終わりの部分から腰椎までをいい、肋骨とは薄い横隔膜で横に隔ててあり、カルビ一片(あばら骨片方の大きな塊を一片という)あたり幅15cm、長さ80cm、約600~900gが取ることができます。豚肉では「カルメギサル」にあたります。チェビチュリは第1胸椎から第6胸椎の肋骨の内側、胸椎胴体にそって付いている紐の形の頸長筋のこと。トシサルは第9胸椎及び第1腰椎の間の肋骨の内側についている厚い横隔膜の部位の赤みの肉で、牛1頭当たり約300gほど取れます。カルビの細かい部分については次回くわしく説明したいと思います。
焼いたり、煮たり、さらには鍋料理に~さまざまな料理方法で大人気!
カルビは主に焼いたり、煮たり、鍋料理に使ったりと、さまざまの料理方法で愛用されていますが、中でも家族の外食メニューに最も人気のあるのはカルビクイ(焼きカルビ)!またカルビセットはお歳暮やお中元の贈り物にも一番人気がある品物です(^-^)。カルビクイは普通家庭で食べるよりも、カルビ専門店でよく食べられます。またカルビチム(カルビの煮込み)は家庭での大きな行事には欠かせないメニューの1つで家庭で直接料理して食べることが多く、外で食べることはあまりありません。また、カルビタン(カルビの鍋)はふつう昼食として食堂でよく食べられ、結婚式に来客の食事としてもよく出るメニューでもあります。このようにカルビで作られた食べ物は韓国人の日常生活に密接な関係を持ち、専門店もいろいろな場所にたくさんあるため、いつどこでも食べられるポピュラーな料理です。たとえ子供が泣いていても「カルビ食べにいこ~!!」といえばすぐに泣き止むくらい?に老若男女を問わずとっても大好きな食べ物です!!
カルビ=「とっても痩せている人」の意味も!
ちなみに韓国では「カルビクイ(焼きカルビ)食べに行こう~!」と言うよりも、ただ「カルビ食べに行こう~!」といい「クイ(焼き)」という単語をのけて話します。そのため「カルビ」といえばふつう「カルビクイ(焼きかルビ)」を意味します。ここで一言!皆さんへオマケ情報を1つ!!韓国ではカルビは「焼き肉」の意味以外に「とっても痩せている人」という意味でも使われています。なぜならとても痩せている人が上半身裸になると痩せて肉がないから肋骨(カルビ)がすっかり見えるでしょう!! (^-^) 悪い意味があるわけではありませんが、冗談で使う言葉なので、もしかしたら言われた人が気分を悪くするかも知れません。それと、普通はただ「カルビ」とは言わず「カルビ氏(カルビッシ)」と言います。
センカルビ(生カルビ)とヤンニョムカルビ(味付けカルビ)の2種類!
韓国のカルビは大きくわけてセンカルビ(生カルビ)とヤンニョムカルビ(味付けカルビ)に分けることが出来ます。センカルビは言葉のとおり「生」で、ヤンニョムカルビは味をつけたカルビを指し、どちらも炭火で焼いて食べます。センカルビは肉の味を味わいたい美食家たちが、ヤンニョムカルビは甘いのが好きな子供や老人たちに好まれています。だいたいカルビは1人前2万ウォン前後で日本よりも安いですが、韓国人にとっては多少高い料理の部類です。もちろん1人前だけを注文してもだめで、2人前以上を注文して下さい。そのためカルビは毎日食べる料理ではなく、大きな行事や式典など良いイベントの料理として人気があります。
センカルビ(生カルビ)

センカルビ(生カルビ)

ヤンニョムカルビ(味付けカルビ)

ヤンニョムカルビ(味付けカルビ)

カルビの骨に付いた肉を残すのはカルビに対する冒涜!! (-_-;)
センカルビもヤンニョムカルビも、カルビを焼くときから小さく切った肉を焼くのではなく、骨が付いた肉の塊を焼き、肉が焼けたらそれからハサミで食べやすく切ります。もちろんカルビを焼くときには炭火で焼いてこそ本当の味!!特にクヌギで作った炭が肉を焼くときに最も適していると言われています。焼けた肉はタレを付け、サニーレタスやゴマの葉にのせ、ニンニク・青唐辛子・ネギの和え物などと一緒に包んで食べます。そしてビールを1杯~!! (^-^)カルビを全部食べた後、また食事をするのですが、普通韓国人は口直しに「ネンミョン(冷麺)」か「テンジャンチゲ(味噌鍋)」をオーダーし食べます。この2つのうちどちらかといえば「ネンミョン」が多く食べられますね。この頃はお肉を食べたあと食べるヒト用に、普通の量よりも少なく、値段も40~50%ほど安い「ネンミョン」売られています。もちろんはじめからカルビと一緒にご飯を食べたい人はライスをカルビと一緒に注文して下さいね。でも日本のようにご飯を一緒に食べる人はあんまりいません。それにご飯と一緒にカルビを食べるのもおいしいkれど、ダイエットには赤信号!ご注意を。あ~!! それから骨に付いた肉を残すのはカルビに対する冒涜です!! (-_-;)肉は少しも残さず、骨にがぶりと噛みつき肉をしゃぶりとるのが韓国式カルビの正しい食べ方です。
ムルネンミョン

ムルネンミョン

テンジャンチゲ

テンジャンチゲ

ビビンネンミョン

ビビンネンミョン

カルビの中で最高級のカルビは「水原カルビ」と「二東カルビ」!!
韓国料理のかなで代表的な料理がカルビなら、カルビの中で代表的なカルビは「水原(スウォン)カルビ」と「二東(イドン)カルビ」!!週末や休日になると水原や二東あたりの有名なカルビ店はカルビを食べに来るお客さんで超満員!!どちらも他の地域のカルビよりも量・質、味、すべてが抜きんでており、特に量が多いのが印象的。水原カルビはカルビひと塊が大きく、二東カルビは出てくるカルビの数が多いのが代表的な特徴です。水原や二東ではない場所でもこの2つの地域のカルビ調理法を基本にしてカルビが売られているほど、カルビの中で最高のカルビとされています。
水原カルビは10~11cmの大振りな肋骨の肉が特徴!
まず水原かルビについて。水原かルビ(1人前300~400g・2~3万ウォン程度)は10~11cm程度の大振りな肋骨部分を切り取ったもので、1人で1人前以上食べるのはちょっと大変!!また味つけは塩でするので、あっさり味なのが特徴。砂糖、塩、胡椒を1対5対0.5の割合で混ぜた後、ゴマ、ニンニク、ごま油、ペチュッ(梨のすり下ろし果汁)を入れ、このタレに少なくとも4時間以上漬け込むことでおいしいカルビになります。水原カルビがカルビの本場として有名になった理由は全国の3大牛市場の中の一つが水原(ソウルから約20 Km南方に位置する中都市)にあり、最高品質の材料が供給できたことが挙げられます。
二東カルビはカルビの塊が10つもでてくるたっぷりの量で有名~!!
一方、二東カルビ(1人前10本、600gで2万2千ウォンほど)は京畿道(キョンギド)抱川郡(ポチョングン)二東面(イドンミョン・ソウルから北に約70km離れた人里離れた場所)を起源に持ち、約30年前から産地の名前をとり「二東カルビ」と命名され、現在は「二東食べ物通り」と温泉と共に3大名物の1つとなっています。カルビとカルビのほかの肉を竹串に刺した二東カルビは、ふつうのカルビ店で出される2~3本の量に比べ、10本をこえるカルビの塊が出てくるなど、たっぷりの量がウワサを呼んで全国的に有名になりました。
以上、韓国の人気ナンバー・ワン料理、カルビについて見てきました。このようにみんなみんなが好きで食べたがるカルビが敬遠される時があるというのですが、それは一体いつでしょう??その答えはお見合いの席。(^-^)なぜならみなさんもご存知の通り、カルビは韓国では野菜にくるんで口を大きく開けて食べる料理なので、食べているとお肉や野菜をこぼしたり、口のまわりを汚してしまうことがあるからです。しかし極まれにお見合いの席でこの料理をわざと選択する人もいるそうですよ!(-_-;)何はともあれ、韓国にいらしたら絶対にカルビを食べて下さいね~!こまでは水原カルビを食べようか、二東カルビを食べようか悩んでいるカルビ大好きのソウルナビがお伝えしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2003-04-21

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