韓国の姓と本貫【2003年】

韓国の全体人口の21.6%、約992万人がズバリ「金」さん!!

こんにちは、ソウルナビです。皆さんが知っている韓国人に、金さんという人はいませんか?(^-^)日本でよくみかける鈴木、田中のように、韓国で最もありふれた姓といえばズバリ、金(キム)氏!金氏は韓国では約992万人、全体人口の21.6%を占めています!皆さんの知っている金さんももちろんその中のひとり?!(^-^)ところが、金氏は金氏でもみんながみ~んな同じ金氏ではないのです。それはどういうことかって?実は、姓はみんな同じ金氏でも本貫(ある姓をつくった始祖の出身地)と派(同姓で同じ本貫の中で特に高官や学者として広く名前を残した先祖をはじまりとし、そこから分かれ分かれてできた血族の集まり)が違うからなのです!それじゃあ、韓国には金氏以外にどんな姓や本貫があるのでしょう?ということで、今回は韓国の姓と本貫についてくわしくお伝えしていきます。日本と比べてみてくださいね~!(^-^)


下記の内容は、2003年1月29日、韓国の統計庁が発表された資料で、2000年11月1日を基準に実施した2000人口住宅総調査のうち、姓および本貫の項目を分析したものです。



1.姓および本貫数

(1)2000年11月1日現在、韓国には286個の姓(帰化した人を除く)と4179個の本貫がある。1985年以降に新しくできた姓はなく、15個の本貫が新しく登場。
(2)人口規模1,000人未満の姓および本貫数の構成比は、姓が39.2%、本貫が66.5%。また10,000人未満の姓も全体の62.6%を占めるなど人口規模の少ない姓が多く、本貫も人口10,000人未満が91.3%とほとんどを占めている。
(3)帰化した人が持つ442個の姓をみると、日本系が139個、中国系が83個、フィリピン系が145個、その他が75個。漢字を使用する日本または中国系は姓の把握が可能だが、それ以外の国は姓の把握が困難。日本系の姓をみてみると、古田・吉岡・吉省など漢字のものが27個、ハングルのものが112個。帰化した外国人は婚姻による帰化が96.2%(日本系は147人中137人で93.2%)で、うち女性が87.3%(日本系は137人中128人で93.4%)を占めている。
2.姓別の人口および分布

(1)韓国の人口のうち上位10個の姓が占める比率は64.1%。計286個の姓のうち上位20個の姓の人口比率は78.2%で、上位100の姓(99.1%)が全体人口の大部分を占めている。個別に姓をみてみると、金(キム)氏が992万6000人(21.6%)で最も多く、次に多いのは李(イ)氏が679万5000人(14.8%)、朴(パク)氏が389万5000人(8.5%)の順。人口が100万人未満の姓は全部で42個。
(2)上位10個の姓の地域別分布は、市道別人口規模とほぼ比例しているが、7位の趙(チョ)氏がソウル・仁川(インチョン)・京畿(キョンギ)・忠南(チュンナム・忠清南道)の首都圏で、10位の林(イム)氏が光州(クァンジュ)・大田(テジョン)・忠南・全北(チョンブク・全羅北道)で相対的に高い人口比率をみせている。また、姜(カン)氏は釜山(プサン)・慶南(キョンナム・慶尚南道)・済州(チェジュ)で、張(チャン)氏は大邱(テグ)・忠北(チュンプク・忠清北道)・慶北(キョンブク・慶尚北道)、朴(パク)氏は蔚山(ウルサン)・全南(チョンナム・全羅南道)、崔(チェ)氏は江原(カンウォン)道での人口比率が高い。しかし上位10個の姓のうち1、2位の金氏と李氏は特に高い比率をみせる市道がなく、まんべんなく分布している。


3.姓と本貫別の人口および分布

(1)上位20個の姓の本貫別人口をみてみると「金海(キメ)金氏」が412万5000人(9.0%)で最も多く、次に「密陽(ミリャン)朴氏(6.6%)」、「全州(チョンジュ)李氏」などの順。また、上位20個の人口が全体人口の47.6%を占める。人口100万人以上ある姓の本貫は5個で、これらの人口比率は28.1%、人口50万人以上である姓の本貫は13個で、これらの人口比率は40.9%、姓と本貫数に比べて、人口が多い方である。
(2)人口が50万人以上の姓の本貫の地域別分布をみてみると、「光山(クァンサン)金氏」は光州・大田・全南・全北に、「安東(アンドン)権氏」は大邱(テグ)・江原・慶北に相対的に高い比率をみせ、本貫の地名と関連した市道に多く分布する。それ以外に「全州(チョンジュ)李氏」はソウル・京畿に、「慶州(キョンジュ)金氏」は忠南・忠北に、「金寧(キムニョン)金氏」は釜山・慶南に高い比率をみせる。1、2位である「金海金氏」と「密陽朴氏」は、相対的に高い比率をみせる地域がない。
(3)本貫別の姓の種類および人口をみると、慶州(キョンジュ)を本貫とする姓は87個と最も多く、次に晉州(チンジュ)を本貫とする姓が80個、全州(チョンジュ)を本貫とする姓が75個などの順となっている。本貫別の人口は、慶州を本貫とする人口が482万人と最も多く、金海(姓の種類は43個)を本貫とする人口が448万7000人と続く。
以上で、韓国の姓および本貫の集計結果についてお伝えしました。どうですか?最近ではなくなりましたが、少し前までは初対面の人どうし名前を名乗るとき、姓(例えば金氏)が同じであればその次に本貫(例えば金海金氏)を尋ね、本貫までが同じであれば何派(例:三賢派)なのか、何代目(例えば72代目)なのかを尋ねたりしていました。自分と同じ親族だとわかると、悪いこともまるく円満に収まるようお互いが助け合ったそうです。(^-^) まさに「血は水よりも濃い」という韓国の昔からの言葉がピッタリ!それでは、今度は韓国人に帰化した人の状況を調べたいソウルナビがお伝えしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2003-02-17

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