フナおやじの全羅南道自転車ツーリング

分解式の旅行用自転車を韓国に持ち込んで全羅南道を走ってきました。

-名前 : フナおやじ -出身地 : 北海道 -在韓歴 : 渡韓歴:7回目 -

バスや鉄道の旅も楽しいけれど、どうしても自分で走ってみたくなって分解式の旅行用自転車(ランドナーという種類です)を韓国に持ち込んで全羅南道を走ってきました。

<第1日目 (2/17)>
ソウルからセマウル号でスンチョンに着きました。ここから自転車旅行のスタートです。まずは組み立て。駅の事務所の前をちょっとお借りします。
荷物はこれで全部。

荷物はこれで全部。

輪行袋から出して、

輪行袋から出して、

フナおやじの全羅南道自転車ツーリング
後輪を取り付け、

後輪を取り付け、

前輪を取り付け、

前輪を取り付け、

ハンドル、ペダルを取り付ければ自転車になりましたね。

ハンドル、ペダルを取り付ければ自転車になりましたね。

最後に荷物を積載して完了。15分くらいです。

最後に荷物を積載して完了。15分くらいです。

スンチョン駅前で記念撮影。
スンチョン市街を出て、少し遠回りをしてスンチョン湾の方から今日の予定地ナガン民俗村に向かいます。
楽安邑城民俗村は古い民家がたくさん保存されていて、しかも住民の方々も現在生活しているとても雰囲気の良いところです。
村内にもこんな民泊があちこちあるんですよ。
普通は3万ウォンですが一人なので2万5千ウォンにしてくれました。
<2日目 (2/18)>

地方道857号線でボルギョまで下り、国道2号線で西に向かいます。
まるで高速道路の路肩を走っている感じです。
車がすぐ左を制限速度プラスαですっとんで行きます。スピード取り締まりの無人カメラもところどころで見かけましたので、車で走る方は気をつけてくださいね。
またこのあたりはイチゴ農家が多く、道ばたには露店がたくさん出ています。
ボソン、チャンフン、カンジンと走り、カンジンから国道23号線で南に進路を取ります。このカンジンは青磁で有名な土地。市内からこの国道23号線を南に15・くらいのデグ面に青磁博物館があります。陶磁器に興味のある方は一度訪れるといいと思います。

私はその先の小さな港町マリャンに向かいます。海沿いの道はこうして干潟がみられます。
この日泊まったのは適当に見つけた安宿だったのですが、宿のおばさんが日本人は初めてだと言って、地元の普通の手料理とソジュをふるまってくれました。何と言う料理かはメモし忘れました。
うまかったっす。おばさん、ごちそうさま。
<3日目 (2/19)>
前日の走行距離は向い風の中、約100km。ひざを痛くしてしまい、この日予定ではヘナムまで行くつもりなのですが、行けるのか…。
マリャンからヘナム方面への海路も不明確なままここまで来てしまったのですが、道路地図を見る限りではコグムド(ドは島です)からワンドへ定期船が通っています。
とりあえず港へ行きました。フェリーの係のおじさんに聞いてみると、どうやらそのルートは大丈夫とのこと。それではまずコグムドへ渡ります。
車が10台も乗るといっぱいの小さなフェリーがコグムドへの渡船です。
車が乗り切りしだい出航。
乗船時間約5分、料金は600ウォンでした。
コグムドを縦断し、次はワンドへ渡ります。
ワンドまでの乗船時間は約20分、料金は1000ウォンでした。
写真の橋はシンジドとワンドを結ぶ橋で、開通したばかりです。
橋の下を過ぎるとすぐにワンド港が見えてきます。
ワンドのヘナム側も橋で繋がっています。
再び大陸に上陸です。そう、この陸地はユーラシア大陸なんですね。
そしてこれからユーラシア大陸の一部、韓半島の最南端に向けて走ります。
国道77号線のゆるい登り下りをいくつもくり返した後、ついにたどり着きました。
タンックッです。このあたり、暖かいです。ソウルはおろかスンチョンあたりと比べても暖かかったです。
しかし、太陽は沈んでいく時刻。これ以上走っても明るいうちにヘナムまで着けそうにないので、タンックッで一泊することにしました。
タンックッは思っていたよりも観光地で、宿も食堂もたくさんあります。
思い付きで来てみても大丈夫。混む時期でなければ、部屋は確保できることでしょう。

夜は、あわび粥とビールでこの日の疲れを癒しました。
本日走行距離は58kmでした。
<4日目 (2/20)>

昨日消化できなかったヘナムまではバスを使うことにしました。組み立てと逆の手順で分解し、輪行袋に入れ、バスの荷物室に格納してもらいます。
タンックッからヘナムまでは運賃3700ウォン、約1時間。
バスターミナルで再び自転車を組み立てます。こういう時かならず一人二人のおじさんの熱い視線を浴びるのですが、黙って作業するのも何なんでこちらから話しかけてるのですが、どうも聞き取れないんですね。まあヒアリングは得意な方ではないのですが『こんなはずでは…』というくらい聞き取れません。
韓国語マスターの道は、まだまだ先が長いです。
自転車ツーリングは西へと向かいます。モッポとチンドに挟まれた地方道806号線が通る、地図上で見ると何も無さそうな地域へと。
走ってみるとこのあたりは、白菜や唐辛子の畑が多いのんびりとした感じの純農村地帯で、自転車にはぴったりの雰囲気でした。
この農村風景は唐突な感じで終り、防潮堤道路につきあたります。右側はせき止められた人造湖ヨンアム湖、左側は黄海です。
堤防の上は少し風が冷たかったけど、とてもいい気分でした。
堤防を渡りきり、ヨンアムへと東に向かいます。すると今回の旅でほとんど向かい風だったのが、追い風に変わりました。ヨンアムでは韓国人の友達と待ち合わせています。追い風に押してもらって、全羅南道のラストスパートです。
この日、車で光州まで乗せてもらい、翌日高速バスで釜山まで移動。
バスターミナルで自転車を組み立て、釜山市内中央洞まで走りました。
韓国を自転車で走ってみようという方にアドバイスです。
韓国は車の運転が荒いというイメージ(多少事実)がありますが、こちらが注意して走っていれば危険な目に合うことはないと思います。クラクションは鳴らされますが、いやがらせではありません。
釜山市内では(多分ソウルも)日本でも同じですが、バスと速度が同じになりがちでした。抜いたり、抜かれたり。バス停付近では特に注意が必要です。また日本には無い様な大きな交差点は、躊躇せず素早く上手に走り抜けましょう。右折の場合、自分の信号が赤でも右折できるので、交差点では右折の車に気をつけましょう。
また、ハングルは読めないと時間のロスになります。瞬間的に判断できないと迷ったり戻ったりするうちに、太陽はどんどん沈んでいくことでしょう。

今回私が泊まったほとんどの宿では、場所があれば自転車を中に入れてもらえました。市外バスや高速バスは荷物室に自転車を入れてもらうのに、何の問題もありません。もちろん無料です。KTXでもセマウル号でも親切でした。

ぜひ、みなさんも自分で韓国を走ってみてください。きっとおもしろい旅になることでしょう。

このツーリングでの装備について。
耳あて、サングラスは必需でした。
靴下は2枚重ね。
自転車はパナソニックの26HEのランドナー。

パンク、機械のトラブルは無し。
全走行距離は約300kmでした。



上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2006-03-17

ページTOPへ▲

その他の記事を見る