ベストフード 「キムチチゲ」

家庭料理の定番キムチチゲ!キムチ独特の辛味と酸味を楽しめる、韓国料理の王道メニューを食べてみよう!

こんにちは!ソウルナビです。突然ですが、「韓国料理の定番料理と言えば!?」と聞いたら、皆さんがすぐに思い浮かぶものってビビンバや焼肉などではないでしょうか。でも韓国人にまったく同じ質問をすると、きっと1位か2位に入るんじゃと思われるメニューが「キムチチゲ」!韓国ならではの食べ物「キムチ」を使った汁物料理で、もはや国民食ではと思われるほど定番料理。そんな韓国グルメを代表するキムチチゲですが、韓国旅行の際にキムチチゲを食べたことがないという人、リピーターさんの中でも結構いらっしゃるのではないでしょうか!?素朴な料理のようで、実は食堂ごとに味にかなり差が出てくる奥の深いキムチチゲ。ナビも韓国に住みながらだんだんとハマッてきた料理の一つです。今日はこのキムチチゲについておさらいし、みなさんにもキムチチゲ好きになってもらいたいと思いますっ。さっそく行ってみよ~!

■「キムチチゲ」って!?

キムチチゲとはキムチで作るチゲ(鍋)料理のことで、冒頭で少しご紹介したとおり韓国人にとったら「超」のつく定番の家庭料理です。メインとなる食材はキムチで、そこに豚肉が入り、あとはネギなどの野菜を使用。そのほか、好みによって豆腐やトッ(餅)、タンミョン(チャッチェに使われる春雨のような麺)などを入れることもあります。キムチといったら韓国のどの家庭にも常備食としておいてあるような食材!そんなキムチさえあれば少なめの食材で作れるし、味付け自体もキムチの味がベースになっているから調理も楽。冷蔵庫の余りものと一緒にチャッチャと作れるわけで、キムチチゲが毎日のように食卓に並ぶという家庭だって少なくありません。

■独特の酸っぱさも堪能しよう!

そんな家庭料理の基本メニューであるキムチチゲですが、食堂で食べる場合はより専門的な深い味を堪能できることが多いもの。特に差が出るのはキムチ。「ムグンジ」と呼ばれる長期間熟成させて発酵が進んだ酸っぱいキムチを利用して作られるキムチチゲが使われることも多く、このムグンジとはだいたい6ヶ月以上漬けられたもの。お店によっては3年近く漬け込まれたキムチを使って調理しているところもあり、その「漬かり具合」で食堂ごとに味がだいぶ変わってきます。そんなわけで、同じキムチチゲでもお店によって全然味が違うなんてこともしばしば。よく漬かっていればいるほどおいしいという声も多く、キムチチゲの有名店では家庭ではなかなか出しづらい味を堪能できます。「キムチチゲはキムチで作られたスープ料理」ということで「さぞかし辛いんだろうな~」とみなさんは思うかもしれませんが、実はキムチの深みある酸っぱさもキムチチゲの特徴的な味わいの一つ。韓国の人たちはこの独特の酸っぱさが大好きなんです^^。
ムグンジ(長期間熟成させたもの)
ムグンジ(長期間熟成させたもの)

ムグンジ(長期間熟成させたもの)

熟成させられたキムチはトロトロになっていて、その食感と辛み&酸っぱさのハーモニーでご飯が進む進む!スープとして飲むだけでなく、こうやってご飯の上にのせて食べたりスープをご飯にかけて食べるのもナビ的オススメ。

■こんな変り種のキムチチゲも!

キムチと豚肉は味の相性がよく、基本的にキムチチゲと言ったら豚肉が入っているもの。でもちょっと変りダネのキムチチゲとして、チャムチ(ツナ)やコンチ(サンマ)、またコドゥンオ(サバ)を使ったキムチチゲなんていうのもあります!韓国には魚の生臭さが苦手だと言う人が結構いるものなのですが、そんな生臭さをキムチの味と香りが消してくれ、肉とはまた違った味わいを楽しめることからこれらのキムチチゲも人気。特にチャムチキムチチゲの場合はツナ缶さえあれば簡単に家でも作れるので、お料理が苦手な人でも楽に作れますよ。
<チャムチキムチチゲ> <チャムチキムチチゲ>

<チャムチキムチチゲ>

<コンチキムチチゲ(「三金(サンキム)」)> <コンチキムチチゲ(「三金(サンキム)」)>
<コンチキムチチゲ(「三金(サンキム)」)> <コンチキムチチゲ(「三金(サンキム)」)>

<コンチキムチチゲ(「三金(サンキム)」)>

■キムチチゲを作ってみよう!

家庭でも手軽に楽しめるキムチチゲ。それでは実際に作ってみましょ~!
材料
キムチ4分の1株
豚バラなどの薄切りの豚肉
ニンニク
醤油少々
ごま油少々
長ネギ
豆腐
作り方
1. 発酵してあるキムチ4分の1株を食べやすい大きさに切ります。
2. 次に豚バラも食べやすい大きさに切ります。豚バラが得意じゃないという人はツナ缶を代用してもOK!
3. 鍋にごま油を少し引き、火が通ってきたら先ほど切っておいた豚肉とキムチを入れてしっかり炒めます。このときキムチが焦げないようにしましょう。
4. お肉に火がしっかり通ったら鍋のぎりぎりの部分まで水を入れて、強火で沸騰するまで煮ます。
5. 沸騰してきたら、キムチから出た汁が余っていたら少し鍋に入れ、火を弱火にしてそのままコトコトと煮詰めましょう。
6. 煮詰めている間にニンニクをつぶしたものを鍋に入れます。写真くらいの鍋なら、ニンニクは2片ほど。好きな方はたくさん入れてもかまいません。
7. 鍋のスープが半分くらいになってきたら、味を見て見ましょう。きっと、まだちょっと薄いなという味だと思うので、ここで食べやすく切った長ネギを鍋に入れて一緒に煮ます。
8. 醤油を大さじ2~3杯加え、豆腐を食べやすい大きさに切り、鍋に入れ、そのまま煮続けます。スープが濃くなってきたな?!と思ったら、味見をして出来上がり!

■キムチチゲの人気店で食べてみよう!

家で手軽に楽しむキムチチゲももちろんおいしいけど、やっぱり専門店や有名店で食べるとまた違う味わいを感じられるもの。地元の人たちが大好きなキムチチゲが食べられる人気店を一気にご紹介しましょう!
◇チャンホワンコッチャン(西小門本店) 
お店の名前は「チャンホワンコッチャン(チャンホ王ホルモン)」ですが、ホルモンよりキムチチゲで有名なお店。味はムグンジ(長く漬けたキムチ)を使った酸っぱめのスープが特徴。創業30年以上というだけあって、お店は古くて狭~いものの、市庁、西大門、ソウル駅からも近く、お昼どきになると周辺のサラリーマンやOLで満員御礼!どころかお店の外にも待っているお客さんがいる、という人気店。
住所:ソウル市中区(チュング)巡和洞(スンファドン)6−16
電話番号:02-756-5070
営業時間:(昼)11:00~14:00、(夜)17:00~22:00

◇オモリチゲ(乙支路店)  (乙支路・忠武路エリア)
ムグンジキムチ、それも3年間熟成させたキムチを使ったチゲを食べられるのがこちらのお店。キムチは長いこと発酵させると独特の苦味や生臭さが出たりもするのですが、こちらのお店では「オモリチゲ」特製の薬味を使うことで旨みだけを残すことに成功したそう。酸味の効いたすっぱいキムチは煮ることによって少しソフトになり、独特の酸っぱさを旨みとして楽しめるキムチチゲになっています。蚕室(チャムシル)にある本店も有名。
住所:ソウル市中区(チュング)草洞(チョドン)19−2 2階
電話番号:02-2266-0222
営業時間:24時間営業

◇ヒョンデジョンユッシクタン(ヒョンデ精肉食堂)  (狎鴎亭・清潭洞エリア)
キムチチゲが大好きな地元の人や芸能人が集まってくるお店。ムグンジキムチを使ってはいますが、漬けられた期間が1年と少しであること、またチゲが煮詰めすぎない状態で出されるので、酸っぱすぎずキムチ独特の甘みも感じられるキムチチゲになっています。昔お肉屋だったお店なだけに、ゴロッとしたお肉が入っているのも特徴!24時間営業なのでいつ来ても食べられるのがいいですね。
住所:ソウル市 江南区(カンナムグ)清潭洞(チョンダムドン)1−25
電話番号:02-540-7205, 02-546-1678
営業時間:24時間営業

◇クァンファムンチッ(光化門チッ)  (市庁・光化門エリア)
こちらで食べられるのは、酸味の効いた深漬けキムチと、冷凍ではなく生豚肉のモクサル(豚の首の部分の肉)を大ぶりに切ったものがたっぷり入ったピリ辛味のキムチチゲ。地元でも有名な老舗店ですが、お店はテーブルが5つしかないとっても小規模なもの。韓国の昔ながらの食堂スタイルで、ランチタイムなど食事時間はすぐに満席になってしまいます。チゲのお味は適度な辛さは残しつつ、酸味もしっかり効いているタイプ。味も雰囲気もリピーター向けかな?
住所:ソウル市 鐘路区(チョンノグ) 唐珠洞(タンジュドン) 43番地
電話番号:02-739-7737
営業時間:9:00~22:00

◇明洞キムチチゲ  (明洞エリア)
明洞という繁華街の中にひっそりとたたずむ穴場的なお店。しっかり熟成させたキムチをたっぷり使っていて、厚めにカットされた生の豚肉が入っています。テーブルの上にあるコンロで一煮立ちさせるとふわ~っとピリ辛な香りが漂い食欲をそそる!半透明になったキムチ、そしてキムチのエキスを吸い込んだ豚肉&豆腐~。ほんのりと感じる酸味とピリ辛さに、石釜で出してくれるご飯がいくらでも進んじゃいますよ!
住所:ソウル市中区(チュング)明洞1街(ミョンドンイルガ)32番地
電話番号:02-776-6721
営業時間:11:00~22:30

◇三金(サンキム)  (明洞エリア)
キムチとサムギョッサルを扱っている、キムチ料理を主に扱う専門店。テーブルで煮るときの見た目は少しスープが薄そうに見えたけど、味はかなり酸っぱめ!韓国の人たちが大好きな酸っぱいキムチチゲで、地元のサラリーマンやOLたちでランチタイムはごった返し状態になります。ぶつ切りの豚肉も多めに入っているので、見た目よりおなかがいっぱになるはず!おかずとしてケランマリ(卵焼き)を頼むのもオススメですよ。(こちらのお店はサンマを使った「コンチキムチチゲ」も人気!)
住所:ソウル市 中区(チュング) 忠武路2街(チュンムロイーガ)12-16 サミョンビルディング1F
電話番号:02-771-5025
営業時間:11:00~22:00

◇ハノッチッ  (西大門)
蒸したキムチ料理の「キムチチム」が有名なお店ですが、同時にキムチチゲも人気。他のお店と同じように具は豚肉が基本で、その他に玉ねぎやネギ・豆腐などが入っています。プ~ンと香る酸味あるキムチチゲの香りが店内に充満していて、いざキムチチゲが登場すると酸味と甘みがうまく調和したお味でご飯がとまらなくなっちゃいそう。
住所:ソウル市 西大門区(ソデムング)冷泉洞(ネンチョンドン) 178番地 
電話番号:02-362-8653
営業時間:10:30~21:30

◇クルタリ食堂  (孔徳)
社長のお母さんがお店を始めてから30年ずっと守り続けている味で勝負しているのがこちらのキムチチゲ。ムグンジではなく約1ヶ月のあいだ熟成させたキムチを使っているから、酸っぱすぎない程よい酸味のあるスープを堪能することができます。豚肉独特の臭みもないし、酸っぱすぎない点も含めて旅行者の方々も比較的食べやすい方と言えそう。キムチはとろとろと柔らかいけど、豚肉は意外にも噛み応えのある硬めタイプ。その対照的なところがまた新鮮。
住所:ソウル市 麻浦区(マポグ)桃花洞(トファドン)182−10
電話番号:02-706-0323、02-712-0066
営業時間:11:00~23:00

◇チョンジュフェグァン(清州会館)  (市庁・光化門エリア)
お店自体は焼肉も取り扱っているのですが、人気なのはキムチチゲ。特にランチタイムとなると、周辺のオフィスからこぞって人がやってきてはキムチチゲを注文して食べて行きます。こちらのキムチチゲは酸っぱ~い韓国独特のキムチチゲの味に比べて酸味控えめ。マイルドな味になっているのでビギナーさんでも試しやすい味になっています。値段も手ごろだし、肉や大きな豆腐などでかなりおなかいっぱいに。ラーメンも注文の際に頼み、中に入れてプデチゲ風に食べてみてくださいね!
住所:ソウル市 中区(チュング)茶洞(タドン)176番地
電話番号:02-777-3521/02-757-1812
営業時間:9:00~22:30
食堂で外食をするとき、韓国に来たばかりのころはキムチチゲを注文することはほとんどなかったナビ。キムチのチゲなんてつまらない、せっかくだからもっと変わったものを、なんて思っていたんです。でも、時が流れるにつれキムチそのものの深い味を堪能できるキムチチゲの魅力に気づいてしまった!家でもキムチチゲを毎日のように食べているであろう韓国の人たち。そんな地元の人たちが外の食堂でもキムチチゲを食べていることから、韓国の人たちのキムチチゲ好きが伺えますよね。今度の訪韓時の「食べたいものリスト」を作っていらっしゃるみなさん!その一食に、韓国料理の定番「キムチチゲ」を加えてみてはいかがですか!?^^以上、ソウルナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2009-01-05

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