川辺で大盛り上がり!人々が大切にする文化と伝統の祭りの雰囲気を味わいに江陵(カンヌン)端午祭に行ってきましたよ!
こんにちは!ソウルナビです。韓国では端午の節句は4大名節(旧正月、寒食、端午、秋夕)の中のひとつに数えられ、夏に向けての体力を作るためにたくさん食べて遊び、豊作を祈る大衆的なお祭りとして長く愛されてきました。現在でも端午の節句が近づくと、各地で伝統文化、民俗文化を体験できる行事が催されます。中でも江原道(カンウォンド)の「江陵(カンヌン)端午祭」は韓国で一番大きい端午祭。韓国を代表する伝統祭ということで、2005年にはユネスコの無形文化遺産にも指定され、世界からも注目されているとのこと。韓国の伝統行事の見本市のような祭りと聞いて、先の週末に行って参りました!
<江原道・江陵はココ!>
会場はお祭りムード一色!
会場は江陵市内を流れる南大川(ナムデチョン)の両岸。テントがずら~っと並ぶ様子を見てナビのテンションが上がります!2012年は陰暦の5月5日にあたる日が6月24日で、メイン会場でのお祭りは 2012年6月20日から6月27日の7日間。お祭り自体は旧暦4月5日(新暦5月25日)に神に捧げるお酒を作るところから約1ヶ月かけて行われるそうです。メイン会場では観光客が参加できる端午の節句の体験イベントや、無料の伝統公演などを楽しむことができます。出店もいっぱいでおいしいものもいっぱい!期間中は市全体がお祭り一色になるんですって!
メイン会場の川には期間中臨時にかけられる橋を含めて3つの橋があり、両岸を行ったり来たりできるようになっています。会場内の3つのステージでは伝統公演やステージ公演が行われます
(江陵端午祭委員会HPより)
(写真中央がヘランちゃん)
広くてたくさんの人がいる中で、目当てのイベントの場所を探すのはとっても大変!ブランコは?相撲は?と迷うナビを救ってくれたのが案内所のボランティア通訳さん!会場の真ん中あたりに案内所があり、ここで英語・中国語・日本語で説明してもらえます。日本語ボランティアのヘランちゃんがナビつきっきりで案内してくれてホント助かりました~!話によると世界各地から外国人観光客はたくさん来ているけれど、日本人観光客をほとんど見かけないとのこと。
プログラムをそれぞれ紹介!
■ 韓国の伝統民俗遊びのコーナー
伝統民俗遊びの会場では相撲、ブランコ、綱渡り、投壺(2mほど先にある壺に矢を投げ入れ、壺に多くの矢を入れた方が勝ち)、ユンノリ(韓国版すごろく)などの大会が行われていました。残念ながら相撲や綱渡り、ユンノリは時間が合わなくて見ることができず!残念。ちなみにブランコは端午の節句で一番親しまれている女性たちの遊び。大会は誰でも参加OK。参加者は伝統衣装を上から着て挑戦します。ブランコをこぐのが本当に大変なようで、みんな苦しそうな表情(笑)。江原道なまりで実況中継され会場は笑いの渦に包まれていました。
■ 体験型イベント・端午体験村
12のプログラム(菖蒲湯で髪を洗う、神酒試飲、餅作り、扇子絵付け、仮面絵付け、キャラクター版画体験、ぼんぼり作り、タイル絵付け、お酒作り、伝統工芸スプーン作り、厄除け体験など) を体験することができる体験村ゾーンは子どもたちがいっぱい!
■ イベント会場公演場
会場には「クッ」と呼ばれる巫女による儀式を行う祭壇、世界の民族舞踊やコンサートなども行われるスリマダン、伝統公演が行われるアリマダンがあります。祭壇では巫女さんが 人々の健康と幸せを願って神と対話をしながら踊り、歌って祈ります。ちなみにマダンとは広場という意味。
<官奴(クァンノ)仮面劇>
ナビが一番楽しみにしていた「官奴(クァンノ)仮面劇」。身振りと音楽だけで進行する伝統の劇で、江陵端午祭りでのみ見られる催しもの。ある意味、韓国で今大流行のノンバーバルミュージカルの元祖とも言えるかもしれません。身分の低い人たちが昔の貴族階級である両班の仮面をかぶり踊ったもので、ソメカクシ(女性の主人公)と両班の愛と、そんな二人を引き裂こうとあの手この手でじゃまする者たちの様子をコミカルに表現しています。邪魔者の名前はユーモラスなかっこうをしたチャンジャマリ。大きなお腹をゆらすユーモラスな踊りが笑いを誘います。ソメカクシのはにかむようなかわいらしい踊りや、両班のひょうひょうとしていて優雅な踊り、怖い仮面をかぶったシッシッタッタギの忍者のような動きなどは見ごたえがあり、無料観覧できるのが嬉しいところ。
面白いかっこうのチャンジャマリ
|
|
男性が演じることも(この時は女性)
|
田舎のゆったりした時間も楽しんで
仮面劇を見終わると午後6時。祭りは夕方からさらに盛り上がるとのことでしたが時間の都合でナビはここまで。名残惜しいながらも帰りは散歩を楽しみました。会場の出店では食料品、衣料品、工芸品、みやげもの、エスニック雑貨とありとあらゆるものが売られていて、見ているだけでも楽しくって、川べりというのは雰囲気があっていいもの。田舎のゆったりとした時間に身をまかせていると心が落ち着いて、やっぱ田舎はいいなあと思いますね!
今回ナビが紹介できたのは「江陵端午祭」 のほんの一部に過ぎません(涙) たくさんの市民が参加するパレード「迎神行次(神の位牌をイベント会場内の祭壇に移す儀式)」や、厳かな雰囲気の中で進行する無形文化財に指定された「指定行事」もぜひ見ておきたかったイベント。数日にわたっていろいろなイベントが行なわれるので一日では難しいところ。ちなみに会場入りしてうろうろしてしまったナビ。外国人観光客向けにはプログラムのスケジュール表のパンフレットがなかったので、広い会場で目当てのイベントを探すのが大変でした!江陵(カンヌン)市は、世界に祭りを発信していきたいと積極的に活動しているというので期待しましょう!以上ソウルナビがお伝えしました!
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2012-07-03