香辛料あれこれ

韓国には様々な香辛料や食材を混ぜ合わせてつくる料理の調味料をヤンニョム(薬念)といいます。 韓国の台所を司る隠された料理の基本をご紹介!

韓国料理を作るのになくてはならない基本ヤンニョムがあります。それがまさに醤類。どんなに腕が良い料理人でもじっくりと発酵させた醤なしでは、美味しい料理を作ることはできません。反対に未熟な料理人でも必要なところにじっくりと発酵させたヤンニョムを利用しさえすれば、それだけで美味しい料理ができるといった話もあるくらいです。 (まるでナビのことみたい!!(^^))
韓国の醤は基本的に大豆と深い関わりがあります。大豆を発酵させて醤油を作り、残ったもので味噌を作りま す。醤を漬けるのならば、その日から暖かい日光と爽やかな風にあてて、その味を増す-発酵-過程を経て、各家庭独特の醤の味を出していくのです。以前は各家庭の醤の味を維持していくことが女性の大切な仕事でしたが、多忙な現代ではコンビニや格安マートでよく熟成させた醤を簡単に手に入れることができます。(それでも醤の保管や製造には今でも真心と時間をかけているのです。)商店で買える醤は家で日光にあてて作った伝統の醤とは味の深みが違いますが、それでも上手に利用すれば食べたい韓国料理を自宅のキッチンで自由に作れます。
それでは、韓国で食べた料理を作ってみたい人、どこに何を入れるのか分からない人、皆さん、クリックしてくださいね!!!
*醤類
1)コチュジャン
唐辛子ともち米、味噌麹で作るコチュジャンは辛くてちょっとしょっぱいのが特徴です。(一般家庭で作るのはこれよりずっと辛くてしょっぱいです。)主にビビンバやナムルを和えたりする時に使います。魚のようなものを料理する時にもちょっと入れると生臭さがなくなり、ピリッと辛いとっても美味しいチゲができます。 (500g-3300ウォン)
2)テェンジャン
大豆を発酵させて作るテェンジャンはスープを煮たり、ナムルを和えたり、野菜を食べる時にソースとして使ったりします。醤油を作った残りの大豆で作るため、家で作るテェンジャンはちょっとしょっぱいです。テェンジャンチゲを作る時には、ちゃんと量をはかって適量を入れるのが良いです。そうしないとしょっぱいため、水を何回も入れなくてはならないはめになり、最後には考えもしなかった1週間分のテェンジャンチゲが出来てしまいます。(^^;;)(500g-1400ウォン)
3)醤油
醤油は大きく家で作るスープ醤油と食品会社が作る調味用醤油に分けられます。スープ醤油は麹で作られる醤油の製造前のものが主原料なため、とてもしょっぱいです!!!たいていスープの味をととのえたり、ナムルを和えたりする時に使います。調味用醤油はカルビや肉をヤンニョムに漬ける時やてんぷらを作る時に使ったり、お焼きにつけたりもします。調味用醤油はそんなにしょっぱくないのでごま油をちょっと入れて、ご飯に混ぜて食べても美味しいですよ~。(11g-3250ウォン)
*調味料類
1)ミウォン
ナムルやカルビなどいろいろなヤンニョム料理に利用します。適当に使えば美味しくできますが、たくさん入れすぎると味がしつこくなってしまいます。少しだけ使ってくださいね!!!最初から使わないのが良いかもしれません。
2)タシダ
スープやチゲに入れると深い味とネギ、にんにくなどのヤンニョム味を出してくれます。タシダは牛肉にネギ、にんにくなどを乾燥させて作ったものなので、ソウルの家庭では広く使われています。似たものに‘マンナ’という製品もあります。(100g-1000ウォン)
3)味塩
味塩は化学成分が加味されたもので、お肉につけるソースを作ったり、ポックンパップを作るのに使いますが、スープや本格的な料理を作る時は天然塩を使います。若い人達は時たま、チゲにも味塩をいれたりもしますが、大人はスープやチゲに味塩を入れたらさっぱりしない味になるといって嫌がります。(250g-600ウォン)
4)ごま油
よく乾燥させて炒ってから、油を絞るごま油は高級感漂うヤンニョムです。炒めたり、揚げたりする油本来の用途としてよりは香ばしい香りで食欲を増進させたり、高級材料の風格を高めたい時に使います。(160ml-3600ウォン)
*これだけは区別してくださいね。間違いやすいヤンニョム区別法
1)コチュジャンとチョコチュジャン
コチュジャンとチョコチュジャンの違いはお酢にあります。一般のコチュジャンに食酢と砂糖などを入れたものがチョコチュジャンで韓国では刺身やするめにつけて食べます。食堂で見るもの(ビビンバッに入っているコチュジャン)とはまた違うものです。
2)テェンジャンサムジャン
テェンジャンがチゲを煮るのに利用するヤンニョムなら、テェンジャンの味を純化させていろいろなヤンニョムを加味したサムジャンは一種の調味醤です。サムジャンは韓国の食堂に行くとよく見かけるもので主に肉や野菜を包んで食べる時に使います。ヤンニョム醤の一種とはいってもご飯に混ぜて食べたりはしません。ただ野菜そのものやお肉と野菜を一緒に包んで食べる時だけにつけて食べます。
3)ごま油と食用油
ごま油はナムルや和え物を作るのに主に使います。石焼ビビンバップのような料理にもちょこっとかけると香ばしい香りが食欲を増進させて、料理の格をあげてくれます。ごまを炒って、油を絞ったものなので、お値段も高いです。(韓国では高級料理に、例えば松茸を焼いたりする時、香りを増すために使ったりします。)これに対して食用油はてんぷらや炒め物をする時によく使う一般的な油だと考えてください。
*入れるだけで一級料理、完成!!各種総合ヤンニョム
1)ノンシム‘オモニ チゲヤンニョム’
ノンシムが作るチゲ用ソースです。種類はキムチ・テェンジャン・海鮮の3種類で、具を入れて煮るだけで美味しいチゲが出来ます。牛肉・昆布・カタクチイワシと大根・ネギ・にんにく・粉唐辛子・玉ねぎなどいろいろなヤンニョムをたっぷりと使っているので、こっくりとした味です。類似品に-チョンジョンウオン‘タチェ’、チェイルジェダン‘タダム’、プルムウオン‘トッポッキヤンニョム’、‘スンドゥブチゲヤンニョム’など。

2)プルコギヤンニョム
プルコギに必要な各種ヤンニョムが全て入ったヤンニョム醤です。ネギ、にんにく、ごま塩などが入っていて用意したお肉をつけ、しばらくおいてから焼いたり煮たりすればOK。韓国人も登山や旅行に行く時に持っていくのをみると味も良いみたいです。
3)キムチを漬ける時に使うヤンニョム
キムチを漬ける時に塩辛を使うと深い味がでます。ハソンジョンエクチョはそんな塩辛製品の代表的なブランド会社で、よく熟成させているので手軽に利用でき、キムチの種類によって使用可能な塩辛の区分がされているのでキムチ作りに慣れていない人でも簡単に使えます。

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記事登録日:2000-12-06

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