今年もソウルにマツタケのシーズンがやってきた!【2013年】
今年の韓国松茸市場の状況とショッピングにベストの時期をチェック!
こんにちは!ソウルナビです。今年(2013年)も9月の後半に入り、朝晩だけじゃなく日中もずいぶんと涼しくなってきたソウル。さわやかな風が吹き、街には長袖を着て歩く人が増え、いよいよこれから秋本番に突入!暑くも寒くもなく、「○○の秋」という言葉があるように、何をするのにも良い季節の秋といえば、この時期ならではの美味しい食べ物をいろいろと楽しめる「食欲の秋」でもありますよネ^^ 今日はそんな今が旬の食べ物の中でも「秋の味覚の王様」とも言われるあの食材、マツタケ(松茸)の情報をお伝えしたいと思います!日本と同じように韓国でも珍重されているマツタケ。今年の価格とショッピングにぴったりの時期は!?ナビが市場に行って調べてきましたョ!
今年の松茸市場は!?
韓国でマツタケが最もよく市場に出回るのはだいたい9月上旬頃から10月半ばにかけてですが、天然モノということでその年の気温や降水量に左右され、その時期は毎年ちょっとずつ違うもの。さらに韓国では毎年秋に秋夕(チュソッ、旧暦の8月15日)があり、日本のお中元やお歳暮のように贈り物をする習慣のあるこの時期に合わせてマツタケの出荷状況や価格が大きく異なります。そこで気になるのはまず今年のマツタケの出回り具合!今年は9月の初め頃から輸入のマツタケがお店に並び始め、国産のマツタケは9月の第3週目頃から少しずつ登場。国産モノの収穫量は多くないけれど質はなかなかだそうで、数が少ない割に価格は例年並みかちょっと高めといったところ。
また今年は秋夕の時期が早めで国産マツタケが出だした頃とほぼ重なっていたため、秋夕が終わったこれから価格が上昇することはなく、10月に入ったら少しずつお値段が下がるかも?と予想されています。さらに、これもお天気次第なのではっきりとは分からないのですが、10月末くらいまでは市場に出回り、10月初めから中旬頃がオススメのショッピング時期!
良いマツタケを選ぶには?!
ひとくちに「マツタケ」といっても産地や質、状態によって価格が異なるのは有名なところ。まず産地は韓国で売られるものの中ではやっぱり国内でとれた韓国産のものが最もよいとされ、あとに北朝鮮産、中国産と続きます。中国産でも北朝鮮との国境にある白頭山(ペクトゥサン)で採れるものが良いとか。そして、それぞれの産地の中でも鮮度、大きさ、形(カサの開き具合)といった状態によって3~5種類の等級に分かれています。目安として国産の場合はこんなカンジ!
<1等級> 大きくてまっすぐで傘が開いておらず、傷や虫食いなどがほとんどないもの。
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<2等級> 1等級のもののように形がきれいだけれど、少し小さかったり曲がっていたりするもの。また、傘が開いていてもかなり大ぶりのものはこの等級に分類されます。
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<3等級> 形が良くても小さいもの。傘の部分が開いていても状態の良いもの。大きさはほどほどでも少し傷があったり、形が崩れていたりするもの。
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<4等級以下> すごく小さかったり、大きくなく傘が完全に開いていたりするもの。また形が良くても虫食いがあったり傷が多かったりするもの。
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マツタケはカサの部分が広がっておらず、まっすぐで大きく、根元部分が太いものが良いもの。さらに手に取った時の重みや、匂いをかいだときにほのかに香る松の香りも重要なポイント。また鮮度は、採ってから時間の経っていない新鮮なもののランクが高くなり、鮮度が落ちるとランクも下がることがあるそう。ちなみに上の写真のランクでは1~2等級は贈り物用に、3等級以下のものは自宅用に買って行く人が多いようです。
今年のマツタケの価格をチェック!!
では、今年のマツタケの価格はどうなの!?ということで、ソウルでマツタケを買うならココ!といわれるスポット、京東市場と南大門市場で今年もナビがマツタケの出回り具合とお値段と聞いてきましたョ!価格はそれぞれ1kgあたりを基準としていますが、実際にもほとんどが1kg単位で売られています。あっ、それでも値段は毎日変わるので、掲載している価格はあくまでも目安として見てくださいね!
■■京東市場■■
地下鉄1号線チェギドン(祭基洞)駅とチョンニャンニ(清涼里)駅の間に広がる、漢方と食材で有名な京東市場(キョンドンシジャン)。2番出口を出ると、もうそこは庶民的な市場の雰囲気満点!そんな広~い市場の中で、マツタケを売るお店がどの辺りにあるかというと、新韓銀行のある大きな交差点で銀行の手前から市場に入り、しばらく進むとある一つめの角を右に曲がると左側に1、2軒、さらに1本目の路地を左に行くと、両側に何軒かお店を見つけることができます。ここが松茸シーズンになるとにぎわう京東市場の松茸通り。 "自然松茸"とか"マツタケ"という漢字やカタカナの表示があるのですぐ分かると思いますョ!
◎京東市場「松山商会(ソンサンサンフェ)」で聞いてみました!
マツタケの産地として有名な江原道の嚢陽(ヤンヤン)郡に本店をもつこちらのお店。ここ京東市場にあるお店では、嚢陽産だけでなく、全国各地から直送されるマツタケを扱っています。お店では基本的に国産マツタケを扱いますが、国産品が出ない時は中国や北朝鮮からの輸入モノが並ぶことも。中国産は北朝鮮との国境にある白頭山で採れた質の良いものだそう。今年は国産マツタケが出るのが少し遅く、出てからも数が少なめなため、輸入マツタケも扱っています。写真は、輸入品は国産マツタケが出る前の9月12日、国産品は国産マツタケが出てからの9月25日に撮ったもの。辺りにはマツタケのいい~香りが!
<韓国産の価格> (1kgあたり、9月25日現在の価格)
1等級 40万ウォン~
2等級 35万ウォン前後
3等級 30万ウォン前後
1等級 40万ウォン
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国産品には韓国産のステッカーが!
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やっぱり今年はちょっと高めですが、お店の方によると10月に入ったら少ーし値段が下がるかも?とのこと。
<中国(白頭山)産の価格> (1kgあたり、9月25日現在の価格)
1等級 25万ウォン前後
2、3等級 15~20万ウォン
4等級以下 10万ウォン前後
1等級 16万ウォン(9月12日)
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1等級 18万ウォン(9月12日)
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2等級 13万ウォン(9月12日)
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時間の経ったものは大きさや形が良くても500gで4~5万ウォンになることも
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中国産のものは、9月12日にお店で写真を撮った時よりも9月25日にうかがった時の方が全体的にサイズが少し大きくなり、お値段もちょっとアップ。日本のお客さんは1kgあたり15~17万ウォンのものをいちばんよく買っていかれるとか。
■■南大門市場■■
中心部からのアクセスが便利で、観光地としてもおなじみの南大門市場(ナンデムンシジャン)。地下鉄4号線フェヒョン(会賢)駅5番出口を出て、すぐ右に見える南大門市場のメインストリートに入っていくと、通りにあるお店の前の看板には「松茸・マツタケ」の文字がたくさん!店頭にはマツタケが箱に入れられてずらりと並べられていますが、実はこれらはほとんどが模型^^; 本物のマツタケは、鮮度を保つためお店の中で大切に保管されています^^
◎南大門市場「ノリのり天国」で聞いてみました!
南大門市場にはマツタケを扱うお店がいーっぱいあり、ナビでも何軒かご紹介していますが、今年も海苔などの食料品が豊富に揃う人気のお店「ノリのり天国」でうかがってみました~ 9月24日にお伺いしたところ、今年は基本的に中国産のみを扱っていて、価格も商品の状態も去年と同じとのこと。国産は予約注文のみで受け付けているそうなので、こちらで国産マツタケの購入を考えていらっしゃる方は事前に直接お店に問い合わせてみてくださいネ。
価格はサイズによって分かれています。中国産ですが、なかなか立派なマツタケ!そしてやっぱり中国産、結構リーズナブルです。
<中国産・北朝鮮産の価格>
(1kgあたり、秋夕前の価格 ⇒ 9月24日現在の価格)
LLサイズ 21万ウォン ⇒ 18万ウォン
Lサイズ 18万ウォン ⇒ 15万ウォン
LMサイズ 14万ウォン ⇒ 12万ウォン
※こちらのお店の本物のマツタケの写真は全て去年(2012年)撮影したものです。
地元のスーパーでは!?
マツタケといえば日本ではスーパーやデパートで手に入りますが、韓国でも同じ。でも日本ほどじゃないかも?特にスーパーでは、市場にマツタケがたくさん出回れば見かけるようになります。実は去年は韓国産のマツタケが豊作で、地元の小さなスーパーでも国産松茸がたくさん売っていました。では、今年は!?といいますと、やはり今年はそんなに数が採れないせいかほとんど見かけない感じ。唯一、秋夕前の9月12日にソウル駅のロッテマートへ行った時、野菜売り場の端っこで中国産のマツタケが売られているのを発見しました。お値段は100g当たり17,260ウォン。1kgだと172,600ウォン、見たところマツタケの質はなかなか良さそうで2等級くらいといったところでしょうか。これは市場での価格とそんなに変わらないかも。ただ、他のスーパーでもみかけないし、今年は特に国産のマツタケがスーパーに並ぶことは多分ほとんどないかも?
持ち帰るときのポイントは?!
マツタケは鮮度が命!新鮮ならば新鮮であるほど味も香りも良くて、美味しくいただけるもの。なので、韓国で買ったマツタケを日本へ持ち帰る場合は、帰国当日か前日といったなるべく帰国の直前に購入し、手荷物として運ぶのがベストだそう。お店では保冷剤を入れた箱に詰めてもらえますが、帰国後はすぐに冷蔵庫の野菜室で保管すれば1週間くらいはもつそうですョ。ちなみに宅配便で日本へ送るのは時間がかかることがあり、傷んでしまう可能性が大きいので避けたほうがいいそう!
買った松茸、韓国ではどう食べる!?
日本ではそのまま焼いたり、炊き込みごはんにしたり、お吸い物にしたり、土瓶蒸しにしたり・・・いろんな食べ方のあるマツタケ。韓国でもそのまま焼いていただくのは主流ですが、高級な牛肉と一緒に焼いて楽しむことも!また、家庭ではいつものプルコギに入れたり、牛大根スープの大根の代わりにマツタケを入れたり、ジョン(ひと口チヂミ)にしたりという調理方法もあります。これらはかなり韓国っぽい食べ方ですよね!こう見ると、韓国ではマツタケのお供は牛肉なのかしら?またご飯にナツメや栗、様々な穀物を入れて炊く韓国式の栄養炊き込みご飯に入れることも。それから塩を入れたごま油につけて、生でいただくなんて方法も!?日本風の松茸ご飯やお吸い物も美味しいけれど、たくさんマツタケをゲットしたら韓国風に味わってみるのも面白いかも!^^
今年のマツタケ情報、いかがでしたか!?ご紹介したように今年は国産品の数が多くなく、お値段的にもそんなに安くはないけれど、それでも市場には立派なマツタケがたくさん並んでいます。市場の人のお話では10月に入ったら少しは値下がりするかも?とのことですので、今からがまさに今年の松茸ショッピングのベストシーズンではないでしょうか!?そして日本で買うよりもやっぱりお得!韓国でマツタケ(松茸)購入を考えていらっしゃる皆さん、参考にしてみてくださいね!以上、今年も市場でマツタケの匂いをいっぱいかいだソウルナビでした。