「ヨンヤンソッパッ（またはヨンヤントルソッパッ）」とは、日本語に直訳すると「栄養釜飯」。ヨンヤン（栄養）という名前の通り、木の実や漢方入りの栄養たっぷりの韓国風釜飯！同じ石鍋入りのご飯メニュー、皆さんお馴染みの「石焼きビビンバ」がありますが、これはアツアツに焼いた石鍋にご飯とナムルなどをのせ、コチュジャン（唐辛子味噌）と一緒にビビョソ（混ぜて）食べるからビビンパッ。一方この「栄養釜飯」は、石鍋にお米と栗、ナツメ、豆、高麗人参、銀杏などを入れて炊き、炊きたてアツアツのご飯を別の器によそって食べる、日本の釜飯に似た料理なんです。ちょっと違うのは、炊く時から味付けせず、炊き上がってからお好みで醤油ダレをかけ、やはり混ぜ混ぜして食べること。これは辛～い料理が苦手の方も楽しめる韓国グルメ！さっそくご紹介しましょう！
○ヨンヤンソッパッの作り方
ソッパッ（釜飯）のチェーン店｢カマコウル｣安国店に伺って、ヨンヤンソッパッ（栄養釜飯）の作り方を教えていただきましょう！
材料の準備（１人分）
お米（１カップ）/ 黒米（大さじ１.５）水（１カップ）
−中に入れる具： 乾燥ナツメ（２つ）/サツマイモ（２０g）/人参（２０g）/コーン（１５g）/高麗人参（スライス２枚）/銀杏（２～３つ）/グリーンピース（１５g）
−醤油ダレ：醤油（大さじ１.５）/刻みネギ（大さじ１.５）/すりニンニク（少々）/唐辛子粉（少々）/ごま油（大さじ１/２）/ごま塩（大さじ１/２）/砂糖（少々）
☆材料の下準備
・お米と黒米はきれいに洗って３０分ほど水に浸けた後、ざるにあげておく。
・高麗人参は薄くスライス。
・銀杏は油をひいたフライパンで炒め、皮を剥いておく。
・人参とサツマイモも１cm角にカットしておく。
４． 釜に圧力蓋をして火を入れます（ご飯を炊く要領）。
＊中はこんな感じですが、炊くときは蓋を開けないように！水分が飛ぶと美味しくご飯が炊けないそう。
５． 約１５分熱したら完成！
○ヨンヤンソッパッの食べ方
１．まず石釜のご飯を他の器に取り出します（だいたいご飯用の器を一緒に持ってきてくれます）。
２．ご飯を取り出した釜にはお湯（またはトングルレ茶）を注いでおきます。
３．ご飯はそのまま食べてもいいけれど、醤油ベースの味付けダレが付いてくるお店がほとんど。このタレは醤油にネギ、ニンニク、ゴマ油などを入れたもの。お好みでどうぞ。
４．ご飯とおかずを食べた後はヌルンジ（おこげ）に取りかかりましょう。まだあったかいスープは喉ごしもよく、おこげの香ばしい香りが楽しめてシメにぴったり！
○ヨンヤンソッパッ（栄養釜飯）を食べられるお店は？！
「ヨンヤンソッパッ（栄養釜飯）」を単品メニューとして扱っているのは主に釜飯専門店、いろんなメニューがそろっている焼肉屋さんや仁寺洞（インサドン）の伝統料理屋さんなど。メニューに「ヨンヤントルソッパッ」と書かれていても、だいたい釜飯とおかずや汁モノがセットになった定食が出てきます。これは日本でいう釜飯定食、あるいは釜飯御膳といった感じですね。その他、キムチや山野菜のナムルなど、家庭でよく食べるおかずがズラリとテーブルに並ぶ「家庭料理定食」を味わえるお店でも、ご飯が釜飯になっている場合も多いですョ。
○お店によってはいろんなソッパッ（釜飯）もあり！
＜ソッパッ（またはトルソッパッ）＞
ヨンヤンソッパッ（栄養釜飯）に似たメニューに、ソッパッ（釜飯）というメニューもあり。お店によっては栄養釜飯と釜飯が同じ料理を示す場合もありますが、基本的にソッパッ（釜飯）は栄養釜飯のように具があまりのっていないシンプルな釜飯のこと。有名なヤクス（薬水）を使って炊いた釜飯が自慢のお店もあり。
＜ヘムルヨンヤントルソッパッ（海鮮栄養石焼ご飯）＞
ご飯の上に牡蠣やエビなどがのった海鮮釜飯。食べ方もヨンヤンソッパッ（栄養石焼ご飯）と同じなのでヌルンジ（おこげ）も楽しめますョ。海鮮のだしが染み込んだご飯は絶品！
＜モドゥムアルソッパッ（いろんな海の卵の石焼ご飯）＞
海鮮好きの方にオススメなのが、イクラやキャビア、数の子、牡蠣、エビなどが入った釜飯｢モドゥムアルソッパッ｣。｢アルソッパッ（海の卵の釜飯）｣も日式のお刺身屋さんなどで見かけますが、こちらはモドゥム（全て、いろんな）海の幸が楽しめるスペシャル釜飯。これはご飯にも味付けがしてあって、まさに日本の釜飯風。
辛～いイメージの韓国グルメの中、この栄養釜飯はとっても素朴な味。きっと皆さんの口にも合うと思いますョ♪日本の五目釜飯とも豆ご飯ともちょっと違う、韓国式釜飯。豆や木の実、漢方入りで栄養も満点！アツアツの炊きたてご飯、そして最後のヌルンジ（おこげ）もクセになりそうな香ばしさ！冬の前の栄養補給にもぴったりですョ！皆さんも是非ソウルで味わってみて下さいね。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット（お店）の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日：2000-05-14
ログイン