「みなみやま」の2003年秋・韓国東北部の旅

2003年10月20日から24日まで江原道と安東を旅行しました。

2003年10月20日から24日まで江原道と安東を旅行しました。

1.江陵(カンヌン)までの旅  

朝また早起き。7時前に出発である。木曜日にソウルへ戻ると約束。とりあえずソクチョ(束草)を目指す。ヨグァン(旅館)の主人が駅までつきあってくれる。朝風呂に行くという。場所は6番出口を出たビル。ベストウエスタン東大門ホテルの近く。地下鉄でソウル高速ターミナルへ。今回は湖南線のターミナルへ。とりあえず江陵まで行くことにする。運賃は15300ウォン。所要予定時間は3時間10分。クレジットカードを使うことを試す。カードはOKかと聞くといいという。それでカードを渡し、差し出されたテンキーで暗証番号を押すとチケットが買えた。カードはVISAを使う。マスターカードもいけるようだが、今回は持参しなかった。このあと江陵から安東まで国鉄でも使ってみた。OKである。ただし、安東の高速ターミナルでは断られた。場所によって違いがあるようだ。
バスは京釜高速国道(1号線)を南下、水原インターから嶺東(ヨンドン)高速国道(50号線)を東に進む。途中、高速国道からエバーランドの入口の看板が見える。50号線は利川(イチョン)で中部高速国道(55号線)を横切り、さらに東へ。栄州で中央高速を横断する。中央高速は春川から安東を経由、山間部を通る高速国道である。農村が続く。 このあたりで霧が濃くなる。東へ進むと高速国道は山間部へ。道路も新しく、快調の4車線である。
1時間半ほどでサービスエリアへ。トイレ休憩である。ここで運転手に休憩時間を確かめる。シボブン(15分)だという。綺麗なサービスエリアで中でうどんでも食べたいと思ったがさすがにここは外国である。遠慮して外の売店でミートボールの串を買って食べる。意外とおいしい。各サービスエリアはそれぞれローカル色を出しているようである。運営も各エリアで任されているようである。バスは出発し、快調に走る。綺麗な道路である。
途中、大規模なヨンピョン(龍平)リゾートの標識が大きく出る。スキー場があるらしい。道路の両側は農村風景が続く。水田はなく、山の斜面が野菜畑になり、畑自体が傾斜している。 他の地方も山間部は同じ光景を見ることができた。韓国の山間部の農地の特徴である。 高速国道を出るとそこは江陵の高速バスターミナルだった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~江陵~束草間 省略~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

2.紅葉のソラクサン(雪獄山)は最高の景色だった。

まさかここまで来て山に登るとは考えていなかった。偶然のたまものである。ソクチョ(束草)には市外バスターミナルと高速ターミナルが別の場所にある。ソウルから直行の優等バス(あのピンク色で3列座席のバス)に乗れば市内の入り口の高速ターミナルまでだったはずだ。今回は江陵経由なので市外バスだった。ターミナルは市中心部を抜け港のある北側に位置している。 但し、ソラクサンは束草から江陵に数キロ海岸線を戻り、山側に入る。したがって高速バスターミナルから乗るかヤンヤン空港からの直行バスの方が便利かもしれない。
市内バスは、川沿いを速いスピードで山側に入って行く。途中、ミンバク(民宿)らしい韓国の伝統的な瓦屋根の集落がある。全州のハノク村の雰囲気だが、建物が新しくきれいだ。さらにバスは川の左岸から川を渡って右岸へ。道路沿いにこぎれいなモーテルが続く。その数は半端じゃない。そして、ロープーウエイが遠くに見える頃、大型ホテルが並んでいる。このあたりから大型観光バスが多く見られてくる。団体旅行客だ。終点で客を降ろしたバスやすでに下山した団体客を乗せたバスである。その数の多さに驚く。そして、自家用車も多い。そして、もう終点は近いかと思ったのは間違い。道路の渋滞が始まる。バスは、トロトロすすむ。奥からは次々に観光バスや自家用車が降りてくるが。道路には渋滞客を相手に物売りまで出ている。ここは、何でも商売チャンスを生かすエネルギッシュな韓国らしさかと思う。さらに歩道を観光客が終点の方向から徒歩で次々と歩いてくるのだ。服装もまちまちだが登山の服装も目立つ。年齢層は若者から年配者まで幅広い。そこからまだ渋滞は続いたが、やっとの事でバスの終点まで着く。大駐車場は車でいっぱいである。終点を降りると人、人、人でいっぱいである。「歩き方」に書かれたチケット売り場があり、1時間30分待ちと書いてある。列の後ろに並んでいると親切なアジュマが日本語で私たちは団体だから前に行ってチケットを買えという。5000ウォンを用意するとお釣りをくれた。2800ウォンである。これは国立公園の入園料だった。
さらに奥のロープーウエイ乗り場の建物へ行くと人が一杯。ここでやっとロープーウエイのチケット売り場があった。1時間30分待ちだと日本人と見て英語で説明。おまけに7000ウォンだ。ちょっと迷ったがここまで来て乗らないのも損だと思う。チケットは時間指定で2時50分発。 これは正解だった。

3.紅葉のソラクサン(雪獄山)でロープーウエイに乗る 

ロープーウェイ(ゴンドラはスイス製)。雪嶽山ロープーウエイのチケットには発車時間が明記されている。バーコードがついていて読みとり機で一人一人係員がチェックしている。2人券、3人券もある。このあたりが韓国のコンピュータ化の現在を象徴しているかもしれないと思った。帰りは50人ずつ先着順。これはあとで聞いたことだが。
時間があるので、土産物屋をのぞく。食堂も兼ねていて、外にはテーブルといすが置かれている。しばらくここで時間待ちをすることにする。数千人はいるこの観光地雪嶽山で日本人はいるのだろうが、全く日本語は聞こえてこない。不思議な感覚である。
しばらく一人だったが、年配の男性3人が席に座る。しばらくして日本人とわかったのだろう。日本語で話しかけてくれる。相手が80歳と78歳、73歳ということがわかった。80歳の老人は北海道に5歳までいたという。日頃は使っていない日本語がそれでもこちらには理解できる。忠州から来たところまではわかった。地図を見て「ちゅうしゅう」と発音してくれる。日本語以外に漢字が通じる世代である。忠清北道。韓国の内陸。そんなところからも観光に来る。有名観光地なんだろうが。今の韓国のレジャーの一コマかもしれないと思った。そのあと、息子世代の人たちも集まってきて、ハングルで日本人だと言うことを説明してくれたりして、和気藹々とした雰囲気になった。
時間が来たので、失礼する。
そのあと、ロープウエイの列に並ぶ。団体が多くてまごまごしていたのだろう。今度は33歳の女性が声をかけてくれる。ソウルから束草に仕事の手伝いに来ているという。近く、美容師の勉強に大阪へ行くという。そんな話を、片言の日本語で話してくれる。連れがいて、彼女は日本語はわからない。日本に行ったことがあるという。大阪で、彼女の日本語は関西弁。親切にガイドしてくれたのである。
彼女は修学旅行で雪嶽山に一度来たことがあるという。友達が行きたいというのでついてきたという。 ホテルは、雪嶽洞で30000ウォンだという。後で考えて雪嶽洞に宿泊してもよかったかもしれないが。 彼女はミンバクを盛んにすすめてくれた。
ところで、これまでは行き当たりばったりの一人旅。見所も多く見逃してきたのだが。今回は違った。頂上駅で終わりにしようと思っていたが、彼女がまず連れて行ってくれたのは、頂上駅から少し降りたところにあるお寺。願い事をするという。尼さんが一人いた。またこの寺の裏側の絶壁がすばらしい。さらに樹齢500年の古木の松、漢字表記がある。今度は、さらに上へ登って権金城(標高800m?) へ。とにかく元気で、厚底サンダルにもかかわらず、頂上まで引っ張られていってしまった。最上部は、小さな足場があるだけの岩場だが、登ることができた。絶景である。さらに彼女は北にある金剛山観光の話までしてくれた。雪嶽山の岩場のある景色は独特の景観を見せている。それが韓国の人たちの自慢でもあるのかもしれない。
<権金城からみた山並みと谷間>

<権金城からみた山並みと谷間>

<雪嶽洞から権金城までの登山道の案内図>

<雪嶽洞から権金城までの登山道の案内図>

<岩肌の権金城最上部>

<岩肌の権金城最上部>

<権金城の頂上にあるメダル屋さん>

<権金城の頂上にあるメダル屋さん>

<権金城頂上からみた美しい眺望と谷間の雪嶽洞>

<権金城頂上からみた美しい眺望と谷間の雪嶽洞>

頂上には例の国旗の他、ちゃっかり記念メダルの売店まであった。その荷物も担いであげたのだと思うと、バイタリティを感じた次第。最後の岩場を見て、引き返す人も多い中、年配の女性が元気に登ってくる。いわゆるアジュマ達。やはり、韓国でも元気なのは女性だ。
時間が過ぎたので、山を下りることにする。ところが、日本語のわからない彼女の友人が先に降りる列に並んでしまった。やきもち?それで列の後ろに並ぶ。が、少し彼女同士が話をして、チケットを私のと交換してくれと言う。理由は彼女たちは二人券、私を最後までガイドしてくれるので、一人券を彼女の友人が持ち、チェックを受け、先のゴンドラで降りるという。下で待つというのだ。長々となったがこれで最初に書いた二人券があるということがわかったのである。そのあと、彼女たちはホテルまで歩いて戻るという。結構距離があるが元気である。みんな歩いているのも事実だが。雪嶽公園入口のバス停でお礼を言ってお別れした。ここからバスは再び海岸に出て北上し、束草の市外バスターミナルへ戻った。途中シジャン(市場)がちらっと見えたので宿を決めてから行こうと思った。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2003-11-19

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