みぽりん@そうる.com・第10回「一般アジュンマの危機意識」

第10回「一般アジュンマの危機意識」


皆さんお元気でしたか、みぽりんはお正月に日本に帰って、拉致事件の報道をテレビで見過ぎて、すっかりブルーになってしまいました。その上北朝鮮の核問題も重なって、今にでも頭の上から爆弾の破片が落ちてくるような錯覚に苛まされています。小泉さ~~ん、助けて~~~。 ところで韓国の主婦は北朝鮮や核開発のことをどう思っているんでしょうね?恐怖に慄くみぽりんは、さっそくご近所のおば様たちにインタビューして来ました。

「スジンちゃんのお母さん」40歳

プッカン(北韓、北朝鮮のこと)はもちろん怖いし、戦争が怖いのは当たり前。でももし戦争になっても、逃げる所なんてないでしょう。韓国は3方が海で囲われているから、海に落ちるしかないのよ。(#ははh)だからここに居るわ。逃げようがないもんね。でもね、私なんて小、中、高、大学時代を通じて、ずっと戦争が起こるかもとか、北が攻めてくるかもなんていう話を聞いて育ったし、避難訓練も沢山したし、大学一年の時なんか非常事態だといって半年も休校になっちゃったし。。。要するに免疫ができちゃっているのよ。今更騒がれたって、またか~っていう感じ。だからお金を使わないようにするとか、非常食を買うなんてことはしないわ。なるがままに任せるのよ。
##腹が据わっていますね。それに全然動じていない。すごいすごい。それでは次はもうちょっと若い人に聞いてみましょう。

「チウォンちゃんのお母さん」35歳


怖がったってどうしようもないから私も考えないことにしているの。また?くらい。そうそう5、6年前スウォンの空軍基地に北の戦闘機が亡命して来たんだけど、あの時はすごく怖かった。母が忠清北道に住む遠い親戚の住所を見せながら、何かあったらここに逃げるのよって言ったの。今でもあの紙は大切に取ってあるんだけど、あんまり田舎なものだから、朝鮮戦争のときも何も起こらなかったんだって。要するに文明も来ないけど、敵も来ない。そういうところが安全だというの。でもあんな山奥まで、行けるかしら?
##田舎に疎開する。これも一つの手ですね。では次はもうちょっとお年を召した方に聞いてみましょう。

「チェーさん」5?歳


韓国人は気にしなさすぎ。私はもっと危機を感じるべきだと思うわ。だってプッカン(北韓)ってすごく怖い国じゃない。私は20年近く前にインチョン(仁川)近海に敵機接近っていう事件があってね、実は亡命機だったんだけど、一時間くらいソウル市全体が非常事態を宣言したことがあったのよ。そのときはもう駄目かと思って、母の手をとって号泣しちゃった。まあ今回も何事もなく終わることを心の底から祈っているわ。
##なるほど。50代になると反応も変わりますね。それでは次はうちのお姑さんに登場していただきましょう。18歳の春に一人で北朝鮮から逃げてきたという凄腕です。

「姑」70歳


戦争がおこったら?そんなこと心配するなんてお前は思ったよりずっと馬鹿だね。起こったら起こったで考えればいいの。え??どこに逃げるかだって。逃げる所なんてないに決まっているんだから、うちに来るのよ。うちに。一緒にいれば何とかなるよ。
##ひえ~~それでは最後に旅行代理店にお勤めの、40代後半のキャリアウーマンに登場していただきましょう。

「イーさん」4?歳


日本には地震があるでしょ。でも普段から地震が怖いからって、逃げ回る人っていないでしょう。韓国とプッカン(北韓)との関係も同じようなものなのよ。怖いからって、ビクビクしている訳にはいかないのよ。私も外国に出張すると、韓国が危険に感じられるんだけど、住んでいると鈍感になるっていうか、実感が湧わかなくなるものなのよ。。。みぽりんちゃんも元気を出して!心配したって仕方がないでしょ。
##うるうるうる。元気付けてくれてありがとう。

このように韓国の主婦達はプッカン(北韓)に対して、長年の予防注射のしすぎか、はたまた毒の飲みすぎか、何のアレルギー反応も示さないという驚くべき状態になっていたのでした。みぽりんよ。あなたはちっとも韓国人化していませんね。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2003-02-17

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