ベスト・フード「チヂミ(ジョン)」

日本人に大人気の辛くな~い韓国料理!種類もいろいろあり

こんにちは!ソウルナビです。食べ物のあれこれがわかる好評ベストシリーズ第13弾!今回は日本人も大好きな辛くな~い人気韓国料理「チヂミ」にスポットをあててお送りしたいと思います。「チヂミ」は韓国風お好み焼き?!なんていわれるほど、日本のお好み焼きにもよく似た親しみのあるメニュー。もちろん韓国でも定番の人気メニューで、専門店はもちろん、伝統酒店でお酒のつまみとして、また焼肉店などのサイドメニューの一品としてもよく登場する料理なんです。今日はその「チヂミ」の種類や簡単な作り方、またおいしく「チヂミ」を食べられるお店などをご紹介したいと思います。それではさっそく行ってみましょう~!!
チヂミの種類
「チヂミ=」は現地ソウルではどちらかというと「ブチンゲ=」という名前で親しまれていて、海鮮類やお肉・野菜などと小麦粉をいっしょにし、鉄板を使って油で焼き上げる、まさに日本のお好み焼きに似たお料理のことをいいます。みなさんがよく韓国の食堂で注文するネギのたっぷり入った「パジョン」や、緑豆をひいて生地にして焼き上げる「ピンデトッ」もチヂミの一種といえます。また、お盆や正月・先祖の命日に行われる日本のいわゆる法事である"チェサ"を行うときのお供え料理の一品である「チョン(魚や肉・野菜を卵や小麦粉をまぶして焼き上げるも)」も「チヂミ」のひとつです。どれも鉄板に油をひきお好み焼きのようにジュージュー焼いて食べるのがポイント!
パジョン・・・おネギたっぷり海鮮入り海鮮パジョン パジョン・・・おネギたっぷり海鮮入り海鮮パジョン

パジョン・・・おネギたっぷり海鮮入り海鮮パジョン

カムジャジョン・・・小麦の生地の変わりに擂ったジャガイモを生地にして焼き上げるジョン。モチっとした食感が美味!

カムジャジョン・・・小麦の生地の変わりに擂ったジャガイモを生地にして焼き上げるジョン。モチっとした食感が美味!

キムチジョン・・・小麦の生地に細かく切ったキムチを混ぜて焼き上げるジョン。生地がキムチのオレンジ色に染まります。

キムチジョン・・・小麦の生地に細かく切ったキムチを混ぜて焼き上げるジョン。生地がキムチのオレンジ色に染まります。

ジョン・・・新鮮な野菜や魚などに卵と小麦をまぶして焼き上げたジョン。チェサ(法事)にも用いられます。 ジョン・・・新鮮な野菜や魚などに卵と小麦をまぶして焼き上げたジョン。チェサ(法事)にも用いられます。

ジョン・・・新鮮な野菜や魚などに卵と小麦をまぶして焼き上げたジョン。チェサ(法事)にも用いられます。

ピンデトッ・・・緑豆を石臼でひいたものを生地にし、海鮮やお肉をのせて焼き上げたもの。 ピンデトッ・・・緑豆を石臼でひいたものを生地にし、海鮮やお肉をのせて焼き上げたもの。

ピンデトッ・・・緑豆を石臼でひいたものを生地にし、海鮮やお肉をのせて焼き上げたもの。

チヂミは雨の日に食べる韓国国民食!
「チヂミ」を食べることのできるお店、特に専門店などの場合は、どのお店もとってもこじんまりしていて庶民的なお店である場合が多いよう。また伝統酒店といえばこれまた"庶民の酒場"というイメージの雰囲気であることからも、「チヂミ」という料理自体が韓国国民の庶民の味!といえます。また、韓国人に「雨の降る日に思い出すメニューといえば?!」っと質問するとほとんどの人が、「マッコリ<どぶろく>(ドンドンジュ)とパジョン(あるいはピンデトッ)!」っと答えます!なぜか昔からこのチヂミが"雨の日のメニュー"の代名詞となっているそう。ナビがちらっと聞いた話では、食欲のない雨の日にたっぷりの油で焼き上げた栄養価のあるチヂミを食べて元気づけよう!っという説もあるとか?!
チヂミを作ってみよ~!
今回はチヂミの中でも最も人気の高い海鮮パジョン、そしてオレンジ色が鮮やかなキムチジョンの作り方をご紹介します。

☆ヘムルパジョンが出来るまで☆
材料・・・ワケギ(ネギ)・海鮮(イカ・エビ・牡蠣など)・小麦粉(あればブチンカル)・塩・水・赤唐辛子のスライス・人参の千切り

1. 熱したフライパンに油をひいてワケギを置き、その上からチヂミ用の生地(小麦粉を水で溶き塩をいれたもの、あるいはブチンカル)を適当な大きさになるようにかけます。
2.イカ、エビ、牡蠣などの魚介類をのせ、彩りに人参の千切りと赤唐辛子スライスを散らします。
3.最後に卵をかけて焼きます。
4.だいぶ表面が焼けてきたところでひっくり返し、中まで火が通ったら出来上がり!
☆ キムチジョンが出来るまで☆
材料・・・小麦粉(またはブチンカル)・水・キムチ

1. プッチムカルに水を足してだまだまにならないようによく混ぜ、そこにキムチを入れてさらに混ぜます。
2. 熱して油をひいたフライパンの上に、タネをすぐ焼けるように薄く伸ばして、
3. 表の端まで焼けて来たらひっくり返してもう片方も焼けばOK!
※プチンカルは、韓国のスーパーなどで簡単に手に入るチヂミ用の粉。調味料などを配合してあるので、お水で溶いてそのまま使用できるのが主婦に人気の秘密。
チヂミの食べ方!
「チヂミ」はやっぱりアツアツの状態で食べるのがいちばんおいしく食べるポイント!日本のお好み焼きの場合はソースやかつお節・青海苔などをかけて食べますが、チヂミの場合は醤油ベースのタレに付けていただきます。お店の多くはその醤油ベースのタレにぶつ切りの玉ねぎやゴマを浮かんでいます。お味は玉ねぎの香りが油をすっきりしてくれるような感じであっさりめ。家で作る場合は醤油にごま油、すりニンニクや唐辛子の粉、ゴマ、玉ねぎ、細かく刻んだ青唐辛子などをお好みで調合していただきます。またチヂミ(パジョンやピンデトッ)といえば、お酒はやっぱり民俗酒の代表でもあるマッコリにトンドン酒!この2つの関係は切っても切れない関係~!マッコリにもビンデトッが恋しくなったらアナタももうれっきとした韓国人?!
緑豆を使ったチヂミ「ピンデトッ」は体にもヘルシー!
いろいろな種類のチヂミの中でも、体にやさしくヘルシーなチヂミがあります。それが緑豆のチヂミ「ピンデトッ」!小豆とおなじように緑豆にはいろいろな薬効があるのだそう。たとえば水腫れの鎮静や胃腸強化、頭痛・頭重を治す・尿通をよくする・イライラを和らげるなど。また栄養面ではビタミンA/B/Cなどを多くふくまれ、唇のできのもや傷、歯茎のむくみや疲労回復などにも効き目があるのだそう。さらに!さらに!解熱・解毒作用が高いのでニキビやそばかすといった美容効果もあるなど、女性にはうれしい食材といえます。こ~んな緑豆を生地として焼きあがった緑豆お好み焼き「ピンデトッ」はまさに健康食品そのものといえるかも!
<専門店>
○「チョンノピンデトッ」
黄色い看板が目印のこちらのお店。メニューは牡蠣パジョンや海鮮パジョン、海鮮ピンデトッ、肉ピンデトッ、野菜ピンデトッなどなど!ここでは直接緑豆をひいてピンデトッを作っています。ドンドン酒とピンデトッの組み合わせに是非チャレンジしてみてください。
○「ヨルチャッチッ」
ピンデトッの専門店として50年の歴史を誇る「ヨルチャチッ」!全て手作りの工程をふんで作られるピンデトッの味はソウルっ子にはすでに有名~!入れ替わり立ち代り常連客が押し寄せる庶民のお店です。
○「ジョン」※閉店
仁寺洞にあるモダンでシックな伝統レストラン!一般の伝統系の食堂とは一味違った雰囲気が人気の秘密。人気メニューは美しく焼き上げら盛り付けられたモドゥムジョン(チヂミの盛り合わせ)!鮮やかな色合いが食欲をそそります。
<民俗酒店>
○ハヌルタリ
学生の町、新村(シンチョン)にある民俗酒店。いつも大学生たちでにぎわいます。全体土の壁、瓦葺の屋根、木のテーブルといいランプといい、いかにも昔風のインテリアに徹底しています。こちらのナンバー1人気メニューはやはり海鮮パジョン!
○チョンガンエチピンタル
築100年の韓国の伝統家屋を改造して作った建物で、まさに伝統の街、仁寺洞(インサドン)の雰囲気をたっぷり味わえる伝統飲み屋。目玉は体にいい松の葉ドンドン酒(どぶろく)!とにかく一度飲んだら癖になる人続出とか!パジョンと一緒にぜひチャレンジしては?!
<その他の食堂>
○ミョンドン・タロクパッチッ
明洞(ミョンドン)の町を歩いたことのある人なら一度は見たことがあるかも!店先にいつもキレイ並べられた10種類のジョンはいつも食欲をそそります。お酒のつまみとして、夜の人気メニューだそう!
○マンポマッククス
新羅ホテルから歩いて15分ほどの場所に位置しているこちらのお店。ノットゥ(緑豆)をすりつぶしたものにキムチやわらび、ネギなどを加えて焼き上げた少し珍しいスタイルのピンデトッ!ピンでトッだけでなくチンタクやマンドゥと一緒に注文する人が多いよう!
いかがでしたか?!いろいろな野菜や魚介類の入った辛くな~い韓国料理「チヂミ」!どのタイプも野菜の入っていないものはありませんでしたね!これってやっぱり体にもヘルシーで"ウェルビーイング?!"な~んていわれている健康ブーム志向の現代人にもぴったり合いそうなメニューだと思いませんか!「パジョン」や「ピンデトッ」はもうマスターしたっという韓国リピーターのみなさんは「カムジャジョン」や「キムチジョン」にもぜひチャレンジしてみてくださいね!以上、ソウルナビがお伝えしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2004-07-14

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