タンタンのソウル風景イゴッチョッ・第9回「秋だ!山だ!登山報告」

青い空に爽やかな風。焼き栗の屋台に秋色ファッションのディスプレイ。ソウルはすっかり秋模様。この度、たんたんは秋風に誘われるように山登りにチャレンジ!まだ紅葉には早かったけど爽やかな秋風に吹かれてソウルの山を堪能(!?)して参りました。今回はその報告です~。
今回、登ったのはトボン山のウイアム(牛耳岩=頂上にある大きな岩が牛の耳のような形をしていることからつけられた名前だそうです。)同行したのは日本語を勉強中のサラリーマン、朴さん、李さん、高さんの3人。みなさん、週に1、2回は健康にために山に登るという強者ぞろい。日頃、運動不足の私がついていけるだろうか?と一抹の不安を抱えつつ集合場所の地下鉄4号線サンムン駅へ向かいました。
午前9時にいよいよ山登りスタート!傾斜に差し掛かる前の平地には唐辛子畑や白菜畑が!目の前にひろがる田園風景を堪能しながらをテクテク。のどかな風景に「やっぱり自然はいいな~」とまだこの時点では余裕がありました。 ・・・が、次第に傾斜が(当然です。山登りなんですから)!最初は割と緩やかな傾斜。にも関わらず日頃の運動不足がたたったのかかなりしんどい。はあはあ息切れ。この先、どうなるのだろうかという不安が心の中でぐるぐると渦巻く!
韓国の山って日本の山と違って岩山なんですね。土を踏みしめて登るというより岩をはい登るって感じ。傾斜もだんだん険しくなりもうバテバテのヘトヘト。ジーンズは汗で肌にひっついて歩きにくいしリュックを背負った背中も汗でびっしょり。疲れで足元はフラフラ。なんでこんな辛い思いをしなくちゃいけないの~?と山登りに参加した自分を恨めしく思ったりして。はあはあ息切れして呼吸をするのもしんどいくらい。でも他のお三方は鼻歌など歌ったりして余裕綽々。勉強熱心な皆さんは「〇〇は日本語でなんて言うの?」「△△は日本語でなんて言うの?」と次々に質問を投げかけてくるけれどそれに答えるのも正直、しんどい~。いや~、日頃鍛えてる人はさすがに違う!と内心、舌を巻いてしまいました。
途中、ウォントン寺というお寺を見学。小さくてこじんまりとしたお寺だけど木魚の音や読経の声にす~っと気持ちが落ち着いていく感じ。お寺には気持ちを静めてくれる不思議な力があるみたい。仏教徒ではないけれどなぜか敬虔な気持ちになってしまいました。しばしの休息・・・。
山登り、もとい岩登りもいよいよ最終段階へ。これが最大の難関でした。傾斜が半端じゃない!「うんしょっ、よいしょっ」と岩をよじ登り、這い登り・・・。この時点ではもう思考能力ゼロ。ただ目の前の岩を克服するのみ。髪の毛までまるで水をかぶったかのように汗でびっしょり(これにはさすがにびっくり)。登山開始後2時間にして遂に頂上に到着~(パチパチ~!)遂にやり遂げた~という達成感になんとも言えない充実感が!爽やかな風に吹かれて眼下に広がるソウルの街を見ながら飲んだコーヒーは最高。この達成感、充実感があるから人々は山に魅了されるのね、と納得。至福の一時でした。
しかし山に登ったら下りなければなりません。そうです、下山です。至福の時で終わらないのが山登りっていうわけです。下山・・・これがなかなかの曲者でした。というのも砂利道なんです。下り坂+砂利・・・結果は明瞭。ズルズル滑る滑る。滑ってこけるだけならいいけれど何せあたりには岩がごろごろ。滑ってこけて岩に頭でもぶつけたら~!!!と思うとマジで恐い。でも実はズルズル滑ってるのは私だけなんですよね。他の方々はどうってことなくスタスタと山道を下っていく。私の場合、要領が悪いからなんだそうです。山登りに慣れれば要領をつかんで滑ることなく下山できるとのこと。「下を見ないで前を見る!」「恐いと思うと余計に危ない!」と皆さん親切にいろいろアドバイスしてくれましたが無理だ~!無茶だ~!と内心半べそ状態。いや~マジで恐かったです。(実は私達が下山したコースは何と危険指定されているコースだったんです。強者の皆さんはあえて迂回コースを避けて危険コースを選択したってわけです。)
登山スタートから5時間後に無事下山。無事に下山できた安堵感からお腹がグ~ッ。一行は麓のマス料理専門店へ向かい、定食を注文。さすが韓国!ずらりと並んだ料理の数々に感嘆!天ぷら、お刺身、焼き魚、チャプチェ、豆腐、キムチ、ナムル・・・etc 美味しい、美味しいと料理に舌鼓を打ち、これまた至福の一時。なんと言っても登山後のビールは最高~!!これがあるから登山は止められない!?
苦あれば楽あり、思わず水戸黄門様のテーマ曲が流れちゃいそうな山登り体験。運動不足解消と下山後のビールをお目当てにまた山に登っちゃおうかしら!?ちょっと病みつきになりそうな予感を残してこの度の登山は幕を下ろしたのでありました。ちゃんちゃん。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2002-09-25

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