コッケ(ワタリガニ)料理

カンジャンケジャンやビビンバ、鍋!ワタリガニを使った人気料理いろいろ!

こんにちは!ソウルナビです。ちょうど5月頃から旬の時期を迎える食材はいくつかありますが、その中でも今日は、日本人にもファンが多い「コッケ(ワタリガニ)」を使った料理をご紹介しましょう。コッケといえば、コッケタン(ワタリガニの鍋)、コッケチム(ワタリガニ蒸し)などのほかに、あのカンジャンケジャン(カニの醤油漬け)もこのコッケ料理。食材は同じでも、料理法によっていろんな味を楽しめ、特にナビのようなカニ好きの方はどれも、これも、たまらない料理ばかり!日本と同じように、韓国でもカニは高級食材の一つとして知られ、最近の牛肉には負けますが、メニューをいろいろ頼むとけっこうな価格に。でもせっかくソウルに行くなら、韓国ならではのカニ料理にトライしてみてはいかがでしょうか!ではまず、コッケについて簡単にご説明しましょう!

コッケとは

コッケ(ワタリガニ)は主に日本の伊勢湾、中国の渤海沿岸、香港などの極東地方に分布し、韓国では特に干潟が発達した西海岸沿いでもっともよく摂れます。1年の中でもっともおいしい時期は、6~7月の産卵期を控えた5~6月にかけて。この時期のコッケは、地元の人がカニのおいしさを決めるポイント、"ケアル(カニの卵:味噌)"がお腹の中にたくさん詰まっているので、カニ独特のまろやかさが一番増す時期。そして、生のコッケのおいしさを堪能できる料理、カンジャンケジャン(ワタリガニの醤油漬け)の消費量が1番多い時期でもあります。また毎年この旬の時期に騒がれるのが、"南北カニ戦争"なるもの。これはカニが1番よく捕れる西海(黄海)に北朝鮮と韓国の領海境界線があり、お互いにより多くのカニを捕ろうと張り合っているうちに、「領海」侵入問題に発展してしまうほどだとか。それほど韓国で人気の食材でもあるんですね。

コッケの効能

コッケ(ワタリガニ)は大量のタウリンが含まれていて、男性の内蔵を解毒し、女性には産後の痛みや生理障害の治療を促します。特に鉄分が豊富で、女性の貧血にも効果があるとされています。またカルシウムも豊富に含まれ、骨粗鬆症予防にもなるだけでなく、核酸が多く含まれているため老化防子にも効果があり。特に最近はダイエットや健康に気遣う人が増えている中、低カロリー食材としても人気です。さらに、韓国では「ワタリガニを食べて消化不良になる人はいない」というほど、消化のいい食品でもあるんです。

コッケを使った料理

韓国でのカニの主な調理法は「チム(蒸し)」、「タン(スープ・鍋)」、「ケジャン(醤油やコチュジャンに漬けたもの)」など。蒸しは「コッケチム」といって、ワタリガニを丸ごとそのまま蒸したもの。また煮料理は「コッケタン」といい、コッケ、野菜、スープを入れてピリ辛味に煮た鍋料理。そしてお馴染みの「ケジャン」。これはチョッカル(塩辛)の一種で、醤油ベースのタレに漬けたものを「カンジャンケジャン」、またコチュジャンベースのソースに漬けたものを「ヤンニョムケジャン」といいます。塩辛というほどしょっぱくはありませんが、地域やお店、漬けた日数やカニの大きさによって味付けもずいぶん違うので、ご飯の量などを調節して食べるといいですよ。

○コッケタン(ワタリガニの寄せ鍋)

コッケ(ワタリガニ)と野菜などを一緒にスープで煮た鍋料理。韓国の鍋料理らしく唐辛子やニンニク、ショウガなどの薬味が入り、味付けはお店によっても違いますが、テンジャン(味噌)やコチュジャン(唐辛子味噌)などのピリ辛味噌風味が主流。カニが丸ごと入っているので、カニのダシがスープに染み出て、カニ独特の旨みスープがまた絶品。
お店によっては最後に残ったスープを使ってお粥にしてくれるところもあります。これがまたうまい。

○コッケチム(蒸したワタリガニ)

コッケチムは2通りのメニューがあり、一つは別名コッケポンボッといい、蒸したワタリガニを野菜や薬味、味噌などと一緒u€uめ、最後に片栗を入れてとろみをつけたピリ辛マ。アグチムのカニ版のような料理です。もう一つはコッケチム・コッケトンチムといい、カニを丸ごと蒸したもののこと。海鮮料理専門店に行くと、コッケッチムといえばだいたいこのカニ蒸しのことを言います。お店によってただの水で蒸すのではなく、さまざまな材料を加えて蒸すところもあり。このカニ蒸しは味付けをほとんどしないので、カニ本来の味を十分味わえる一品。なので、少々高くても材料の新鮮なお店へ行くべし。
~コッケチムの食べ方~
これはカニを蒸したものなので、そのまま食べればいいのですが、注意点として一つ挙げるならば、甲羅の隅に隠れた身をほじって食べるべし。筌でたものなので身がすんなり取れて食べやすいんですよ。皆さん忘れずにほじほじ~して下さいね。

○カンジャンケジャン(ワタリガニの醤油漬け)

新鮮な生のコッケ(ワタリガニ)をタマネギやニンニクなどの野菜を刻みいれた醤油ベースのタレに漬け、熟成させた"カニの醤油漬け"。作り方は、コッケ(ワタリガニ)をキレイに洗ったあと水気を取り、塩を振って壷に入れておきます。6條ヤほど置いてから、千切りにしたネギ、ニンニク、ショウガに砂糖、ごま油、醤油、唐辛qなどを一緒に煮たソースを熱いうちにコッケに掛け、1條ヤほど置きます。そして同じように「醤油ダレを作る→コッケに掛ける→1條ヤおく」、この過程を3~4回繰り返し、最後の醤油が冷めたら完成。1日だけ漬けるところもあれば、2週間ほど漬けるところもあり、お店や家庭により味が違います。特にケジャンはお腹の中にアル(卵)がたっぷり入っているメスのカニを6訣に漬けるのがもっともおいしいそう。
~カンジャンケジャンの食べ方~
1度食べたことがある方はご存知だと思いますが、足の部分はそのまま食べて、甲羅の部分はご飯をのっけてまぜまぜして食べるんですよね。味付けによって自分でご飯の量を調節して、即席カニビビンバ?!をお楽しみに下さい。これにはハマってしまう人もたくさん。
甲羅を取り皿にセッティング

甲羅を取り皿にセッティング

甲羅の端に隠れているミソをほじって中央に集める

甲羅の端に隠れているミソをほじって中央に集める

その上にご飯をこんもり!

その上にご飯をこんもり!

まぜまぜして

まぜまぜして

食べましょう!

食べましょう!

~カンジャンケジャン=パットドゥッ(ご飯泥棒)!~
コッケを使った料理の中でもカンジャンケジャンはその人気メニュー。地元の人はもちろん、日本人でもこの味にハマる人が多いほど。そのカンジャンケジャンの別名、ご存知でしょうか?それは「パットドゥッ」!パッ(ご飯)+トドゥッ(泥棒)、つまり「飯どろぼう」という意味なんです。どうしてこんな別名がついたのか?皆さんも想像つきますよね?そう、カンジャンケジャンはワタリガニを醤油ベースのタレに漬けたもので、これだけでも白いご飯がガンガンいけちゃうんです。それで、カンジャンケジャンがあると、ご飯どろぼうに遭ったようにご飯がどんどんなくなるからとか。パットドゥッ、一度カンジャンケジャンを食べたら、この意味が分かるかも。

○ ヤンニョムケジャン

ケジャンにはカンジャンケジャンともう1つ、醤油、唐辛qやニンニク、しょうが、砂糖などを混ぜた真っ赤なソースに漬けた「ヤンニョムケジャン」もあります。たまに定食の形で出していたり、単品で扱っているカニ専門店もありますが、焼肉屋さんや海鮮料理屋さんでサービスのおかずとして出てくることも多いです。食べ方は、甘くてやわらかいカニの身を吸ったり、殻ごと食べて後で殻だけ出したり、地元の人はカニの身を根こそぎ食べます。これはカンジャンケジャンと違って、ピリリッとくる辛い味付けとカニゥ体の甘さが味わえる一品。
☆ヤンニョムケジャンの有名店:珍古介

○ケアルビビンバ(カニ味噌のビビンバ)

「ケアル」とはカニ(ケ)の卵(アル)、つまりカニ味噌のこと。そのビビンバだから、カニ味噌がのった混ぜご飯がこvケアルビビンバ」。カニ味噌だけがのっているビビンバのところもあれば、ケサルビビンバ(カニの身+ビビンバ)といって、カニの身と特製コチュジャン、千切り野菜などを混ぜて食べるビビンバもあり。このメニューはビビンバ専門店ではなく、海鮮料理やコッケ専門店でいただけるメニュー。特にカニ味噌オンリーのケアルビビンバの場合は、ほじったり、吸ったりする手間も暇も掛からず、カニの味を十分堪能できちゃいます。どんぶりご飯の上にカニ味噌、その上に刻んだ韓国海苔とゴマ、ゴマ油がかかっていて、それを混ぜればいいだけ!これもカニ好きにはたまらない一品。
~コッケサルビビンバ(カニ味噌とコチュジャン、千切り野菜などを混ぜるタイプ)もあります!~

いかがでしたか?今回ご紹介した料理以外にも、カニ専門店の中にはコッケカルチチム(ワタリガニとカルビ蒸し)なんていう、独自に開発したメニューを出しているお店もありましたよ。でもどのお店にいっても、一番の人気メニューはやはりカンジャンケジャン。1年中食べられますが、特に5~6月がもっともコッケがおいしい時期だということなので、まだ食べたことのない方はぜひ、この時期に挑戦してみてはいかがでしょうか?以上、ソウルナビでした。

その他情報

*一部内容を更新しました。<2015.5.19>

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2007-04-25

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