みぽりん@そうる.com・第5回「みぽりん風キムチの作り方」

第5回「みぽりん風キムチの作り方」

最近「みぽりんさんて普段何されているんですか?」なんていうご質問を受けることがあるんですが、はっきり申しまして「主婦」しています。主婦に関してごちゃごちゃ言う気はありませんが、楽なようで楽じゃない。暇なようで暇じゃない。不思議なお仕事ですね。
さて私も一応韓国人を夫に持った主婦なので、韓国料理を作ります。ほぼ毎日ですよ。ところで韓国料理を作りながらいつも思うんですが、どうも私の考えてきたお料理とは違うのです。理由はやはり唐辛子の粉とにんにくにあるようなのですが、あの真っ赤な色と、強烈な匂いからは料理というイメージが湧かないんです。もちろん不味いという意味では決してありません。私は韓国料理は大好きなのですが、頭の中で料理に対して抱いてきたイメージと、あの真っ赤な色は不釣合いなのです。それで韓国料理って一体何だろうかと長年考えてきたのですが、最近やっとわかりました。「ハリーポッター」という最近大ベストセラーの本がありますが、その中で主人公のハリーが魔法薬学という授業で、魔法のお薬を作る箇所があるのです。大なべにいろんな種類の薬草を入れて、ぐつぐつ煮たり、魔法をかけたりするのですが、ここを読んでいて、はたっと思いついたのです。韓国料理って魔法の薬を作るのと似ているのです。それで今日はみぽりん特製のキムチの作り方をハリーポッター風にアレンジしてお教えしようと思います。ゲストは魔法薬学のスネイプ先生にお願いしました。それでは始まり始まりーーー
※これを読む前に、映画「ハリーポッターと賢者の石」を御覧頂くか、本を読んでくださると100倍くらい面白いはずです。

第一段階)材料を買いそろえる。

もちろん満月の夜に畑から盗んでくる必要はありません。
材料
白菜大:2個、にんにく:2個、大根大:半分、生姜:1個、わけぎ:1掴み、いわしのエキス:少々、たまねぎ中:2個、唐辛子の粉:カップ杯
白菜を塩漬けにするために・・・
荒塩 たっぷり:4つかみ、水:どんぶり2杯くらい
 

第二段階)切る

メインの材料の白菜ですが、4cm四方くらいに切ります。大根は千切りに。わけぎは3cmくらいに切りそろえます。特にわけぎは緑のポイントをキムチに添えるものなので、綺麗に切りそろえてください。それからタマネギですが、スライスしてもいいのですが、ビースターでジュースにしておくと、一層おいしいキムチができいます。もちろん、ニンニクと生姜はよく洗って皮をむいてから、摩り下ろしておきます。私はこれもビースターで粉々にすることにしています。にんにくは魔よけにはなりますが、手に付くと強烈に匂うからです。

第三段階)塩漬け

*準備するもの:大型のたらいとざる
切った白菜を塩漬けにします。切ったばかりの白菜は膨大な量なので、流しが白菜の山で埋もれてしまいますから、白菜を洗う前にまずは塩漬けにするのです。そして白菜の量が半分くらいに縮んでから洗うのがいいですね。塩漬けの方法は、大型のたらいに切った白菜を入れ、荒塩をドッバっとかけます。そして準備したどんぶりに並々と水をいれて、塩の上から水をかけます。こうすると早く塩が溶けて白菜の塩漬けがスピーディーに出来上がるというわけですが、この時思い切りが大切です。塩漬けはキムチ作りの山場ですから、威勢よく塩をかけてください。そうしないとキムチとは程遠い代物が出来上がってしまいます。そして1時間に1回ずつ白菜を押したり、ひっくり返したりして、塩がまんべんなく行き届くようにするのです。大体5時間が目安ですが、白菜が半分の量に縮んだ段階で大型のざるに移し、きれいに水洗いし、最後にもう一度ざるに移して、水をよく切ってください。もちろんこの間「マシッタマシッ~ケマシイ~~ッソ」とか呪文をかけてもいいですが、あんまり関係ないのは当然のことですね。

第四段階)混ぜる

塩漬けの白菜とそのほか全てをまぜます。ここは大切なのでスネイプ先生にほんの少しお手伝いしていただきましょうね。
「。。。。生姜は1つでいいと。聞こえなかったか?みぽりん君。いわしのエキスは少々でいいと明確に申し上げたつもりだが?いったい我輩はどうしたら君に理解していただけるのかな。」
分かりましたかな?

第五段階)更に混ぜる

やはりキムチは辛くないと美味しくありません。そしてキムチの味を決定するのは、やはり唐辛子の粉の味なのです。ところが市販の唐辛子の粉は、色はどす黒いし、ものすごく辛いし、これを使って美味しいキムチを作るのはかなり難しいと思います。私も今までに何回となくキムチ作りで失敗してしまったのですが、最大の原因は、悪質な唐辛子の粉にあったと確信しています。こんなことにもなりかねません。
「チョコレート色か。みぽりん君。チョコレート色。君、教えていただきたいものだが、君の分厚い頭蓋骨を突き抜けて入っていくのもがあるのかね?」
やっぱりオレンジに近い明るい赤にならないとキムチはおいしくないのです。私は、といいますと知り合いの田舎から、手作り無農薬の美味しい唐辛子の粉を一年分買って、冷凍庫に保管してあるのです。ふふふ。なにはともあれ唐辛子の粉をたっぷり入れましょう。

第六段階)味見

最後にもう一回スネイプ先生にお手伝いを。
「材料はもう全部加えたはずだ。このキムチは食べる前に発酵させねばならぬ、、、後片付けをしておけ。1日後にみぽりん君のキムチを試すことにしよう、、、」
味加減ですが、かなり塩辛くて唐辛子が利きすぎたかな~くらいが、発酵したときにちょうどいい味です。作ったばかりの時ちょうどいい味のキムチは、発酵したときボンクラな味になります。そして初夏でしたら、まる一日くらいに台所の隅に置いておいてから、味をもう一度見てください。

さあ、いかがでしょうか。おいしいキムチが出来たでしょうか?失敗してしまって大量の変てこなキムチが出来てしまったら。。。そのときは完全に発酵するのを待ってからキムチチゲにしてしまうのです。これこそ大鍋でぐつぐつ煮つめるというまさに魔法薬学的な料理ですから、何も心配はいりません。(?)それではご健闘をお祈りします。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2002-06-14

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